2008年1月18日

No.28 できるだけゆるやかに移行

少しずつではありますが、保育所では来年度への移行が始まっています。今回はこの移行について書いてみようと思います。子どもの発達は言うまでもなく連続性の中にあります。しかし一般的には制度上、4月1日には年齢別のクラスを設けて一気に進級が行われます。月齢差があるのにも関わらず一気に進級です(ちょっと無理があると思いませんか?)。さらにこの4月には進級と同時に新入児も加わります。このため4月はバタバタが更にバタバタになってしまいます。

そのようなことから、4月を迎える前に次年度に向けて移行を行っているわけですが、まずはぱんだ組(2歳児)の話です。2歳児クラスから3歳児クラスに変わる時は大きな変化があります。子どもたちに対しての保育士の人数も変わりますし、4歳・5歳と一緒の空間で生活をするようにもなります。そのために必要になる基本的生活習慣や社会性の基礎をしっかりと身につけることを、ぱんだ組では特に意識して保育を行ってきました。そしてこの頃から少しずつ3~5歳の活動スペースへ遊びに行って過ごしたり、食事も3~5歳のランチルームで食べたり、お昼寝も遊戯室で眠れるようにしたりします。このように少しずつ移行していき4月を迎えます。

そして、ぱんだ組の生活が3~5歳の空間に移ってくると、今度はぱんだ組の部屋がぞう組(5歳児)の主な活動スペースになります。「小学校への移行」という課題をもったぞう組は、その課題に向けた活動にも取り組み始めます。といっても小学校の勉強を先取りするわけではありません。あくまでも、小学校での生活や勉強に対してスムーズに取り組むための実体験(遊び)が中心です。

簡単にしか説明できませんでしたが、新年度に向けて、他の年齢の子どもたちも同様に移行が行われていきます。年度が替わることに対してこのように対応するのも、子ども1人ひとりの成長・発達に丁寧に対応するためです。そのように、できる限りゆるやかに移行して4月を迎えることが、子どもたちにとっても、保育者にとっても、また、保護者のみなさんにとっても望ましいことだと考えています。

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