2007年12月14日

No.24 自主性の育ちを考える

昨日、ケーブルテレビの撮影がおこなわれました。子どもたちはカメラを意識しすぎることなく普段の姿を見せてくれていたので、ありのままの保育所の様子を見てもらうことができるのではないかと楽しみにしています(編集にもよるとは思いますが)。放送の中ではこの保育所がどんなところかを説明するシーンがあり、その取材を受けながら改めて考えたことがあります。

あさり保育所では、子どもたちに自発的に活動する力をつけてもらいたいと考えています。保育理念に「人生の基礎づくりのお手伝い」とありますが、人生の基礎づくりにこの力は欠かせないと考えるからです。ではそのために何が大切かというと、やはり自主性を育てるためには0歳児からの発達をきちんと捉えるということです。

子どもは、乳児の頃に愛情豊かな大人から愛され守られ信頼されることによって、情緒的に安定し大人の期待に自らこたえようという気持ちが芽生えてきます。これが主体的な活動の始まりであり、発達するにつれて自発的な興味や関心を示して周りのものに働きかけたり、人と関わろうとする気持ちになっていきます。こうして自分が主体となることで、他者への働きかけに自信を持ち、言葉や思考力、自分をコントロールする力をつけていきます。このようなことの積み重ねで子どもは自主性を育てていきます。さらにはその結果として、新たな態度や知識、能力をつけていこうとするわけです。

ややこしい内容になったので簡単にまとめると、子どもの自主性(道徳性も同じだと思っています)は、きちんとした発達を遂げていく過程で生まれてくるということです。教えれば身につくというものではないのが難しいところです。そしてその発達(自主性の芽生え)をきちんと保障するためには、1人ひとりの成長の違いを把握し、その違いに丁寧に対応しなければいけません。多様な子どもたちに対して私たちも多様に関わり、そして子どもたちがそれぞれに持っている素晴らしい力を信じて子どもたちの成長を支えていきたいと、今回のケーブルテレビの撮影を機に改めて思いました。

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