今週から「お手伝いクッキング」が始まりました。その日みんなが食べる昼ごはんの味噌汁作りを当番さんがお手伝いするというものです。ダシをとるところから始まり、野菜を切ったり味噌を入れたりと、その日の味噌汁の味は当番さんが決めていきます。今回の当番はぞう組のKくんとSちゃん、きりん組のRくんとMちゃんで、とてもおいしい味噌汁を作ってくれました。今回の担当は4人でしたが、興味を持ったきりん組のSちゃんとKちゃんは、真剣な表情でお手伝いの様子を見ていました。月に数回程度の予定ですが、ぞう・きりん組は全員体験できるよう計画しています。子どもが興味を持って食に関わる、よい体験になると思っています。
幼児教育の目的の一つに「生きる力」をつけるというものがあります。その「生きる力」とは一体何なのかを考えたとき、人生に立ち向かい、人生の難題を解いていく力、これからのサバイバル時代を生き抜く力、最終的にはそういうことになるでしょう。では「生きる力」をつけるために今何をすべきかというと、何も特別なことではなく、例えばお手伝いクッキングでするように「自分で包丁を上手に扱う」ことや、「自分で片付けや着替えができるようになる」ことや、ケンカをしたときに「自分たちで仲直りする」ことなど、生活する上で必要な一つ一つのスキルを失敗を繰り返しながらでも確実につけていくことや、他人と関わることで起こる問題を自分自身でクリアしていくことなんだろうと思っています。
大人としては子どもたちに自分で味噌汁を作らせるのは、見方を変えればリスクかもしれません。野菜を切るときに指を切ってしまったり、火を使うので火傷してしまったり、味付けもうまくいかなかったりする可能性が高いからです。でも、自立して生きていく為には、何事も失敗しながらでも自分たちでこなしていく必要があります。だから、どんどん子どもたちが自分でやる機会を用意していきます。多少ロスもあります。ハラハラもします。でも子どもはちゃんと学んで、どんどん上手になっていきます。毎日の生活の所作を通して、子どもの「生きる力」を育んでいきたいと思います。そして、そのために私たちがすべきことは「禁止」や「抑制」ではなく、子どもたちの持っている力を信じ、「許可」し「励ます」ことだと思っています。
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