2018年8月31日

子どもの食事

今日はF&H研究所の幕内秀夫先生に来ていただき、こども園の食事のあり方について学ぶ研修会を行いました。



幕内先生は、今の日本の子どもたちを取り巻く食の状況を全国各地の実態を調査した上で整理し、その上で課題を明らかにし、どのような食事が子どもに必要かを端的に話してくださる方です。

1940年代から1970年代にかけて日本社会はアメリカの影響を大きく受け、食文化も変化してきました。その変化がかなり浸透した頃に生まれた世代が今親となっています。日本の食文化、ごはんと味噌汁が中心の食事をあまり体験しておらず、パン食中心の食事やスナック菓子が中心だった親の割合が今後増えていくそうです。

ではそんな時代にこども園は何を考え何をすべきか。そんなことを学ばせてもらった研修会でした。

明日は保護者講演会を予定しています。保護者と一緒に子どもの食を考えたいと思います。

2018年8月30日

ゆっくりと

今日は他県から16名の見学者が来られました。抱えているいろんな悩みを聞いていると、10年前の自分たちのことを思い出します。

やりたいことはあるけどそれをみんなで共有するところまで持っていけない状態。でも相談できる人が近くにいない。自分たちの時は相談相手が東京にしかいませんでした。

そんな状況はなかなかしんどいものがあったので、県内や中国地方の方から相談を持ちかけられたら可能な限り協力しようと思っています。

今日は短い時間だったので十分に話はできませんでしたが、今回で関わりはお終いではないのでこれでいいんでしょう。こうやってゆっくりと関係を作っていこうと思います。



2018年8月29日

まず動いてみる

法人とは全く関係のない用事であるところへ行ってきました。



なかなかおもしろい体験をさせてもらったと思っていますが、事が動くかどうかはまた別の話です。まずは動いてみる。そして形にするために周りを動かしていく。これらは全く別の力やタイミングが必要だと思っています。



さて何が動き出すんでしょうか。



2018年8月28日

3万年前の航海



ホモ・サピエンスはアフリカ大陸から、どのように日本列島へたどり着いたのか。この謎を解き明かすため、祖先たちが挑戦したと思われる3万年前の航海を再現する試みが始まっている。

国立科学博物館の人類進化学者・海部陽介さんがおもしろいプロジェクトを進めておられるという話をラジオで知りました。

調べてみると、以前からかなり大がかりな動きが起こっているようです。

3万年前の航海 徹底再現プロジェクト



このプロジェクトが行っていることは壮大で非常に興味深いものなのですが、プロジェクトの進め方についてもラジオでは話しておられ、そのことにも興味を持ちました。

このプロジェクトの特徴は3つあると説明されていました。

1つ目は研究者だけが取り組むのではなく冒険家やカヌーなどのプロと一緒に取り組んでいること。古代の人のことは研究者の方が知っているが、実際に人力で航海するのは冒険家などの方が上なので、協力した方がいいでしょというのが理由だそうです。

2つ目は研究の過程を全てオープンにしていること。オープンにすることでいろんな人が興味を持ってくれるし、意外な質問が届いたりするので自分たちも勉強になるそうです。

3つ目は資金をクラウドファンディングで調達するなど民間の力を借りて運営していること。これも珍しいことだそうです。

他分野の専門家と協力して、オープンにという姿勢にひかれます。それがどれだけ大変か、そしてどれだけ得られるものが多いか、規模はかなり小さいですが体験を通して少しは知っています。

このような姿勢で進めておられる興味深いプロジェクトをしばらく追いかけてみることにします。

2018年8月27日

夏休み最終日

子どもたちの小学校は今日が夏休み最終日です。

今日は仕事から帰ってついさっきまで宿題の追い込みの手伝いをしていました。自分の仕事は何もできず、です。

まあそんな日もあります。

2018年8月26日

図書館

定期的に図書館に通っています。江津市の住民なのですが、隣の浜田市の図書館です。なぜ隣の市へ通っているかというと、図書館に求めていることがだいたい揃っているからというのが理由です。



最も気に入っているのが、浜田市内に複数ある図書館の蔵書も含めて全てネットで蔵書検索ができ、しかも予約までできてしまうところです。「あっ、この本読みたいな」と思ったらすぐに検索し、本が見つかれば予約をします。受取場所に本が届いたらメールで知らせてくれるので、それを待って取りに行けばいいだけです。これ、無駄がないのでとっても便利です。

