2014年9月25日

No.363 自分たちの出番を待つ姿




水曜日には運動会の予行練習が行われ、先週の全体練習同様、子どもたちはそれぞれに意欲的に取り組む姿を見せてくれました。その予行練習の中で印象的な場面があり、当日も保護者のみなさんは見ることのできない場面かもしれませんので、ここで紹介させてもらいます。それは出番を待っている子どもたちの様子です。

自分たちの競技が近くなるとスタート地点近くに集まって待つのですが、その時のぱんだ組の様子が上の写真です。出番はもう少し先なのですが、楽しそうに会話をしながら並んで待っていました。保育士に確認すると、特に何か指示をしたわけでもなく、自然とこのように並んで待っているとこのことでした。こういう姿になるためにはいくつか条件があると思っています。まずは自分たちの出番がいつなのか、これから何が行われてどうなるかが分かっていて見通しが立っていること。見通しが立っていないと大人でも不安になりますよね。



そして、今から行われることに楽しさを感じていること、そのことに向けて意欲を持っていることが大事です。もしも強制されてやっているとしたら、楽しそうな表情で待つことは難しいはずです。もちろんその日の気持ちによっては純粋に楽しさを感じて…というわけにはいかないこともあると思います。でもこの時の様子を見ていて、今回の運動会に向けての取り組みが子どもたちに難しいことを練習させるようなものではなく、今できることを見てもらうための内容になっていること、そして主体的に取り組むことができる進め方を保育者が工夫してくれたことを感じました。上の写真のくま組も、写真はありませんが他の組の子どもたちも同じです。運動会当日にこうした出番を待つ様子を見ることができれば、その心情なんかも想像してみてください。子どもたちの思いが感じられると楽しいですよ。

話は変わりますが、運動会の記念品としてがんばった子どもたちに特製のメダルを渡すことにしています。子どもたちのがんばりを讃えるメダルですので、一人ひとりに渡すことを計画しています。そのため少し時間はかかりますが、「よくがんばったね」という気持ちをみんなで子どもたちに届ける場にしたいと思っています。

2014年9月23日

保育士の仕事を体験してみませんか?


「保育士は毎日どんな仕事をしているんだろう?」
「保育士は大変だって聞くけど実際はどうなんだろう?」
「保育士の仕事は自分に向いているんだろうか?」



誰でも知っているようで、意外と知られていないのが保育士の仕事かもしれません。保育士の仕事に興味がある方や、今まさに保育士を目指している方。そんな方には、保育士の仕事や保育園のことを実際の体験を通して知ってもらう「保育士体験」をオススメします。
あさり保育園・さくら保育園では、子ども主体の保育、環境を通した保育を日々実践しています。自発的に活動することで日々成長し、様々な学びを得ている子どもたち。その自発的な活動のためのキーワードは『楽しさ』です。子どもたちが楽しさを感じて活動できるよう、保育環境や保育方法を考える際に保育者自身も楽しむことを大切にしています。
保育士体験の場を活用してあさり保育園・さくら保育園の保育の形に触れていただき、子どもも保育者もどのように保育を楽しんでいるかを感じてみてください。そして、保育は夢のある楽しい仕事だということを確認してもらいたいと思っています。


体験スケジュールおよび内容




保育士体験でできること

1)保育士の仕事が分かる
1日の保育の中で保育士が何を考え、どう行動しているか。実際に見たり話したりすることで保育士の仕事が分かります。

2)専門性に触れる
子どもの発達を理解して次の環境を用意したり、意図をもって子どもたちに活動を任せてみたり。保育士の専門性に触れることができます。

3)貴重な実体験
たとえ1日限りの保育士体験だとしても、話を聞くだけでは決して分からない保育の仕事に触れることは、保育に関心のある人にとって貴重な体験になるはずです。

4)表からでは見えない仕事を知る
例えば、保育園で頻繁に行われている話し合い。クラスの枠を超えて行われる日常的な話し合いはチームで保育を行う上では欠かせないことです。そんな様子も見ることができます。

5)“なじみの保育園”ができる
一度保育園に来てもらった人は、立場は違っていても同じ保育者です。共に保育する仲間として何度も足を運んでもらいたいと思っています。あなたにとっての“なじみの保育園”をつくってみませんか。



