2016年2月29日

京都マラソン2016




先週は京都マラソンを走ってきました。



フルマラソンは昨年の京都マラソン以来なので(間で隠岐の島ウルトラマラソン100kmはありましたが)1年ぶり。どれだけ走れるかなーとちょっと不安もあったんですが、終わってみればネットタイムで3時間36分37秒と自己ベストを20分近く更新するという出来過ぎな結果に。



今までのタイムで精一杯と思っていたのにタイムを縮めることができたのは不思議だったので、ずっと考えていました。今後のためにも「これかなー」と浮かんだことを記録しておきます。

【前日まで】
○毎月の走行距離は100kmちょい。これは2年間くらい変わらない。
京都マラソン前のくにびきマラソンは、去年は10km、今年はハーフ。
○くにびきマラソン以降の走行距離は、去年は0km、今年は21km。
○前日の夕食は去年も今年もカレー。

【当日】
今までは後方ブロックからのスタートが、今回はBブロック。下がってくる人がほとんどおらず、急にペースを上げて空いているスペースに入り込むようなことは必要なかった。終始マイペースで走れたのは楽だった。
トイレは一度も行かず(初体験)。トイレが常にすいていたことからくる安心感(いつでもロス無く行けそう)からか、だんだん気にならなくなっていった。
全エイドで水を飲んだが、飲む量を今までよりも減らした。でも食べ物はいつも通り食べた。走りながら飲むことができないので止まって飲んだが、その時間も短くした。
○正直あまりゴールタイムのことは考えず(計画を立てるのを忘れていた)、無理のないギリギリのペースで走ることだけを最後まで意識していた。
★自分にとって理想的なペースで走る人が数人いて、しんどい時間帯はその人たちについていくことを目標に走り続けることができた。
○ゴール後の着替えを忘れるなど、全体的に気が緩んでいた。

この中で関係ありそうなのは印くらいかなと思います。あとは気の緩みも結果的にいい具合に力が抜けていて良かったのかもしれません。

2016年2月27日

伝えること

今日は成長展。





子どもたちの1年間の成長をしっかりと感じてもらえたと思います。



今回の成長展では初めての試みもありました。保育者による発表です。



タイトルは「共感は社会性の第一歩」。

社会性を獲得するために必要な”他者に共感する”力を子どもたちはもっていて、それがどのような場面からわかるのか、そしてその力を引き出すためにどんな環境を用意しているかを伝える内容です。





日々の保育の様子は迎えに来られた際に口頭で伝えたり、連絡帳を使って伝えたりしていますが、それはほんの一部です。ましてや集団体験の中で学んでいることの意味や、そのための環境構成などはなかなか伝える機会がないのが現状です。何とかしなければと思いながら手を打てていなかったのですが、今回保育士からの提案でこのような場を設け試してみることになりました。

今回の発表を聞いた保護者からは
「我が子がこんな関わりができるのを知らなかった。感動した。」
「このように見てもらえていると知って安心した。」
など嬉しい声も聞かせもらえました。保育園が何を大事にしているのか、どのような意図をもって環境設定をしているのかは、日々の活動の様子を動画で見てもらうことで理解してもらいやすいのかもしれません。今日は3本の動画を使用しましたが、撮りためている動画はこれ以外にたくさんあります。れらも見てもらう機会も作りたいですね。

発表は3名の保育士が行いました。このような実践発表の経験が豊富な保育士は1名で、2名は初体験だったんですが、緊張しながらもしっかりと発表してくれました。保護者にアピールする力をつけることも保育士として必要なことなので、発表の場を積極的に作っていけると保育の深まりにもつながっていきそうです。

来年度はこのように保育の場面から子どもたちの力を読み解いていき、それを保護者に伝えることを、私自身も何回か行っていきたいと思い計画しているところです。保育士とはまた少し違った目線で子どもの持っている力、保育園の役割なんかを伝えていきたいと思います。

