2013年7月28日

みんなでスリーデイズ

もしかしたらどこもとっくに解決済みかもしれませんが、
私たちの保育園ではスタッフ全員に長期の休暇をとってもらうことが
出来ていませんでした。
それをなんとかできないものかと数年前からずっと考えていて、
やっと25年度に実施することができました。
その名も『みんなでスリーデイズ』。

目的は
(ちょっとだけ)まとまった休みをとることで心身のリフレッシュを図ると共に、普段はできない体験の機会と捉え、そこでの体験を保育に生かしてもらえたらなあということ。

内容は
月・火・水(月曜が祝日の場合は火・水・木)の3日間連続した休暇を取得する。
ただし行事などの関係もあって、取得できるのはこちらで指定した日の中から選択するというもの。

選択方法は
学校の夏休み期間(7月後半から8月末まで)の取得については、小学生の子どもがいる職員を優先する。
それ以外の期間については優先順位を設けないのでうまく調整してくださいねという方法。

いろんな理由があってこの休暇は必要ありませんという人もいましたが、
ほとんどの人が取得してくれることになりました。
5月からスタートしていて、
あれこれ計画をして家族で旅行に行ったりしているようです。
夏休みに合わせての取得することで、
初めて家族全員で旅行に行ったというスタッフもいました。

この休暇の名称ですが、
「みんなで」の部分が一番大事なところだと考えてつけました。
この休暇を実施するためにスタッフを増やしたりはしていません。
結局のところ、誰かが休んでいる間、
それをみんなでカバーしないといけないわけです。
そのことを全員に理解してもらいたいという「みんなで」。
そして、夏休み期間の休暇の取得は
進んで小学生の子どもがいるスタッフに譲ってもらいたいですし、
取りたい日が重なってしまった場合、
上手に調整してどちらが取るか決めてもらいたいという思いもあります。
全員でうまく調整して欲しいという「みんなで」。
そんな意味がある「みんなで」をどうしても名称につけておきたかったんです。

いろんな思いをもって実施したこの「みんなでスリーデイズ」を活用して、
普段はなかなかできない体験なんかを積極的にしてほしいと思っています。
家族と楽しく過ごしてしっかりリフレッシュして戻ってきてもらいたいですし、
おもしろい体験を持ち帰って、保育園の子どもたちにも伝えてもらいたいです。

たった3日の休みを全員がとることくらいで
こんなに大げさにいうことはないのですが、
私たちの保育園にとっては大きな出来事なのです。
来年度も実施できるといいんですけどね。

広島顔マラソン

走ってきました、広島顔マラソン。



スタート時は結構強く雨が降っていて、
誰かが「今日はやめておこう」と言うんじゃないかと思っていましたが、
誰もそんなことを言わずに当たり前のようにスタートしました。



その後もずーっと降ってたんですが、
もちろん誰も「もうやめよう」と言いません。
むしろ全員生き生きと走ってました。

顔マラソンは島根に続き2回目なんですが、今回のコースはなかなか難解でした。
何度もコースを間違え、本来のコースとは違う線が入ってしまいました。

本来のコース図はこちら



髪の毛が帽子みたいになったし、



左耳の中にも線が描かれたし。



でもそんなのも全く問題ないのが顔マラソンのいいところ。
間違えてもそんなの関係なくどんどん進みます。

平和記念公園を通ったり、



原爆ドームの側を通ったり、



広島城の中を掘の内側をグルグル回ったり、



かなり楽しいコースでしたよ。
市内の一番賑やかな通りも走ったので、
「何あの人たち…」みたいな目で見られたりもしましたが、
そんなのも全く気にならないくらい楽しいマラソンでした。

距離はフルマラソンを超えて46.92km、時間は7時間29分10秒。



広島市内をあちこち走り回った広島顔マラソン、
またいつか走りにいきます!

2013年7月26日

No.305 ぞう組さんが大活躍

夏祭りが無事終了しました。今回はステージでいろんな出し物がありました。子どもたちがその出し物を通して世界を感じてくれたかどうかはわかりませんが、とても嬉しそうに、そして真剣な表情で見ていたのが印象的でした。ここで感じたことが後からいろんな形で現れてくるんでしょうね。例えば先日フラダンスの曲を保育室で流してみたところ、最初は数人が曲に合わせて踊り出し、そのうち楽器を持ってくる子が現れ、みんなで踊りと演奏を楽しんでいました。こんな風に思わず体を動かしたくなったり、音楽を楽しみたくなったり、夏祭りがそんなきっかけになっているのを見るとうれしくなります。

