2009年2月20日

No.83 個人差を認める、相手と自分の違いを認める

今週の水曜日と木曜日の2日間でお会いした4人の方が、偶然にも同じことを話題に出されました。それは私が最近抱えているテーマにつながることだったので、ここで書いてみます(多分まとめきれませんが)。4人が話されたことは『男の脳と女の脳の違いについて』です。以前NHKスペシャル「シリーズ女と男」で女の脳と男の脳の違いについて取り上げているのを観られた方もいると思います。女の脳と男の脳はこんなに違う!というのを実験・研究したもので、その中でこんなおもしろいものがありました。

最近アメリカでは男の子のクラスと女の子のクラスに分けて授業するという学校が増えてきたそうです。日本も昔は分かれた授業を行っていました。例えば技術家庭などは、男の子は大工、女の子は料理や裁縫といった感じに「習うこと」を分けていました。でも今アメリカが行っているのは少し違っていて、「習うこと」ではなく「習うための手段」を分けているようです。どうやったらより授業の内容が身につくかということを調査して、男の子の学び方と女の子の学び方が違うということが分かってきたからです。じっと座って話を聞いていて身につくのは女の子だそうです。男の子は床に寝転がったりゴロゴロしたりと行儀が悪い方が身につくそうです。おもしろい結果ですね。その結果から考えると、「姿勢を正して話を聞きなさい」というのは女の子の理論で、男の子の理論でいくと「そんなきちんと座らないでゴロゴロして聞きなさい」と言った方がいいのかもしれません。

かなり極端な話になりましたが、当然ゴロゴロして人に迷惑をかけるのはいけません。何が言いたいかというと、こんな風に"違う"ということは知っておかなければいけないということです。そして、男と女が必ずそんな風に違うというわけではなく、最終的には個人差です。この『個人差』が今の私のテーマです。どんな個人差があるのか、またそれに対応するにはどうすればいいか。とても大きなテーマです。74人のあさりの子どもたちは、全員違っています。その全員の"違い"をどう理解して、どう関わっていけばいいか。まずは、子ども一人ひとりを自分とは違う存在と認めて、よく見ることから始まると思っています。自分の基準で見ないことが大切です。簡単そうに思えて実は難しい「相手を自分とは違う存在と認める」ことが、保育でも大人の社会でも、とても重要なことだと思っています。

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