2016年2月26日

No.434 成長・変化を楽しんでください

明日は成長展。この行事は今回で6回目となり認知度も上がってきていると思いますが、成長展を初めて体験される方もおられます。ということで、ここで簡単に説明をしておきますが、当日その場で保育士が丁寧に説明させてもらいますし、S保育士によるスペシャルな説明ビデオも用意しました。そして成長展を実際に見て頂くと「あー、そういうことか」と理解してもらえる内容なので、明日は安心して保育園へ来てもらいたいと思います。

成長展は、1年間に子どもがどれだけ成長してきたかを親子で楽しみながら見ていただく行事です。園舎全体に子どもたちの作品を展示してあり、その作品の中から自分のお子さんのものはどれかを当ててもらうというクイズをたくさん用意しています。作品というと、何か見栄えがいいように作り上げたものを想像されるかもしれませんが、そうではなく、『1年間で成長した子どもの姿』が作品となります。具体的にいうと、例えば1年間でどのくらい身長や体重に変化があったか、どの時期にどんな絵を描いているのか、保育所の食事の中で何が好きか、どんな遊びが好きか、といったことを、その変化が目に見える形にして展示します。そして、クイズと言っても当てることが一番の目的なのではなく、1年間のお子さんの成長を様々な形で実感していただくのが大きな目的です。

『1年間でどのように成長したか』は“子ども自身”が全てを表しているわけですが、そうは言っても毎日向き合っていると以外とわかりにくいものだったりします。それを「健康面」「子ども同士の関わり」「周囲の環境への興味」「経験したことを言葉で表現する力」「感じたことや考えたことを表現する力」の5つの分野で切り取って、その分野ごとのそれぞれの変化を感じてもらい、そのことによって子どもの成長全体を感じてもらえるように工夫をしています。もちろん5つの分野だけで子どもの成長が全て表されるわけではありませんが、そこに表れていないものは保護者のみなさんそれぞれの想像で補足してもらいたいと思います。

そして最後にいつもお願いしていることを。子どもに対する関心が高ければ高いほど心配事も増えるもので、そうなるとつい他の子と比較してしまうことはあると思います。親であれば誰でも経験することかもしれません。でも私たちが目を向けてもらいたいと思うのは、他の子ではなくその子自身の成長です。成長展を通して、1年前と今の変化を存分に楽しんでください。

2016年2月19日

No.433 考えること

今日は江津東小学校の5年生との交流が行われました。以前ここで書いていたように、年長児が小学校に対して感じている疑問に対して、5年生から答えてもらうという日でもありました。年長児から届けた疑問は3つ。「なぜ勉強をするのか?」「どんな勉強をしているのか?」「遊ぶときはどんなことをして遊んでいるのか?」です。これらの問いに対して、5年生の答えは次の通りでした。

「なぜ勉強をするのか?」
将来仕事に就くときに困らないようにするため
「どんな勉強をするのか?」
本を読んで言葉の勉強したり、習字をしたり、体を使ったりして勉強している
「遊ぶときはどんなことをして遊んでいるのか?」
サッカーや鬼ごっこ、一輪車などで遊んでいる

なぜ勉強をするのかの問いに答えてくれたS.Nさんは、「答えを考えるのは難しかった。道徳なんかも大事だし…。」と後で話してくれました。確かに難しい問いです。大人でも悩んでしまいますよね。みなさんが子どもから聞かれたどう答えますか?



以前紹介した「よいこととわるいことって、なに?」という本には、質問することや考えることについて書かれています。

子どもたちの頭の中は、いつも疑問でいっぱいです。何を見ても何を聞いても、次々疑問が湧いてきます。とても大事な疑問もあります。そんな疑問を投げかけられたとき、私たちはどうすればいいのでしょう?親として、それに答えるべきでしょうか?でもなぜ、私たち大人が、子どもに変わって答えを出すのでしょう?