そして学習室があるのも便利なところです。3時間まで予約できる席が32席あり、そこにこもって文書をつくったり課題をこなしたりすると非常にはかどります。電源もあるしフリーWi-Fiもあるしで、PCの作業なんかもサクサク進みます。

新聞や雑誌なんかも充実しているため、息抜きもできます。

頻繁に利用しながらいつも思うのは、なぜ江津市にこのような施設がないのかということです。浜田の図書館へ行く度に学生が利用しているのを見て、小さい子を連れて絵本に触れている姿を見て、こういう施設があることの重要性を感じています。とっても非効率だし収益なんかとは別のところで動いている施設だし、図書館を充実させるのは難しいことなのかもしれません。でも…と思ってしまいます。

子どもや若者のことを考えて、なんとかできないもんですかね。

2018年8月25日

わら草履づくりWS

保護者会が企画した「わら草履づくりWS」が開催されました。

地域のわら草履づくりの名人を2名お招きし、まずは作るところを見せてもらい、次に教えてもらいながら作っていく流れです。他の用事があったため少ししか見ることができませんでしたが、少し見ただけでもその技の凄さを感じました。



ランニングではもう何年もワラーチしか使っていないこともあって、わらじやサンダルのような履き物には興味があります。どこが足に干渉するか、履いたときの動きやすさはどうかといったことは、見ただけでなんとなく分かりますが、わらの感触だけは履かないと分かりません。実際に履いてみましたが、わらが馴染んできたら履き心地はかなりいいだろうと思いました。



こうした取り組みが保護者主体で行われることもすごいですし、地域の名人の存在を知ることもとても貴重な体験です。このようなWSが少しずつでも定着していけば、こども園はもっともっとおもしろい場所になるはずです。

次の展開にも期待しています。

2018年8月24日

小学生新聞



最近、私は、この種の、社会の成り立ちの根本にかかわるニュースは、いっそ小学生新聞で読むのが適切なのではないかと思い始めている。

コラム『小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」~世間に転がる意味不明 』の中でそのように書かれていました。

取り上げられていたのは次の記事です。

社会 障害者雇用の水増し 自治体でも

確かに大事なことがわかりやすい言葉でシンプルに書かれています。

この記事なんかもそう。

社会 東京医科大学 女子の合格減らして男子を優先

詳しく書くために言葉を多用してしまっているからか、はっきりとは言い切れない事情があるからなのか、通常の新聞は核心部分に至るまでの過程が長かったり、核心に迫ったかと思えばそこから遠ざかってみたりと、なんだかややこしいことになっている気さえしてきます。

小学生新聞も侮れません。

2018年8月23日

フィンランドのSISU(シス)と日本の根性論の違い

フィンランドにも根性論のようなものがあるのか!と、驚きながら記事を読みました。それは「SISU(シス)」という言葉らしいのですが、読んでいて全然違っていることを知りました。

フィンランドにも「根性論」があった。世界一幸せな国で「頑張る」ことの意味とは

シスには、1つだけ条件があります。他人に頼ってもいい頃合いを知っている人だけが、この頑張りができると考えられています。自分で諦められるレベルをきちんと設定できることが大切なんです。

記事にも書かれているように、他人に頼ってもいいし、そのラインを自分で設定することがポイントのようです。これ、すごく大事なことだと思います。すべて一人でやることがよしとされていたり、どこまでやるかを実は他人が設定したものだったり、そんなことが周囲にはたくさん見られます。自分自身もその判断で動いているところもあったりします。本人も誇りに思い、周りもそれを認める「SISU」の考え方は、もっと大事にされないといけないですね。

家事

今日の『折々のことば』より
家事は、あなたと家族が快適に暮らしていくための手段であって、けっしてあなたの生涯の目的ではないのです
犬養智子


鷲田さんのことば
運動靴は洗濯機で洗うとか、料理は近所の友人と分けて作るとか、上手に家事を「サボる」400の驚きの提案がなされるが、じつは合理的なものばかり。手抜きと、外の世界への関心と、身近な人への愛は同時に成り立つと、評論家は語る。家事は大切なことだからこそみなで協力しあってと。50年前に刊行された『家事秘訣(ひけつ)集』から。(鷲田清一)

50年前から言われているのに、理解はまだまだ進んでいないように思います。なぜなんでしょう?家事は社会全体が考えなければいけないことのはずなんですけどね。

2018年8月22日

金足農業高校準優勝の記事

日本農業新聞にハマっています。

今日の一面トップは金足農業高校の準優勝の記事。

「金農よくやった 準優勝 大阪桐蔭に2―13 農で培った底力発揮」



準優勝校がトップというのに驚きました。しかも号外も出たとのこと。農業高校なのでおかしなことではないんでしょうが、それにしてもビックリしました。

この新聞はいつも淡々と農業問題を発信しています。大きな不正事件が発覚しても、中心になる記事は農業関係のものです。その事件に触れるとしても、農業の観点からだったりします。

