【100m11秒52】
自衛隊に30年所属し、その間に危険物取扱者、調理師、大型免許、陸上無線技術士、臨床心理士、作業療法士と数多くの資格を取得し、体力面では昨年計った100mのタイムが11秒52、ダンベルプレス120㎏と、とんでもない記録を持っているのがデイサービスセンター合歓の郷のIさんです。それらの資格を取得する際や実際に活用する中で学んだ知識と、身体能力を磨き上げていった経験を生かして、デイサービスセンターで新たなリハビリプログラムに取り組んでくれています。
【ボクササイズ】
そのリハビリは「ボクササイズ」。ボクササイズとはボクシングとエクササイズをかけ合わせたもので、Iさんの指導の下、真剣な表情でパンチを打つ利用者さんの姿が見られます。この取り組みでは身体機能の回復だけでなく脳機能の回復も目指していると、Iさんは話してくれました。行動の抑制が難しい人に対しては声のかけ方を工夫して、“動く”“止まる”の切り換えが行いやすいようにしたり、身体が動きにくい人には思わず手が出てしまうようパンチの打たせ方を工夫してみたり。こうしたことを繰り返すことによって、身体へ「こう動け!」と指示を出す脳の神経伝達回路が減少していても、それをカバーする回路が作られていき、身体も脳も回復していくということです。
【強み】
ボクササイズの成果は長い目で見ていくことなので、ここでは自分の強みを生かした取り組みという部分に注目をします。私たちの職場はいろんな人がチームを組んで仕事を行っています。チームの機能を豊かにするには、個々が持っているいろいろな強みをチームの中でどう生かしていくかを考えることが欠かせません。「ひとりを大切にする」「利用者1人ひとりの課題解決のお手伝いをする」ことが私たちの役割で、そのことを軸とした上で実践は様々であった方がいいと思います。もちろん好き勝手に、バラバラにとは全く違います。全体として目指すことを共有し、それを軸として自分の強みを生かす方法を探るという意味です。Iさんのリハビリが合歓の郷の特徴として成熟していくこと、そして強みを生かした取り組みが他にも出てくることも期待しています。
【プロジェクト】
今年度は新しい形のプロジェクトが複数立ち上がりました。その中の1つが当初の目標を達成したため、今月終了となりました。3月で終了する予定のプロジェクトもあります。そうなると、次の新しいプロジェクトの提案が期待されます。合歓の丘の某氏が「匂いをテーマとした研究に強い関心がある」と話しています。多くの人が関心を持つと思われる内容なので、興味をもった人はぜひその案に乗っかってみてください。
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