○期間:月曜日から金曜日のいつでも
    ※日数は自由に決めて下さい。
    ※保育園の行事等の関係で日程の変更をお願いすることもあります。

○費用:250円(食費です。ごはんは子どもたちと一緒に食べてもらいます。)

○定員:1日2名まで

○対象:今まさに保育士の仕事を目指している方、保育士の仕事に興味がある方など

○体験先:①あさり保育園  TEL:0855-55-1024   島根県江津市浅利町336-4
     ②さくら保育園  TEL:0855-55-0017   島根県江津市後地町843


●申し込み方法について
・保育士体験を希望する日程を電話でお知らせください。
・申し込みの際に、お名前と連絡先もお知らせください。
・体験をキャンセルする場合は、体験予定日の1週間前までにはお知らせください。

●参加費の支払いについて
・当日の朝にお支払いいただきます。お釣りのないように準備をお願いします。

保育士体験のチラシはこちら

2014年9月18日

No.362 子どもの運動について




運動会の全体練習が水曜日に行われました。練習といってもそこで子どもたちの動きを鍛え上げるようなことは一切無く、子どもたちの運動面の成長を感じてもらいやすいものになっているかを確認することが中心です。今回の練習と来週の予行練習とで、27日の運動会の内容を最終的に作り上げていくことになります。

運動会は子どもたちの成長を見てもらうことが大きな目的ですが、それだけのものではありません。この日に体験することが次の活動につながり、そして成長につながっていくものにしていくべきだと考えています。成長につながるということは、やらされて取り組むのではなく、自発的に取り組むことが大事です。なので、体を動かしたくてウズウズするような当日までの雰囲気作りも工夫していますし、思わず体を動かしてしまうような仕掛けもいろいろと計画しています。そういったことも感じてもらいながら、子どもたちの当日の姿を一緒に楽しみたいと思います。





水曜日の全体練習を見ながら子どもの運動について考えていました。運動というと私たちはイコール筋肉を鍛えると考えたりしますね。でも、例えば鉄棒の運動の場合、小学校高学年くらいになると腕や腹筋を鍛えたりする意味もあるようですが、筋力のつかない乳幼児にとっての目的は違います。逆上がりができるようになる子を見ていると、筋力がついてできるようになるというより、体の軽さや俊敏さで回っていることが分かります。では何が目的なのか?保育園では鉄棒にぶら下がってユラユラと揺れることを楽しんでいる姿をよく見かけます。日常にはない揺れや回転による不安定さを体験することが、乳幼児の鉄棒遊びの目的にはあると思っています。





そしてもう1つはバランスをとること。運動会では様々なタイプの平均台を渡る場面があります。普通の平均台だけでなく丸太や竹でできたものがありますし、その長さや傾き加減も様々で、それらを上手くバランスをとりながら渡っていきます。これは普段の遊びでも見られる姿ですが、このバランスをとる力は非常に大切です。様々な運動の基礎になる力ですし、当然転んだりすることも少なくなります。これらの力を子どもたちがつけてきていること、そしてそれを楽しみながら取り組んでいる様子を見てもらいたいと思っています。

2014年9月16日

保育園での体験の意味について

「10月のもくもくの日のメンバーは、人数だけ示して、こどもたちで話し合い9月12日に決めます。どんな話し合いになるか楽しみです。」と、保育園のFacebookに書き込まれていました。そして今日、そのメンバー決めが無事終了しました!自分の希望通りになった子、ならなかった子、全体のメンバーがうまく決まるように調整してくれた子など、子どもたちの様々な姿を見ることができました。

今回のこのメンバー決めには、小学校の算数の基礎になる数の理解の要素もしっかりと入っています。保育園での生活や遊びには学びの基礎の体験がたくさん詰まっていて、今後はそのことについて丁寧に整理していく予定です。学校の勉強の先取りをするのではなく、学校へ行ってからの学びがスムーズに進んでいくような体験をどのように用意しているのか。時間のかかる作業になることは間違いありませんが、少しずつ整理してお知らせできるようにしていきますね。



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2014年9月15日

鳥取顔マラソン

鳥取顔マラソンを走ってきました。

今年完成した鳥取顔マラソンのコース。隣の県に顔マラソンができたのであれば走りに行かないわけにはいきません。



9時に米子駅をスタート。のんびりと米子の地を走っていきます。ずーっと大山を見ながら、そして豊かな水量の大きな川や小さな川沿いを走れるこのコースは、とっても気持ちよかったです。日本海も少しだけ見ることができました。