農業から軸足をぶらさない姿勢がすごく気に入ってます。他の新聞が取り上げていることに触れたい思いもあるでしょうす。でもそれをしないところがこの新聞の価値だと思っています。「あれこれ」ではなく「何かに絞る」ことは、それだけで魅力になり得えます。

2018年8月21日

完成間近

広報誌が完成に近づいてきました。相変わらず笑い声の絶えない会議です。

この雰囲気が続き、メンバーが変わっても受け継がれていけば、おそらく興味を持ってもらえる広報誌を作り続けることができるでしょう。

根拠はないけどそう思っています。



2018年8月20日

移動中の悩み

通勤時も施設間の移動も車を利用しています。毎日1時間30分は車に乗っていると思います。この時間に考え事をしたりするんですが、それ以外に音声データを聞くようにしています。ラジオ番組はポッドキャストで聞くことができますし、対談なんかの音源も購入することができます。この人の考え方を学びたいなーと思ったら音源を探します。新聞を読む時間がないのでニュースはポッドキャストで聴いています。宗教学の講座を聴いたりもします。そればかりだと疲れてしまうので、ゆるーいラジオもポッドキャストで聴きます。最近は映画の紹介番組やラグビーの番組にも手を出し始めました。

そんな感じで運転中にヒマになったことはありません。最近は聞きたいものの方が多すぎて運転時間だけでは足りなくなってきています。そんな時は遠出をするときに一気に聴いたりするんですが、ちょっと忙しいです。ヒマな時間を埋めることで始めただけで、忙しくしようとしたわけではないので、ちょっと困っています。自分で調整すればいいだけなんですけどね。

ちなみにラグビーの番組はオススメです。ラグビー好きでサンドウィッチマン好きならハマること間違いなしです。

サンドウィッチマンのWe Love Rugby

2018年8月19日

巻き込む

大埜地の集合住宅の記事の続きです。

大埜地の集合住宅・その2

高校生が近くの山で採った種で苗を育てて、住宅地の植栽工事の一部を担当する取り組みが紹介されています。

新たな取り組みをする際、何をするかはもちろん大事ですが、誰を巻き込むか(巻き込む人がいるかどうか)が実は重要なんじゃないか?と最近考えていました。まさにそのことが行われている例です。

しっかりとしたコンセプトがあること、そして一見無関係と思えるけど実は関係があるという人を見つけること、さらにその人たちをうまく巻き込むこと。このあたりがポイントでしょうか。

体験イベントとか

先月子どもたちが出西窯の陶芸教室に参加し茶碗やお皿を作っていて、それが焼き上がったようなので取りに行ってきました。

ここに行ってすることは毎回ほぼ同じで、1階と2階の器を眺めて気に入ったものがあれば購入、なければ眺めるだけで終了です。今回は器を受け取ることが目的だったので何も購入しませんでしたが、ここのゆったりとした空気は心地いいのでブラブラしているだけで満たされた気持ちになります。淡々と素敵な焼き物を焼き続けている窯の雰囲気が伝わってくるし、カフェがあったりして「ゆっくり見ていってください」と建物全体が語りかけてくるような感じさえします。

今回は隣の工房も覗いてきました。仕事場を見るのは楽しく、置かれている道具や登り窯などをワクワクしながら見させてもらいました。





見学しながら考えたのは、このワクワクはこども園の子どもたちにも、そしてその保護者にも体験させてあげたいということ。



様々な体験の場をこども園がプロデュースすること良さを、くらき永田保育園の園長先生から教わりました。出西窯が行っていた手作り教室のように、器が出来るまでの工程を体験しながら知るのは楽しいし、働く人の姿や仕事場を見ることも勉強になります。こども園の子どもたちにはこういう体験をたくさんさせてあげたいと思っているんですが、子どもたちだけでなく保護者も一緒に体験できる場を作ることも、しかもそれを地元で様々な体験ができるようにすることも必要かもしれません。地域の特色を生かした体験イベントの企画を考えてみることにします。