大人の答えなどいらない、というわけではありません。子どもが答えを探す道のりで、大人の意見が道しるべとなることもあるでしょう。けれど、自分の頭で考えることも必要です。答えを追いかけ、自分の力で新たな道を開いてゆくうちに、子どもたちは、自分のことを自分で決める判断力と責任感とを身につけてゆくのです。

考え、問いかけ、その答えを受けてまた考える。その繰り返しの中で“自分で決める”ことを学んでほしいと思っています。答えを与えられることに慣れ、誰かに決めてもらうことに慣れ、あるはずのない“絶対に正しい答え”に依存するのではなく、自分の決断を大事に思えるようになってほしいと思っています。答えのないことだって時にはあります。それでも懲りずに考え続けることのできる力も、生きる力だと思います。ややこしい話になりましたが、子どもたちと向き合う中で、考えること、考え続けることって素敵なことなんだよと、子どもたちに伝えていけるといいですね。

雨水

二十四節気

雨水…雪が雨に変わり、雪や氷は溶けて水となる。
雨水(うすい)とは、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まる頃のこと。山に積もった雪もゆっくりと解け出し、田畑を潤します。昔から、雨水は農耕を始める時期の目安とされてきました。

七十二候

2016/02/19
初候 土脉潤起(どみゃくうるおいおこる)
冷たい雪が暖かい春の雨に代わり、大地に潤いをあたえる頃。寒さもゆるみ、眠っていた動物も目覚めます。

2016/02/24
次候 霞始靆(かすみはじめてたなびく)
霧やもやのため、遠くの山や景色がほのかに現れては消え、山野の情景に趣が加わる頃。春に出る霧を霞(かすみ)と呼び、夜の霞は朧(おぼろ)と呼ばれます。

2016/02/29
末候 草木萠動(そうもくもえうごく)
足もとや庭木の先にほんのりと薄緑に色づく芽が見られる頃。やわらかい春の日差しの中、草木が芽吹き、新しい命が生まれます。

「暦生活」より

2016年2月12日

No.432 乳幼児期に必要な教育ってなに?

前回、「しないといけないことが増えてくると、時間がないのに読書がしたくなる」クセにより現実逃避の真っ最中だということを書きました。そして今週になっても、すべきことはまだまだあるのに現実逃避が続いています。このままだとマズいなあと思いながらこの文章を書いているわけです。でも、今回もおもしろい本に出会ってしまったので、ちょっとだけ紹介させてもらいます。

今回出会った本は「学力の経済学」。一見難しそうなタイトルですが、内容は多くの方が興味を持つものだと思います。単なる思い込みや個人の経験から語られてきた教育を科学的根拠から解き明かしてくれている本です。例えば「子どもはほめて育てるべきなのか」という問いに対して。ほめて自尊心を高めることが学力の向上につながるとよく言われますが、自尊心と学力の因果関係は逆で、

「学力が高いという『原因』が、自尊心が高いという『結果』をもたらしている」

と研究結果は示しているそうです。そして重要なのは「ほめ方」であるとしていて、「頭がいいのね」と能力をほめるのと、「よく頑張ったわね」と努力の過程をほめるとではどちらが効果的かについてはこう書かれています。

「子どものもともとの能力(=頭のよさ)をほめると、子どもたちは意欲を失い、成績が低下する」

そうです。私たちは乳幼児に関わっているので学力ではなく意欲を重視しているのですが、例えば子どもの描いた絵を見て出来映えを評価する姿勢ではなく、その絵に取り組んだ子どもの姿や、子どもの描きたかったものの背景に思いを巡らす姿勢で子どもと話す方が、意欲の向上につながるとも言えそうです。

そして「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」「テレビやゲームは子どもに悪影響を及ぼすのか」といった問いに対する研究結果などが紹介された後、乳幼児期の何が将来の学力とつながっていくかについても科学的根拠をもとに書かれています。その内容は、早期教育などで幼児期に「認知能力(IQや学力など)」を上げることはできるが、その効果は8歳頃には失われてしまうこと、乳幼児期は「認知能力」ではなく、忍耐力や社会性や意欲といった「非認知能力」が重要であることなどが示されています。更に

「非認知能力は人から学び、獲得するものである」

ということまで研究で分かっているようです。私たちが重視している友だちや保育者、地域の人たちとの関わりは忍耐力や社会性や意欲などを学ぶことにつながり、それは先の学力へとちゃんとつながっていく、つまりそれこそが乳幼児期に必要な教育だということです。

先週と今週紹介した本「よいこととわるいことって、なに?」「学力の経済学」に興味のある方は職員に声をかけてください。

2016年2月5日

No.431 いつでもしたいことしていいのかな?

