2017年2月24日

No.483 525,600分の成長

明日はいよいよ成長展。子どもたちの1年間の成長を様々な角度から見ていただく、あさり保育園にとって大事な行事です。1年間と簡単に書きましたが、時間で表すと8,760時間、分で表すと525,600分。とてつもなく長い時間に多くの体験をし、目に見える成長だけでなく、目には見えない成長も多くあるので、1日の展示で全てを見てもらうことは当然無理なことです。そんな条件ではありますが、その中で子どもたちの育ちをどうすればみなさんにより伝えることができるか、保育者が1年かけて考え、まとめ上げてくれました。

内部の話になりますが、あさり保育園では行事ごとに担当者というか総監督というか、そういう存在がいて、その者を中心に企画、準備、運営が行われています。9月の運動会、11月の発表会にも担当者はいましたし、今回の成長展も同じです。その成長展の総監督であるS保育士は、どんな成長展にするかを1年考え続け、みんなを引っ張って方向性を固め、明日の成長展へとつなげてくれました。そのS保育士が見どころを少しだけですが語ってくれたので、それを紹介させてもらいます。

「今回の成長展は子どもの成長を5つの領域に分けて取り上げたものを見てもらう形になります。その点は例年と変わりませんが、今年1年間の特徴的な取り組みの展示を通して子どもたちの活動の様子を感じてもらう、いつもとは違う場を用意しています。今年のテーマ『季節を味わう』に沿って毎月のように行ってきた行事の写真を展示し、それを見てもらうコーナーです。1年間体験してきたこと、感じてきたことを、テーマという角度からも見ていただき、活動の様子や子どもたちが感じていることを想像してもらいたいと思っています。」

「そして、保育園での子どもたちの育ちを職員が発表するコーナーも用意しています。大きな子ども集団を持った保育園の生活の中でどんなことが行われているか、それを実際に見てもらう機会はあまりありません。今回は実際の様子を動画で見てもらいながら、そこでどんな風に力をつけてきているかを3人の保育士が発表します。家庭とは違う保育園の環境の中で育つ力を知ってもらいたいと思い、ここまで準備をしてきました。発表は3回予定しているので、都合のいい時間に見に来てください。」

あさり保育園の保育者が子どもたちの成長を1年間丁寧に記録し、それをみなさんに見てもらう、運動会や発表会とはまた違った意味を持つ大事な行事です。みなさんと一緒に成長感じ、それを喜び、また次の成長への期待につなげていきたいと思っています。

2017年2月17日

No.482 保護者のみなさんに感謝!その2

2月12日(日)に保護者有志による園舎内の大掃除が行われました。あまりにも高すぎて簡単には手をつけることができずにいた高所部分は、2台の高所作業車を使っての本格的な掃除となりました。高所以外にも床や窓も掃除していただき、2時間の作業が終わった後には園舎内全体がビックリするくらいキレイで明るくなりました。参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

今回の清掃作業は、以前からお知らせしている通り役員会で企画された取り組みです。子どもたちが1年間活動した園舎をキレイにしよう!そんな思いを子どもたちに伝えよう!という目的で取り組みが決まり、参加してくれる方々が少しでも動きやすいように、そして少しでもキレイに掃除できるようにと、会長・副会長が保育園に何度も集まって計画を立てる話し合いを行ってくれました。本来は私たちが隅々まで掃除をしておかなければいけないことなので申し訳ない思いを感じつつ、でも実施に向けてどんどん準備を進めていく様子を見ながらすごくうれしく思っていました。

保護者の思いを子どもたちに伝えよう!という目的に対しては、掃除の様子をビデオ撮影し編集したものを、翌日の集まりの際に子どもたちに見てもらいました。お迎えの時間帯にも流していたので、どのような内容だったかみなさんも知っておられると思います。この映像を観て高所作業の様子には当然興味を示しましたし、長い廊下で行われた「雑巾がけレース」も喜んで観ていたようです。そのレースの様子はyoutubeにアップしているので、ぜひご覧ください。保護者のみなさんが自分たちの生活の場をキレイに掃除してくれたこと、大人が一生懸命に活動している姿、掃除の中にも存在している楽しさなど、たくさんのことが子どもたちに届いたんじゃないかと想像しています。届いたものが、いつ、どのような形で行動に表れてくるかは分かりませんが、行動の表れを促していくのが保育でもあります。みなさんの行動を、次は私たちが受け継がせてもらいます。何か動きが表れたらお知らせしますね。