2018年8月18日

学びの多い2日間でした

江津市保育研究会が主催するキャリアアップ研修「乳児保育」の2回目が終了しました。



今回の講師は横浜にある「くらき永田保育園」園長の鈴木八朗先生です。乳児の発達を細かく捉え、その発達を促すための保育方法を細かく作り上げてこられた方で、その点で今回の講師のお願いをしたわけですが、個人的にはこの方の行動に非常に興味を持っており、そのことについてお話を聞かせてもらえる機会でもあったため、とても楽しみにしていました。昨日の15時に江津入りされてから21時まで、そして今日の研修終了後から出雲空港へお送りする約2時間、様々なお話をさせてもらいました。

私が興味を持っているのが、この八朗先生が異業種の方を保育に引き込む力、そしてその方々を保護者や地域とつないでしまう力、その方の仕事の素晴らしさを見事に発信し広めてしまう力、そんなところです。あらゆるものに強い関心を示され、おもしろそうなものがあればすぐに保育に取り入れようとされる行動力や発想の柔軟さは学ぶところがたくさんあります。私たちの園庭や取り組みに対して、自分だったらこんなことをやってみると具体的に話してくださったことがたくさんありました。どれも実行可能なことだったのでさっそく取り組み始めることにします。

今後もこのご縁を大切にしていきたいと思っています。学びの多い2日間でした。

2018年8月17日

子どもが安心して遊べる空間

大埜地の集合住宅の記事を読みました。

大埜地の集合住宅・その1

へー!と思わされることが多く、いろいろと考えさせられました。

これは都市部と違い車社会で、どの家もほぼ2台以上の車を持つ中山間地では「信じられない」と叱られそうな仕様だけど、町は「子どもが安心して遊べる空間」を優先した。

すごくいい発想ですよね。田舎に住んでいるので駐車場の場所についてはよく分かります。だからこそこの発想に驚かされました。

また、同じような考えで作られているアメリカのデイビス市の「ミュアコモンズ」もそう。

道路向かい側の典型的なアメリカの戸建て住宅には、一戸づつガレージが付いていて、前庭があり、独立したバックヤードがある。それが悪いわけではないけれど、ミュアコモンズは車より子どもに空間を明け渡し、あと住民同士の何気ない接点が生じやすいプランを選択しているわけだ。

施設を作る際にも参考になる考え方です。デイビス市は無理でも大埜地は見に行ってその空間を体感したいです。

2018年8月16日

パレードに参加

今年も江の川祭のパレードに参加してきました。地域とともにあることを目指している法人として、江津市の祭りを少しでも盛り上げるために協力をしたいという思いです。

数十分のことではありますが、パレードをしている最中に参加していることの意味をあれこれ考えていました。何かを考えついたわけではありませんが、来年もその先も参加することだけは決めました。



2018年8月15日

あるお宅を訪問した際、今年は雨が非常に少ないために作物が枯れかけていて困っているという話になりました。その方は「この時期にはザーッと雨が降ることが多いのに…」とも話されたんですが、そうだったかな?と過去のこの時期のことを思い出そうとしたんですが全く思い出せません。よく降っていたような、降っていなかったような、曖昧な記憶しかないことに気づかされました。

その方はこんな話をされました。

「昔コシヒカリを作っていたんだけど、8月の終わり頃の稲刈り時期に向けて盆頃には穂が頭を下げ始めていた。そんな時に雨が降るもんだから稲が寝てしまって刈るのが大変だった。もう少し雨が待ってくれたら刈るのが楽なのに…と思っていたので、この時期の雨のことはよく覚えている。」

雨の研究をしているような人でなければ、特定の時期に雨が多いとか少ないとか、なかなか覚えていられるものではないと思います。この方のように農作業とセットになっていたり、自然と関わるルーティーンのような体験とセットになっていると、それに関係する天気などの情報も身体に染み込むように記憶されていくんでしょう。

インターネット上では過去の天気の記録を見ることもできるようになっています。でもこの方のような記憶の方が広がりがあるし、きっと役に立つ度合いも高いんでしょう。そして経験からの独自の予測なんかも立てられたりしてより活用できる情報になると思います。

土に触れること、何かを育てることを通じて、定期的に自然と触れ合うことはいろんな意味で大切です。

2018年8月

【研究発表】
11月には出雲市で島根県保育研究大会が開催されます。その大会であさりこども園のOさん、さくらこども園のOさんが研究発表を行うことになっています。乳児期に子ども同士が関わり合う体験をすることがいかに大切か、両園での子どもの様子を見てもらいながらの発表になるようです。子どもたちの姿を記録し続け、参加者に伝わりやすいような発表にするために話し合いを重ねてくれています。時間も労力もかかることを粘り強く続けてくれていること、発表には直接関わらない職員も記録等の協力をしてくれていることを嬉しく思います。