また今回はぞう組さんが店員になって大活躍する場がありました。ショートブレッド屋さん、ハーブティー屋さん、スプーンを洗うクリーンコーナーです。こうした活動は突然やろうとしてもなかなかうまくいかないものですが、ぞう組さんにはたくさんの経験があります。自分たちで様々な役に分かれてごっこ遊びをしていたり、規模は小さいけどハーブティー屋さんを楽しんでいたり、そうしたことがここにつながっています。そして昨年までの年長さんがいろんな行事を引っ張ってきたこともちゃんと見ています。友だちや大人と協力しながら自分たちのできることを更に発展させて発揮してくれたからこそ、400人を超える来場者にも喜んでもらうことができたんじゃないかと思っています。子どもたちって、やっぱりすごい力を持ってますね。







話は変わって、昨日予定していた年長児の海遊びは、波が高く遊泳禁止になったため中止となりました。夏の遊びを満喫してもらいたいのですが、仕方ありません。この「しかたない」ということも子どもたちの貴重な体験として刻まれていくことでしょう。(思ったことをダラダラと書いてみました。)

2013年7月22日

保育は公的な仕事

8年くらい前のことです。ある方に「もし自分が保育園の仕事から離れることになったとき、その後保育園がどうなっていくか不安があります。」と話したところ、「保育は公的な仕事。キミがいないとダメになるような園だとしたら、もしそんな保育園にしてしまっているなら、それは公的な仕事ではなく私的な仕事ですよ。」と言われました。誰が運営したとしてもその質を落とすことなく、むしろもっと深めていくような、そんな保育園にしていかなければいけない。そう言われてるんだと解釈しました。この解釈で合っているのかは分からないけど、でも保育は自分のためにするものじゃなく、子どもの発達を保障するために行うわけだから、誰かが欠けたら成り立たないということではいけないですよね。ということで、言われた言葉を思い出してはそのことを確認してきたつもりです。決して私的な仕事になってしまわないようにと。全然できてはいませんが。

土曜日に行われた夏祭り。計画から準備、当日の進行、スタッフや出演者への気配りなど、責任者となったスタッフが見事にこなしてくれました。また、各段階でしっかりとサポートしてくれていたスタッフもたくさんいました。今までと変わらないと言われるかもしれないけど、明らかに去年までとは違っていたというのが私の実感です。年数を重ねてきたことも当然ありますが、でもそれとは少し質が違うものも感じました。

保育は公的な仕事。100点満点ではなくても、みんなが考え、みんなが行動し、少しずつ目指すところへ向かって進んでいければいいんじゃないかと思います。いろんな人が出たり入ったりしながらも、少しずつでも進んでいければ。そのような方向へ進んでいくためには何が必要なのか、そのことを考えるのが自分の役割なんでしょう。そして何を考えているかを分かりやすく言葉にして伝えることも。

保育園は変わり始めています。さあ、これから楽しくなりますよ。

2013年7月19日

No.304 いよいよ明日は夏祭り

いよいよ明日は夏祭り。ドキドキしながら天気予報をチェックする日々が続いていますが、なんとか園庭で夏祭りを楽しむことができるんじゃないかと、今のところは予想しています。今年の夏祭りのテーマは『世界を体験する』です。そのこと以外にもいろいろ伝えたいことがあるのですが、スペースの関係上全部とはいきませんが、可能な限り書いてみようと思います。



まずはバザー。今回のバザーの収益金も宮城県石巻市の子どもたちのために活動している「プロジェクト結」という団体に寄付させていただきます。2011年3月11日から2年4ヶ月経ちました。今年の4月に初めて石巻へ行ってきて、短い滞在ではありましたが、それでもまだまだ様々な課題があることを感じました。遠く離れた地なので現地の方々の姿は見えませんが、それでも想像することはできます。現地の課題に対して想像力を働かせ、私たちにできることを継続して行っていきたいと考えています。ご理解ご協力をお願いします。



次にフラダンス。「世界を体験する」ということでフラダンスを見せてもらいます。子どもたちが一緒に踊れる時間もあるようです。ハワイの伝統的な歌舞音曲であるフラダンス、子どもたちにとって楽しい体験になればいいなあと思っています。世界には様々な文化があり、それぞれに特徴があります。その違いを認め、楽しめる人になってもらいたいというのが私たちの願いです。子どもたちとフラダンスがどのように出会うのか、今から楽しみです。



和太鼓の演奏もあります。オープニングはぞう組さんの和太鼓。そしてステージでの出し物の最後は「江川太鼓」のみなさんの演奏です。県内での活動だけでなく、近年は海外公演も行っておられる団体です。日本の伝統芸能である和太鼓の演奏を十分に楽しませてもらい、ここで受けた刺激によって今後のぞう組さんの和太鼓活動が盛り上がっていくんじゃないかと考えています。