さて、来週はいよいよ成長展です。みなさんご存じの行事だと思いますが、今回初めて成長展に参加される方は、既にお配りしている手紙を再度読んでもらったり、職員に聞いてもらったりして趣旨を掴んでおいてもらうのがオススメです。より楽しめるはずです。みんなで子どもたちの成長を楽しみましょう。

2017年2月16日

2015年12月6日のこと

陽希さんが2015年12月6日(日)のことをTwitterで振り返っていました。あれからもう1年以上経ったんですね。













2017年2月15日

2017年2月

みなさんは合歓の郷で時々行われている「ヨガ教室」を知っていますか?この教室はデイサービスセンター合歓の郷看護師のHさんが指導しているもので、この給与コメントが配布される2月15日(水)にも行われるので、私も初めて参加させてもらいます。ヨガはサンスクリット語の「つながり」を意味する言葉(心と体をつなげる)で、古くから伝わるインドの身心鍛錬の方法だそうですが、現在は健康法の1つという捉え方になっているようですね。そんなヨガを教えてくれているHさんに少し話を聞かせてもらいました。

Hさんは以前訪問看護の仕事をしていて、そのときに利用者が継続してリハビリをすることができていない現状、そして家族の方がリフレッシュする場を持っていない現状を知り、何とかできないかと考えていたそうです。今の仕事を始めてからも、利用者や家族の現状、そして職員の体調やストレスを少しでも解消することができれば…という思いが強くなり、まずは職場内で始めることにしたそうです。今回が6回目の開催になりますが、参加した人からは「気持ちよかった」「楽になった」「今後も続けたい」と声が上がっているとのこと。今後も継続していきたいし、もっと多くの花の村の職員に参加してもらいたい、利用者の家族や地域の人にもヨガでリフレッシュしてもらいたい、そんな思いを話してくれました。

話は少し変わりますが、現在花の村の総合パンフレットを作成していて、そこには次の文章を載せる予定でいます。

花の村は、江津市が世界でも認められる福祉のまちになることを目指しています。江津市は、中国地方で一番人口の少ないまちであり、年々過疎化も進んでいます。その中でも胸を張って「こんなに素晴らしい福祉コミュニティができます!」と世界に発信できる町を実現することを目指しています。

ここに書いてある『福祉コミュニティ』については、様々な介護事業、保育事業を地域と共に、力を貸してもらいながら取り組み、介護や子育てをしやすいコミュニティづくりを目指すという思いに加えて、今よりももっと多様な花の村の力(介護の力、保育の力、人の力)を発揮していくことも考えていきたいことです。地域とのつながりは強い方がいいですし、接点も多様である方がいいのは間違いありません。今よりも幅広く、多様なつながりを作っていくためには、例えばヨガ教室を地域の方にも開放していくことや、現在は私たちのために行っている施設内研修や勉強会を地域の方と一緒に学ぶ場にしていくことなんかも、花の村の今後を考えると実は必要なことなんじゃないかと思っています。介護事業、保育事業にそれが絶対に必要なのか?と問われると、うーんと考えてしまいますが、でもいろいろあった方が楽しいよねと答えたくなります。「地域に花の村があってよかったね」と思ってもらえるようになる方法は、まだまだたくさんあるはず、です。

2017年2月10日

No.481 卒園後のことも

以前ぞう組さんとの「事務室での食事会」について書きましたが、その第2回目が始まっています。おそらく今年度は今回で最後になると思うのですが、やはりこの食事会は楽しいです。まず、「今日はこの部屋で食べるからね!」と、嬉しそうに子どもたちが伝えに来てくれます。早くから楽しみにしてくれているのがまっすぐに伝わってきます。そして食事中の会話が全く途切れません。こんなことがあった、あんなことをしたと、いろんなことを話してくれます。会話に夢中になり過ぎて食事が進まなくならないよう気をつけていますが、でもやはり食事の場は楽しいものであるべきですね。