【再点検】
こうした研究発表を両こども園の職員は何度も受けてくれています。そして、研究発表の経験から得られるものは非常に大きいと受け止めてくれていると思っています。研究テーマや研究方法を考えるとき、より伝わりやすい発表内容にしようと考えるとき、子どもの育ちや日々行っていることを再点検し整理することが必要ですし、その過程でたくさんの課題に気づかされます。そして自分たちの強みを改めて確認することもできます。子どものこと、利用者のことをどこまで深く考えられるかを追求している福祉施設であれば、研究発表のような機会を積極的に活用していくことも必要だと思っています。介護分野でも育成分野でも、研究発表や実践発表のチャンスがあれば、迷いがあったとしてもまず手を挙げることをオススメします。得られるものが多いのは発表を聞く側ではなく、間違いなく発表する側です。

【外部の目】
事業を再点検するためには、監査等の公的な目に入ってもらうこと以外に、外部の方に見てもらう機会を積極的に増やすことも必要だと思っています。今年度から両こども園に見学や研修、ボランティアなどで来られる方を集計し始めました。両園の合計ですが、4月から66名の方が来られています。年末までにあと約80名の方が来られることも決まっています。来られた方を案内したり質問に答えたりする時間を設けるようにしていて、それをいろんな職員が担当してくれているのですが、そのためには園のことや保育のことを整理して理解しておく準備が必要です。この準備の作業が一番の学びになります。こうした学びの機会が継続して得られるよう、オープンな姿勢であり続けることをより強く意識していきましょう。

【ニューバージョン】
最後に1つお知らせを。広報委員の方々が「はなはな新聞」のニューバージョン作りを進めてくれています。9月後半発行予定ですので、みなさん楽しみにしていてください。

2018年8月14日

盆踊り

近くの地域の物故者追悼法要に行ってきました。道路の真ん中に建てられたやぐらの上で読経するという、なかなか体験することのできない法要の形です。

この法要が終わった後、盆踊りが行われます。



昔は夜通し行われるだけでなく、次の日の夜も行われるほどの人気行事だったそうですが、時代は変わって盆踊りに集まる人は減ったそうです。

そんな状況のなか、この文化を途絶えさせてはいけないと地域の方が動き出し、盆踊りの口説きをしてくれる後継者を育てる取り組みなんかも始まったそうです。今年は後継者も含めて8名で口説きをされるとのこと。「それでもいろいろ大変なことはあってね」と話してくれた人もいましたが、でも何となく嬉しそうな表情だったのが印象的でした。

小さくなってきた地域にはこうした伝統行事にまつわる課題はたくさんあります。昔はよかったと嘆くだけでなく、この地域のようにできることからやっていく、いろんな世代の人を巻き込んでいく、そんな取り組みには楽しさがあり、それだけでも価値があるんだろうと感じました。



追記
右側に15個の提灯が飾られていますが、これは昨年のお盆以降に亡くなられた方の家の名が書かれているものです。本来は黒字のものをそれぞれの家で作っていて、それをこの日のために集めて回って飾るとのこと。でも提灯を用意する習慣がなくなってきてるため、地域の祭りで使用する赤で書かれたものも使用してようやく物故者の数だけ用意できているのが現状だとのことです。地域の行事の文化だけでなく、家庭の文化も大きく変わってきているようです。

2018年8月13日

魅力

夕方、急に空き時間ができたので子どもたちを連れて海へ。



軽く遊ぶくらいの時間しかなったんですが、泳いだりハマグリを採ったりとそれなりに楽しみました。

思い立ってサッと海へ出かけ、サッと帰って来ることができ、しかも夕方は数人しか海にいないためほぼ独占状態、遊び放題です。

こんな環境があるのもこの土地の魅力です。

2018年8月12日

志々島

いつか江津市に来てもらいたいと思っているイシコさんが書かれたコラムを読みました。島民は18名、そのほとんどが高齢者という志々島の話です。

【思考をキレイにする旅の仕方(130)】島民の高齢者の暮らしを人生100年時代の生き方の参考に

老人は危ないから、できることも取り上げてしまう風潮があります。
しかし、この島ではそんなことは言っていられません。
70歳を超えた女性が港に到着した10キロ以上あるプロパンも自分の家まで運び、
94歳の女性は一人で船に乗り、街まで買い物に出掛けていくのです。
皆さん共通しているのは高齢者でも自立していることです。
だから元気な方が多いのではないのでしょうか。