やっぱり全部は書けなくなりました。最後に1つだけ。今回はある課題をクリアされた方にプレゼントを用意しています。子どもも大人もみんな、豊かに育んできた大切な心をもっています。その心を、あさり保育園での様々な関わりや体験を通してみんなでもっと豊かにしていければと思っています。そんな思いを込め、「心の種」というプレゼントを作りました。そちらもお楽しみに。

2013年7月18日

分け合うこと

少し前のことですが、「生きることは、分かち合うこと」をコンセプトにしているお店で食事をしました。美味しさも楽しさもシェアすることで喜びは倍になる!という考え方のようで、テーブル越しの会話や出会ったばかりの隣席の人との共用が楽しめるようにロングテーブルが設置されたりしていました。こうした楽しさは確かにありますよね。私は他のお客さんがほとんどいない時に1人で食べに行ってしまったので、喜びが倍にはなりませんでしたが。

「持ってないやつが隣にいたら可哀想だし、一緒に分かち合いたいし。だからフィリックスのガムも、パピコも半分に割れるようになってんだ、あげられるように。一人で楽しむんじゃなく、友達を作るためなんだ」。これは真木蔵人さんの著書『BLACK BOOK 蔵人独白』に書かれている文章です(高橋源一郎さんの『国民のコトバ』という本で知りました)。上の「生きることは、分かち合うこと」にも共感しましたが、共感の度合いはこちらの方が遙かに上です。フィリックスのガムは1人で食べると口の中がちょっといっぱいになる。パピコは1人で食べようとすると、1本目を食べている間に2本目は溶けてしまうし、そうなると吸い口も切り取りにくくなる。誰かと一緒に食べると考えると、これらの悩みは一発で解決。なんてよく考えられた商品なんでしょう!確かダブルソーダバーというアイスも2つに割って食べるタイプでした。そうやって周りを見てみると、こうした商品は結構ありますね。





とってもおかしな話になっていますが、みんなで分け合ってとか、誰かにあげるとか、そうした光景は保育園でよく見られるんですよね。畑できゅうりやトマトがたくさん採れると、「欲しい人いませんか〜」と配って回ってくれる子がいます。その声を聞いて他の子どもたちはワーッと集まってきてみんなで食べます。ブルーベリーがたくさん採れたときなんかは、トロッコに乗って園庭をグルグル回りながら欲しい子に分けてあげていました。こっそり1人で食べてしまうことももちろんありますが、誰かと美味しさや楽しさを共有することが多いですね。



1人で食べても美味しいけど、みんなで分け合うともっと美味しい。食べ物を通じて友だちとの関わりが生まれ、それがその他の生活に影響してくる。保育園にはこんなことがたくさんあります。ついつい当たり前のことと思ってしまいますが、実はとても大切で、とても貴重なことなんですよね。

2013年7月12日

No.303 園庭のいろんな遊びの話

先週雨の話を書いたと思ったら、その後すぐに梅雨が明けてしまいました。今は夏真っ盛りといった感じで、園庭の遊びの様子も天気にあわせて変化してきました。プール遊びだけでなく、たらいに水をためて木陰で遊んでいたり、滑り台を利用してウォータースライダーを楽しんだり、水でグチャグチャになった土の感触を楽しんでいたりと、夏ならではの体験があちこちで見られるようになっています。水の冷たさを感じたり、土や泥のぬるぬるした感触を味わったりと、五感を通した刺激は子どもたちにとって楽しいものなんでしょうね。一瞬でその遊びに夢中になり、何度も同じことを繰り返している様子を見ていてそう感じます。自分から「やってみたい!」と興味を持ち、その遊びに没頭することで子どもたちは成長していくことを考えると、特定の季節にしかできず、だからこそ子どもたちも夢中になれる遊びは、大事にしなければいけないとあらためて思います。

話は変わりますが、今年は園庭にある木にたくさんの実がついています。もう終わってしまいましたが、ジューンベリーはたくさんの赤い実をつけました。ブルーベリーは今が食べ頃で、毎日誰かがチェックしては熟れた実を食べています。まだ小さいですが、ザクロの木とイチジクの木に小さな実がついているのを発見しました。そして今人気があるのがヤマモモです。今年は甘い実がたくさんついてるためか、木に登っては実をとって味わっている子が日に日に増えているように思います。中でもぞう組のAちゃんは特に木登りが得意で、いつもヤマモモがたくさん採れるところまでスルスルと登っていき、下で待っているくま組さんたちに実を取ってあげたりしています。