顔マラソンは細かくルートを変えながら顔を描くので、「2つ目の交差点を左へ」といったことが書かれたコースの指示書が重要になってきます。その中にはのコースの指示書には、ちょいちょいおもしろい指示が書かれていました。

「100m進んだところのY字路(正面に錆びたガードレール)は左へ」
なぜわざわざ錆びたガードレールを目印に?確かにしっかり錆びてましたが。







「つきあたり(正面「こんもりとした山」)を左折」
これはこんもりした山と言うんだろうか?と思ってしまう、こんもりとした山(右手)。



この目印はありなのー?とか言いながらワイワイ走るのが顔マラソンのいいところです。



スタートから30kmまでは裸足で走ってましたが、このコースはとにかく路面が粗いです。粗いだけでなく小石がいっぱい落ちてます。この状態がずっと続く道を走った経験はなく、さすがに耐えきれなくなり30km以降はワラーチを履きました。
小石が多いのは何故なんでしょう?車で移動する人がほとんどで歩く人が少ないため、歩きながら小石を蹴飛ばしてきれいにしてくれる機会が少ないから?小石が多い理由を誰か知っていたら教えてほしいです。これを改善してもらうには、市長にお願いすればいいんでしょうか?それとも知事?まあこの先路面状態がよくなることは期待できないでしょうが、いつか裸足で走りきってみたいです。



ということで今日の顔マラソン、44km、6時間くらい走って米子駅に無事ゴールできました。





いやー、楽しい6時間、楽しい鳥取顔マラソンでした。

これで島根、広島、鳥取の顔は完走したので、中国5県を制覇するためには岡山、山口の2県を残すのみ。まだコースは出来上がっていないので完成が待ち遠しいです。



今回の顔マラソンにはオマケがありました。一緒に走った2人と健闘をたたえ合ってさあ帰ろうと動き出したとき、なんと京都から自転車で来た人が現れました。この人は隠岐のウルトラマラソンで一緒に走った人で、14日の丹後ウルトラマラソンに出場したお姉さんを応援するため13日に大阪から自転車で丹後へ向かい、14日は1日お姉さんや他のランナーを応援した後、すぐに米子へ向かって自転車を走らせたそうです。とんでもなくすごくて、とんでもなく愉快な人です。



2014年9月14日

第4回 ひとまろMASUDAオープン




第4回ひとまろMASUDAオープン車いすバスケットボール大会に行ってきました。

昨年の第3回を見に行こうと思ったのが最初で、でもそのときは都合がつかず見に行くことができませんでした。その後もどこかで見るチャンスはないものかと調べていたんですが見つけることができず、結局1年後の今日になってしまいました。





車いすバスケについては漫画『リアル』を読んでいるくらいで、知識はほとんどありません。それでもスピード感とか激しさとかはだいたいこんな感じだろうと勝手に想像していたんですが、実際に見てその想像と全く違うことにまず驚きました。








車いすに乗りながら、動く、止まる、曲がる、回るといったことがコートのあちこちで行われます。鋭いパスがバンバン飛び交うといった感じではありませんが、それでも流れるようにパスがつながっていく様子に目を奪われてしまいました。気づけば夢中になって見ている、そんな感じでした。激しいぶつかり合いもあり、車いすごと倒れてしまう場面も何度も見ました。激しさも想像以上です。









運営に当たっている方と少しお話することもできました。「あの選手は元レーサーだったんだけど事故をしてからこれを始めたんだよ」「あの人はチームを立ち上げたときから指導してくれていて、毎週広島から益田に通ってくれたんだよ」「どの選手もものすごく明るい人たちでねえ」「あの車いすを使わせてもらったこともあるんだけど、すごく重たくて操作が難しいんだよ」と、いろんなことを丁寧に話してくれました。そして、おもしろいスポーツだからもっとたくさんの人に見てもらいたいんだけどねとも話しておられました。