これを読んで、以前、国際医療福祉大学の高橋泰教授が書かれた過保護介護についての記事を思い出しました。

過保護介護は、無重力状態のように筋肉を減らす

日本の介護の基本は、敬老精神である。日本人の心情からすると、ある動作を行うのが大変になったお年寄りを見ると、ついついやってあげたくなる。例えば自分で買い物に行けるのに、「大変そうだから」ということで誰かが代わりに買い物へ行くとすると、それまで下肢の筋肉にかかっていた負荷がなくなることになる。そうすると足の筋肉は軽度の負担にかまけて、足が急速に細くなり、外出に必要な筋力を失うようになる。このような状況が続くと間もなく、トイレへ行くのがたいへんになり、また誰かがトイレに行くときに援助を行うと、更に筋力が落ちるという悪循環に陥る。過保護すぎる高齢者に対する援助や介護は、高齢者の機能を低下させる危険性が潜んでいる。

人生100年時代がどうなのか、そこについては何も意見を持っていませんが、人口減少地域においては特にこのことを考える必要があると思います。

自立。できることは自分でやる。大変そうだからと代わりにやってあげることのデメリットを共有する。もちろんできないことは助け合う。

志々島の景色を実際に見てみたくなりました。大好きなヤギもいるようですし。

香川県三豊市詫間町 志々島

2018年8月11日

ヤギに会いに

お盆の仕事が始まる前にヤギに会いに行ってきました。



往復で7km程度のランニングなんですが、日陰がほとんどない道なので日中は結構過酷です。でもヤギは元気に草を食べていました。暑さに弱いと聞いていましたが、食事くらいは暑い中でも問題なくできるということでしょうか。ということで、ひとつかみのヨモギを食べさせてきました。

その後はお盆の仕事へ。もう30年くらいやってきていることなんですが、ようやく慣れてきた感じです。僧侶の仕事は難しいです。。。

2018年8月10日

今以上にオープンに

あさりこども園とさくらこども園で実施した第三者評価が終了したことは以前書きました。結果も既に公表されていたのですが、今日は評価機関の方から保護者会の役員さんに対して「その結果をこのように見てもらいたい」といった説明がありました。

最初に評価機関の方が「島根県においては第三者評価受審が必須ではない。その中で受審しようとしたことからオープンな姿勢であることを知っておいてもらいたい。」と話されました。そのことは全く考えていなかったので、そう見ることもできるのかと気づかされました。

オープンな姿勢を保つことは絶対に必要だと思っていて、そうあることが当たり前だとも思っているので、第三者に見てもらうことに全く抵抗はありません。スタッフもおそらく同じ思いだと思います。第三者評価受審によって私たちの姿勢をオープンだと評価していただいたことはありがたく受け取らせてもらい、ですが今以上にオープンであることを追求していくつもりです。

あさりこども園評価結果

さくらこども園評価結果

2018年8月9日

リニューアル

菰沢公園遊具リニューアルのオープニングイベントに参加してきました。



江津市の地場産業である瓦をイメージした屋根、公園全体を見渡すことのできる高さ、市内の保護者や子どもを対象のアンケートで要望の多かった滑り台やターザンロープを取り入れた、自然や地域に馴染むよう茶系統の色を多く使用したとの説明がありました。

以前の遊具は奥の斜面まで大胆に活用し、難易度もかなり幅広く設定してあり、回遊性もかなり高いものであったので、今回のリニューアル遊具は少し寂しい気もしますが、ターザンロープの設置はなかなかおもしろいと思います。以前はあちこちで見かけていたターザンロープですが、定期的な修繕がされずに使用不可になってしまうことが多いのがこの遊具の特徴でもあると思っています。ぜひ頻繁に点検して修繕をし、独特のスリルを味わうことのできる機能を地域の中で維持してもらいたいと思います。

そして考えるべきなのは大型遊具ではなく公園全体を使った遊びの設計だと思います。季節ごとに周囲の自然が姿を変えるので、散歩コースとしてはかなりいい場所なんですが、菰沢池の周囲をぐるっと散策するルートがありません(途中で行き止まりになります)。広大な芝生広場があり、しかもその半分くらいは斜面になっているので、ストライダーのコースなんかを作ったら今とは違った遊びの展開がありそうです。そしてなんと言っても自然が豊かにあるのが特徴なので、木や草花の名前の表示、それを使って遊びなどへの活用する方法を知らせるなどの整備も行ってもいいと思います。