そんなAちゃんの様子を見ていて刺激を受けたのか、木登り経験のないくま組からも挑戦し始める子が出てきています。でもまだ慣れていないため、少し登ったところからなかなか上へ進むことができません。なのでしばらくすると諦めて降りてきます。さぞかし残念な思いをしているだろうと想像していると、本人はとても満足そうな表情だったりします。ヤマモモは採れなかったけど、そして望んだところまでは登れなかったけど、それでも少しでも登れたことが嬉しかったようで、「えんちょーせんせー、のぼれたよー!」と大きな声で報告してくれます。今年は無理かもしれないけど来年は登れるようになるんだろうなあとか、そんなことを考えながら私も園庭を楽しませてもらっています。



2013年7月4日

No.302 雨も大事な教材です

朝起きて雨が降っていると「あー、また雨か。濡れるから嫌だなぁ。」と思ってしまうことが多いです。車に乗り込むまでに服が濡れてしまったりすると「だから雨は嫌なんだ…。」と勝手なことを考えます。3年前になりますが、ある研修会でフィンランドの方が言われた言葉をふと思い出しました。「天気に良いも悪いもない。悪いものがあるとしたら、その天気にそぐわない服装をすることである。」という言葉です。フィンランドの幼児施設では雨が降ってもレインコートを着てどんどん出かけるそうです。子どもにとっては雨も教材であり、遊び道具だという考え方です。あさり保育園のもくもくの日なんかも同じですね。

もう少しすると、プール遊びだけでなく園庭のあちこちで本格的に水遊びが行われるようになるでしょう。そんな光景を思い浮かべただけでワクワクしてくるのですが、水遊びとは少し違う、雨の日の外遊びが繰り広げられることも楽しみにしていたりします。雨の匂い、音、独特の空気に触れることで「雨の日」をいろんな角度から感じてもらいたいと思っています。

毎年この時期になると歌われる歌に「あめふりくまのこ」があります。おやまにあ〜めがふりました〜♪の、あの歌です。知っている人も多いと思いますが、簡単にまとめてみました。こんな内容の歌です。

①山に雨が降りだし、だんだんと本降りになり、地面に川筋ができました。その川筋は、小川みたいな川筋になり、あちこちに水たまりもできていることでしょう。

②熊の子が登場してきます。川遊びごっこをしてあそびます。まず、雨降りでできた川筋の小川の覗き見します。魚がいるかなあと覗き見します。

③できた小川には何もいないことが分り、熊の子は水を手ですくって飲みます。

④それでもどこかに魚か小さな生物か何かがいるような気がして、落ち着きません。気がかりなのです。ですから、もう一度のぞいて見ます。

⑤雨はなかなか止みません。そこで、熊の子は葉っぱを自分の頭上にかぶせて、自分の体が雨にぬれるのを防ぎます。

この歌は雨の日の子どもの心情を歌ったものです。その姿を想像しただけで思わず微笑んでしまう、そんなかわいらしい子どもの姿です。晴れの日も雨の日も曇りの日も、それぞれの気候を十分に味わって欲しいと思います。





『あめふりくまのこ』

おやまに あめが ふりました
あとから あとから ふってきて
ちょろちょろ おがわが できました

いたずら くまのこ かけてきて
そうっと のぞいて みてました
さかなが いるかと みてました

なんにも いないと くまのこは
おみずを ひとくち のみました
おててで すくって のみました

それでも どこかに いるようで
もいちど のぞいて みてました
さかなを まちまち みてました

なかなか やまない あめでした
かさでも かぶって いましょうと
あたまに はっぱを のせました

2013年7月2日

自転車の話

あさり保育園の自転車は免許証がなければ乗ることができません。



その免許証を発行してもらうためには
守らなければならない3つの約束を保育士に言う必要があります。
その3つの約束とは

1.左回りで乗る
2.モノを持って乗らない
3.人にぶつからないようにする

です。







園庭では0歳から6歳までの子がいろんなことをして遊んでいます。
そんな中で自転車を好き勝手に乗り回したら大変なことになりますよね。
楽しく自転車に乗りたいからこそ、
周りに迷惑をかけることは避けないといけないわけです。
だから自転車で遊んでいいコースは決まっていますし、
約束を守れなかったときは免停処分にもなります。
上手に自転車を操ることができるようになってもらいたい
という思いもありますが、
ルールを守るとか、周りに気を配るとか、
みんなで遊んでいる意識を持つとか、
そんなことも学んでもらいたいんですよね。