2011年1月21日

No.177 友だち100人とか、ピッカピカの1年生とか

今年の初めに「たいへんよくできなくてもいいんです」という2010年新聞広告クリエーティブコンテストの作品を紹介しました。このコンテストの2009年の作品にはこんなものもあります、「人生、何年生になっても“絆”を大切に。だいじょうぶ。友達100人なんていらないんだよ。たった一人の親友がいるだけで、“ひとりぼっち”から卒業できるはず。友情って。広さじゃなくて、きっと深さなんですね。」というものです。絆とか友達というと、みんなと仲良くなるとか多くの人とつながらないといけないと思いがちですが、人の多さではないことを再確認させられる言葉です。

私子どもの頃は入学シーズンになると、「ピッカピカの1年生」 という言葉が飛び交っていたように思います。今はどうなんでしょうか。谷川俊太郎さんらが書かれた「こんな教科書あり?」という本にはこんなことが書かれています。

『1年生を見ていると、いちばん感じているのは新しい環境への不安なんだよね。不安なところから手触りでいろいろなものを見つけたり、おにいちゃんと知り合ったりしている。学校という社会へどうかかわっていっているのかということが、もっと感覚的に出てきたほうがいいと思うの。ところがいきなりピッカピカの1年生、友達いっぱいつくろう、さあ、探検だあ、だからね。どうも実感と全然違う感じがするよね。』

入学というと明るく楽しいものをイメージしがちですが、 もちろんそれもありますが、子どもの心には新しい環境への不安があることも忘れてはいけません。そしてこれは入学に限ったことではなく、次の新しい環境へ移っていこうとしている子どもたち全てに共通することです。そんな子どもたちの気持ちをきちんと察して受け止めたうえで、新しい環境への期待感を膨らませる支えになれたらなあと、あらためて思っています。

『あした、がっこうへいくんだよ』 というオススメの絵本があります。明日入学という子が眠れなくて、ぬいぐるみにいろいろ語りかけるんですが、自分は1年生になるんだと思っているから、自分を投影したぬいぐるみを一生懸命に励ますわけです。ぞう組さんの保護者に限らず、全ての保護者に一度は読んでもらいたいなあと思う1冊です。興味のある方は声をかけて下さい。

移行とか、卒園とか、進級とか・・・、いろんなことが動き出しています。

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