今回は公園内の一部のリニューアルでしたが、公園全体のリニューアル計画や公園が持っている機能の見直しや活用の話し合いが行われることを期待しています。

2018年8月8日

文科省と経産省が

こんな対談記事を見つけました。

文科省と経産省の担当課長が教育を語り合う。「描く未来像は重なっている」

経済産業省と文部科学省の担当課長が未来の教育について語り合う。こういうのはすごくいいですね。未来の日本を動かしていく子どもたちの育ちをどう支えていくかは、省庁の違いは関係ありません。みんながそれぞれの分野から考え、それぞれの分野からバックアップしていくべきで、こうした話をする場はもっとあってもいいと思います。財務省とかが出てきたらどんな話になるんでしょうか。

でもちょっとだけ不満も。ここで話されているのは主に小学校以降のことで、こうした話が行われる場合はいつも同じです。乳児期からの教育が大事だよねと、あらゆる省庁の方が話をしてくれるようになるまでにはかなり時間がかかると思いますが、目指すべきはそこだと思っています。乳幼児教育、Early Childhood Education and Careといった言葉が浸透するよう、できることをやっていきます。

今日の子どもたちの様子です。



立秋を過ぎて風が少し変わった気がしますが、日中はまだまだ暑さが続きます。そんな中、簡易ウォータースライダーを楽しんでいました。いつもの滑り台に水を流しただけで格段に滑るスピードが増すこと、スピードが増すと身体が不安定になること、いつもよりも滑り台に人が集中するため譲り合いの必要性が高まること、譲り合うことより楽しさを優先させる気持ちが勝ってトラブルになること、それでも友達と一緒に滑っておもしろさを共有する方がより楽しくなることなど、様々な学びが見られる場面でした。これも大事な乳幼児教育です。

2018年8月7日

見学者

今日は午前2名、午後3名の見学者を受け入れました。今年になって特にですが、県外の方も含めて見学者が増えています。

見たいと思ってもらえていることは嬉しいことです。そして常にオープンな姿勢でいよう、見学者は快く受け入れようと思ってくれているスタッフの存在も嬉しいです。日々悩んでいて、常に学びを求めているのが私たちです。だからこそオープンにします。オープンにしていなければ学びの機会はやってこないと考えているからです。

実際に、見学してもらった際に「○○なところがいいですね」といった感想をいただいたりするのですが、そのような外からの視点によって何気なく行っていることを振り返るきっかけをもらったりもしています。外からの目で見てもらえることも間違いなく私たちの力になっています。

今後もオープンな姿勢は継続していきます。

H30年度の見学者64名(8月7日現在)

2018年8月6日

刺激

いろんな人に刺激をもらっています。

課題は見えていて、それに対してどう行動すればいいかも何となく見えている。どこから取りかかってもいいのは分かっているけど、なぜか二の足を踏んでいる。そんな状態のときに、日本で保育園を運営しながらインドネシアで幼稚園を開園していて、最近は友人がザンビア共和国で開園する園を見に行ってきたという方と話をする機会がありました。

何から何まで自分の想像を超えていて、話をしているととにかく行動するしかないと強く思わされました。

このような刺激をもらえる方と会えるのはうれしいことです。こういう出会いは積極的に求めていくべきと、自分に向けて。

PAUD Central Bali

2018年8月5日

「タ」と「チ」の違い

折々のことばより。

わずか「タ」と「チ」の違いで何十年も年をとる
三木成夫(しげお)

鷲田さんのことば
「よちよち」から「よたよた」へ。たった一音の響きの変化が数十年の時の経過を表すと、解剖学者は言う。人はやがて「よろよろ」になり、いつか「よぼよぼ」「よれよれ」になりもしよう。人や物の姿や様子を音に転写するオノマトペ(擬態語・擬音語)は、ほんの一音ずらすだけで意味の大きな地滑りを引きおこす。まさに《音で描かれた絵》である。『内臓とこころ』から。(鷲田清一)

たった一音しか違わないと考えると、乳幼児と高齢者の交流をもっと盛んにするのって簡単そうに思えます…というのはちょっと無理があるかもしれません。でも、そんな風に考えてクスッと笑うくらいの力の抜き加減で向き合ったらいいんじゃないかと。高齢者介護施設と乳幼児教育施設が併設していて、両方があることをまだ十分に生かしきれていない現状を変えるヒントなのかも。

2018年8月4日

共生

ある団体の会議の中で、NHK・Eテレで放送されている「キャラとおたまじゃくし島」というアニメの広告を出させてほしいと依頼を受けました。この番組はこんな紹介をされています。