車いすバスケはかなりおもしろく熱くなれるスポーツです。全日本の大会とかだともっと迫力のある試合が楽しめるんでしょう。世界大会とかになるとどんなレベルになるんでしょうか。そういえば2020年の東京パラリンピックでも車いすバスケが行われますね。見に行きたいなあ。



合同研修会




新宿せいが保育園の職員さんがあさり保育園とさくら保育園に来られ、こちらの職員と合同で約3時間の研修をおこないました。クラス担当ごとに分かれての意見交換が主でしたが、保育の方法について、またチームワークのあり方について、いつもたくさんの刺激をいただいている方々と一緒に学び合うことのできたのは、私たちにとって貴重な機会となりました。





個人的には今回も多くの課題をいただきました。既に考え始めていたことではありますが、保育の中の教育のあり方、0歳児からの保育の意味、待機児のいない人口減少地域における保育園のあり方は、少しでも早く具体的な形にしていく必要があります。そして新たな課題としては、外国の物まねではなく日本に古くからあった保育の考え方をもう一度見直してみること。その中でも「和における光と影」「日本的な深まりを持たせる経験」「三昧」の3つがポイントです。特に「三昧」はすごくおもしろい考え方で、まだ先は見えていないにも関わらずワクワクしてきます。



かなりの難題ではありますが、これらの課題に取り組んでいこうという意欲をたっぷりいただいた一日でした。新宿せいが保育園のみなさん、ありがとうございました!



2014年9月11日

No.361 もくもくの日のこと




もくもくの日の活動が始まったのは2011年7月。あさり保育園の保育目標「自然に生かされる保育」を深めるため、そして子ども自らが興味・関心をもって取り組むことを更に促すために、園外の自然の中での活動をスタートさせました。ドイツの森の幼稚園や鳥取県智頭町の「まるたんぼう」という森の幼稚園の取り組みを参考にさせてもらい、試行錯誤しながら形を作り上げてきました。五感を使った体験が豊富にできる自然の素晴らしさを改めて感じましたし、そこで自発的に活動する子どもたちの姿を見て子どもの持っている力を再確認することができました。

そうやってスタートしたもくもくの日ですが、少しずつ活動が変わっていくことになります。森の幼稚園を参考にしてスタートしていたため「森の中」での活動が中心でした。でも、五感がより刺激され、多種多様な動植物に出会える森を目的とするのであれば、例えば三瓶山などの方が環境としての面白さは遙かに上だと思います。なんといってもアチラは国立公園ですしスケールが違います。それでも三瓶山を選ばず「浅利町にある」森に拘ったのは、江津市浅利町にある環境で楽しく遊ぶことを通して、自分はこの地域の一員なんだという所属感を持ってもらいたかったからです。所属感は情緒の安定には欠かせないもので、自発的な活動の支えになってくれる大切なものです。

そんな思いから地域での活動の意味について話し合いを重ねるにつれて、それまでは「森の中」での活動がほとんどだったのが、徐々に「町の中」での活動も加わり幅が広がっていきました。五感を使うことや自発的な活動を大切にすることは変わりませんが、浅利町にある仕事に触れることや生活している人と関わることを増やしていきました。社会には様々な人がいて、様々な仕事がある、そんなことを感じてもらいたいという思いからです。そして活動の変化に合わせるように、もくもくの日のことやその目的を理解してくださる地域の方が増えていくことになります。今では多くの人に協力してもらいながら、浅利町というエリアの中でおもしろい体験をたくさんさせてもらっています。

もくもくの日の変化について簡単に書いてきましたが、この春からまた少し違った視点で取り組みの整理を始めています。もくもくの日の活動は決して特別なものではなく、私たちが深めていきたい保育の1つの形に過ぎません。その意味を保護者のみなさんに分かりやすく示せるようにと準備を進めているところです。もうちょっと先のことになると思いますが、今から宣伝をしておきます。お楽しみに。



以前のもくもくの日の写真は下のリンク先で見ることができますよ。
もくもくギャラリー

2014年9月10日

仕事で隠岐の島へ




保育団体の仕事のため、隠岐の島へ。



残念ながら今年で廃園することが決まった保育園に集まって、バリバリ仕事をさせてもらいました。



と、仕事のことを書いていても何もおもしろくないので、仕事以外のことを書きます。

隠岐へ着いた日のお昼はお弁当が用意されていました。手作りのサザエめしのおにぎり(海苔も手作り)です。それを海の見える展望台で食べさせてもらいました。





仕事が終わった後は園長先生の自宅へ。ご主人が魚やイカ、サザエをたくさんとってきてくださっていて、それをいただくことになりました。

夕食の準備ができるまでの間、海を見ようと近くの港に向かいました。するとご主人が自転車で来られ「自分の船で海に出てみますか?」と言ってくださったので、喜んでお願いすることに。