この食事会はぞう組さんだけの活動です。ぞう組だけの活動はこの他にもたくさんあって、特に今は小学校へ向けた移行期間と捉えているので、移行のために単独で行う活動はかなり増えています。小学校での学びを下支えしてくれる、そんな力をどう育んでいけばいいか、そのことについて考え続けてきたことを実践しているわけですが、同時に小学校以降の活動の中でこんな力をつけてほしいといったことも、私たちが直接何かできるわけではありませんが、どうしても考えてしまいます。

保育園においては、多様な他者との関わりの中で自分の力を知り、その力をもって他者や集団に貢献すること、多様な他者がいることを楽しめること、そんな力をつけてくれることを期待しています。次の段階である小学校では国語や算数などのある意味限定的な教科の枠がありますが、それとは別に、保育園でつけた力を基にしていろんな力もつけてほしいと願っています。例えば、毎日の生活や身の周りにあることを、より楽しむことのできる力。自分の思い通りにいかないことや落ち込んでしまうことも増えてくるけど、それらに柔軟に向き合っていく力。より幅広く多様になっていく人間関係を楽しむ力。それらを一時期だけのものとせず、長く継続させていく力。保育園を卒園した後の経験がそんな力につながっていけばいいなあと思っています。

学校の勉強は大切です。保育園でもそこにつながっていく体験を数多く用意していますし、軽視するつもりはありません。ただ、それだけではちょっと寂しいというのが本音です。教科という枠の中の評価という価値観だけでなく、それ以外の場の価値観、家庭や地域、様々な人間関係の中の、学校とは違う多様な価値観に触れ続けてもらいたいです。その中でも特に学校とも家庭とも違う「第3の価値観」に触れることは大事です。その第3の価値観を伝える役割なら、卒園後の子どもたちに対して、あさり保育園の持っているものを生かして何かできるはず!と、思いを整理しているところです。

2017年2月3日

No.480 保護者のみなさんに感謝!

来年度の保護者会役員の候補者決めが行われています。手紙でお知らせをしている通り、現在は各クラスから立候補者を募っているところです。みなさんにわざわざ言うようなことではないのですが、保育園の保護者はいろんな働き方をしている人たちばかりです。仕事内容が違う、仕事時間が違う、家庭の状況も様々…と、本当に多様です。そんな保護者が集まって保護者会を作り、さらにはいろんな活動をしていこうというわけなので、その大変さは容易に想像がつきます。「仕事が手いっぱいで保護者会どころじゃないよ」「自分がやらなくても誰かがやってくるんじゃない?」「頼まれたら考えるけど、立候補なんてとても…」となっても仕方のないことです。それなのに、それなのにですよ!なんとここ数年の保護者会は「よしやろう!」と言ってくれる人が増えてきているんです。

増えてきている、と簡単に書きましたが、これは一言では表せないくらいすごいことです。もちろん「仕方ないなあ」と思いつつの決断もあると思います。そうだとしても、候補者がなかなか決まらなかった頃から考えると、すごく大きな変化です。新会長、新副会長の候補者が決まり、役員の候補者も決まりつつあり(今週も「立候補する!」と言ってくれた方がいました)、保護者会に支えてもらっている保育園としてはうれしい限りです。

あさり保育園には「保護者とともに成長する保育」という目標があります。保育者が保育に関わるだけでなく保護者ともに保育をしていきたいという思いと、子どもたちの成長のために何ができるかを一緒に考え行動していくことを通して共に成長していきたいという思いの両方があります。なので、保護者会役員に立候補してくださる方が増えることは、とてもうれしいことです。仕事をしながら、家庭の様々なことをこなしながら、その中で保育園に関わっていくことは大変なことです。でもその大変さを「せっかくだから楽しんでやろう」と思ってもらえているのは、ただただありがたいことです。

12日(日)には保護者会主催の園舎内掃除が行われます。園舎をきれいにしよう!そしてその思いを子どもたちにも伝えていこう!と考えてくれた今回の計画は、職員全員が喜んでいます。当日は安全に作業を進めていくためお子さんと一緒に参加することはお断りしていますが、作業の様子は後日何かの形で子どもたちに伝えるつもりです。そのことで子どもたちの活動にそんな変化が生まれるか、今から楽しみにしています。