節分の日に豆まき会を行いました。鬼(自分の弱いところ)は自分の中にあるんだよ、自分の鬼をよーく見てくださいね、という話をさせてもらいました。自分の弱さを一発でやっつけるような特効薬はないので、まずは自分の中にある弱さを認めること、そしてその弱さから目を逸らさずに見続けることが大事です。そんな思いで毎年話をしています。ということで、ここでは私自身の弱いところをさらけ出すことから始めます。私は「すべきことが増えてくるとそこから目を逸らす」クセがあり、例えば年度末でしなければいけないことが山のように出てくると、そのことと全く関係のない本を読み始めて現実逃避してしまいます。今もその傾向が表れ始めていて困っているのですが、その現実逃避の最中におもしろい本と出会ったので紹介します。

その本は「よいこととわるいことって、なに?」という、子どもと一緒に考える哲学の本です。哲学ですが設定がおもしろく、子ども向けに平易な言葉で書かれているため読みやすいのですが、書かれているのは大人も考えさせられることばかりです。話は大人と子どもの会話の形で進んでいきます。例えば「自由」という章はこんな感じで。

大人「いつでもしたいことしていいのかな?」
子ども「しない。だって、あれしようこれしようって決められるほど、大人じゃないもん。」
大人「そうだね、でも…、大人は自分のすることをいつでも自分で決めてるの?自分のすることを決めるのに、子どもには足りないものがあるのかな?子どものうちは、キミに変わって大人が全部決めるべき?ずーっと何にも決めずにいたら、いつ決められるようになるんだろう?」

同じ問いに対してこんなやり取りを繰り返し、自由について考えていく内容になっています。そして章の最後には作者のまとめがあり、こんな言葉も書かれています。

『この問いについて考えることは、つまり……思いつきの「したい!」と、考え抜いた「しよう!」、二つの違いをはっきりさせること。』

自分のしたいことを自分で決められるようになるためには、そして「したい!」と「しよう!」の違いを理解できるようになるためには、自分で決断して行動し、多くの成功と失敗の体験を積み重ねていくしかないと思っています。そしてそれを乳幼児期から体験していくことが必要だとも思っています。私たちが「自分で決めて行動すること」を大切にしていることとつながっているなあと思い、紹介させてもらいました。

2016年2月4日

立春

二十四節気

立春…二十四節気の最初の節。この日から春。
旧暦では、一年の始まりは立春からと考えられていました。そのため、節分や八十八夜など、季節の節目の行事は立春を基点として定められています。梅の花が咲き始め、徐々に暖かくなり、春の兆しがところどころで見られます。

七十二候

2016/02/04
初候 東風解凍(とうふうこおりをとく)
暖かい春の風が、冬の間張りつめていた氷を解かし始める頃。いよいよ春の暖かい足音が聞こえ始めてきました。

2016/02/09
次候 黄鶯睍睆(うぐいすなく)
「ホーホケキョ」と、ウグイスが馴染みのある美しい鳴き声で、春の到来を告げる頃。その年の一番初めに聞くウグイスの声を「初音(はつね)」といいます。

2016/02/14
末候 魚上氷(うおこおりにあがる)
春の暖かさで湖や川の氷が割れ、氷下で泳いでいた魚が氷の上に跳ね上がる頃。温かくなった水の中に、ゆらゆら泳ぐ魚の姿がよく見え始めます。

「暦生活」より