港から見える島の周りを回るくらいの短い距離でしたが、思いがけず隠岐の海の雄大さを味わうことができました。





海を楽しんだ後は自宅へ戻り、美味しい食事をたくさんいただきました。





隠岐の料理はやっぱり最高です。

こうやって書くと遊んでばかりいたように思われるかもしれませんが、仕事はちゃんと終わらせました。やることはきっちりこなした後の、ちょっとした時間のことを書いているだけです。小川園長先生、ありがとうございました!

2014年9月6日

イベントが2つ

8月29日(金)には「和菓子の会」、そして9月4日(木)には「ピアノコンサート」が行われました。



和菓子の会で来ていただいたのは、江津市都野津町の「菓子処みなと」の湊さん。



次々と和菓子を作っていく湊さんの技に子どもたちは釘付けでした。こうした作業を見るのって、子どもたちは大好きなんですよね。





そしてこの体験は制作ゾーンでの和菓子作りにつながっていきました。





ピアノコンサートではピアニストの重松壮一郎さんに来ていただき、素敵な演奏を聞かせてもらいました。重松さんは2012年3月にも来ていただいていて、今回が2回目です。





ただ演奏を聞くだけでなく、ピアノの中身を見せてくれたり、みんなで楽器をもって全身を動かしながら合奏したりと、音楽の楽しさを子どもたちに伝えてくれましたよ。





今年度はイベントをあと何回か行うことにしています。イベントを体験して「楽しかったー!」で終わるのではなく、その体験が次の活動につながったり、より豊かにしてくれるようなものにしていきたいんですよね。

2014年9月5日

No.360 和菓子の会からのつながりと広がり

8月末には『和菓子の会 〜見て、知って、味わって〜』というイベントが行われました。和菓子職人に来ていただいて子どもたちの目の前で和菓子を作ってもらい、それをじっくりと見て、そしてみんなで食べるという内容のイベントです。今年のテーマが「和」ということで、あんみつやわらび餅、水羊羹を作っておやつの時間に食べてきましたが、今回は職人の技に触れる機会をつくろうと、都野津町の「菓子処みなと」の職人さんに来ていただきました。当日の子どもたちですが、和菓子を作るときの手の動きや、丸くなったり花びらの形がついたりする様子をすごく集中して見ていました。

テーマを設けて活動していることには、そのテーマに沿って様々なものに触れるという目的もあります。和をテーマにしていなければ、恐らく今回のように和菓子職人に和菓子を作ってもらう活動はなかったと思います。テーマを切り口にすることで、今までは見過ごしていたものに注目することができたりします。地域には様々な仕事があることを広く知っていくためにも、テーマを切り口に様々な角度から取り組みを考えることを大事にしています。

テーマについて触れたので、運動会のことも少し。今年の運動会では、夏祭りでもしっかりと楽しんだ日本の伝統文化である相撲が味付けの1つとして登場します。といっても実際に相撲をするわけではなく、あさり富士というキャラクターが「どすこいパワーアップメニュー」に挑戦してほしいと手紙を送ってきて、その手紙に刺激を受けた子どもたちが積極的に運動遊びに挑戦してくれています。行事には日常の生活にメリハリをつける意味もありますが、その行事にテーマに沿った味付けをするだけでも、子どもたちの意欲は変わってきます。子どもたちが主体的に挑戦して成長・発達していく姿をみんなで喜ぶことが運動会の目的です。主体的な挑戦を促していけるよう、こうした味付けで楽しさを増していければと考えています。



話を和菓子に戻します。和菓子イベント後は砂場や制作ゾーンで和菓子作りをする姿や、作った和菓子を使って和菓子屋さんごっこをして遊ぶ姿がたくさん見られました。見て、味わった体験がその後の遊びにつながり、更に他の遊びにも広がっていくのが、遊びの面白さであり奥深さでもあるんですよね。