音楽が奪われ、秩序の乱れた島に降臨した少女戦士「キャラ」が発達障害、聴覚障害などをモチーフとした様々な個性をもつ“ガッキアニマル”たちと出会い、多様な個性やコミュニケーションを知り、島に平穏を取り戻していくアニメーション冒険譚。「ハンド・トーク(手話&ジェスチャー)」や、音楽やアートなど、彼らの豊かな表現力や、きらりと輝く個性が物語をカラフルに彩ります。

また、原作・脚本の寺田憲史さん、原作・キャラクターデザイン担当の門秀彦さんがテーマには共生があると話しておられました。

Eテレ『キャラとおたまじゃくし島』寺田憲史&門秀彦インタビュー

いろんな反響もあるのかもしれませんが、こうした表現が当たり前のように制作され、広く一般的に扱われるようになってくるといいですよね。2020年まで続けていく番組のようなので、ちょっと注目しておきたいと思います。

次回は第16話、2018年8月6日(月)10:15〜10:20放送、再放送が8月9日(木)5:55〜6:00のようです。ターゲットは子どもだけど時間帯がちょっと微妙なところで、その点は今後子どもたちが見やすい時間帯に移動するよう調整しているとのこと。大人も見ることの難しい時間帯です。変更されることを期待しています。

2018年8月3日

連帯冷蔵庫

「雇用なしで生きる」の中で連帯冷蔵庫の存在を知りました。おもしろいですね。英語ではCommunal Fridgeらしいので、共同冷蔵庫の方がなんとなくしっくりくる気はしますが。

この冷蔵庫を利用する際のルールは以下の通り。

・生の肉や魚、卵を入れることは許可されていない。
・自家製の食品は、すべて調理した日付を記載したラベルを貼らなければならない。
・ボランティアの人たちが定期的に冷蔵庫を訪れて、賞味期限が切れているものが入っていないかチェックする。


なかなか大変そうなんですが、そこまでしてこの冷蔵庫を維持していこうとするコミュニティーの姿勢がすごいと思います。

この冷蔵庫の記事もありました。『食べきれなかった料理を街の人とシェア。スペインの「連帯冷蔵庫」とは?』

本の中では、この冷蔵庫とは別に「フードバンク」についても取り上げられています。日本にも全国フードバンク協会なるものがあることを知りました。知らないだけで、いろんな取り組みが動いているんですね。

連帯冷蔵庫にしてもフードバンクにしても、もちろんいろいろと課題はあるんでしょうが、「シェア」の考え方が確実に広がっていて、「シェア」抜きにこれからのことは考えられない段階に入っているのは間違いないと思います。先日勉強させてもらったように「シェア&フェア」は今後のキーワードになるでしょう。

2018年8月2日

保育施設の音環境

保育室の音について、ちょっと響き方が激しいと思うところが何カ所かありました。その音については「何とかその部屋の中だけに閉じ込めることができないか」そんな発想しかなかったんですが、このたび赤ちゃん学会でのある発表を聞き、この音の響きが子どもに大きな影響を与えていて、それは減らすことができるのを知りました。吸音ということに早く気づかなければいけなかったんですが、反省しかありません。

ですが吸音材を設置すればいいだけではなく、効果的に吸音できるようにする必要があります。そのためには現状把握と適切な音響設計が必要らしいのですが、音を研究している人はあまり多くないようです。でもここまで気になってしまったわけだし、子どもたちに少しでも良質な環境を提供することが目的の施設であるため、まずは調査から実施してみたいと思います。

どうなるかなんて全く分かりませんが、大きく改善されるのではと秘かに期待しています。

保育施設の音環境を考える―赤ちゃんと子どもの聴力を守る保育室とは―

2018年8月1日

食文化

9月1日にはあさりこども園、さくらこども園、里山子ども園わたぼうしの合同保護者講演会を予定しています。講師はこども園の献立指導をしていただいた幕内秀夫さんです。その幕内さんが夏バテを防ぐための食事について、とても分かりやすい記事を書いておられます。

「猛暑の中の食事」

また、熱中症予防のための塩分の摂取のあり方について、何か違うんじゃないかと分かりやすく書いておられます。

「和食は「塩」が命です」

暑さは間違いなく変わってきていますが、そうした気候に対しても何とか対応していくことのできる食文化が日本の風土に合わせて育まれてきたはずです。こんな暑い夏だからこそ、改めて見直してみたいことです。