今週の火曜日におこなったぞう組さんの生け花教室で、こんなことがありました。全員がお花を生け終えて、指導者の和田先生が子どもたちに向かって「今日はこれで終わります。ありがとうございました。」と言われました。その場は「ありがとうございました!」と子どもたちも言って終わる、そんな流れだったのですが、ぞう組さんが返した言葉は「どういたしまして!」でした。
「ありがとう」という言葉に対して「どういたしまして」 と返すのは、もちろん言葉の使い方としては間違いではありません。でも、今回の「どういたしまして」は、その状況にふさわしい言葉ではありません。もちろんぞう組さんには『この場合は「どういたしまして」ではなく、教えてもらったお礼の意味の「ありがとう」がふさわしい』ということをK保育士が伝えてくれていますが、報告を聞きながら言葉の難しさをあらためて感じました。
「ありがとう」 はお礼を言ったり感謝の気持ちを伝えたりする言葉ですが、言われている場面とか発言している人によって、かなりややこしい内容を含んだものになったりもします。言葉は記号と似ていますが、記号ではありません。「ありがとう」という言葉には「どういたしまして」と反射的に返す、といった単純なものではありません。人は他人との関係の中で生きていて、他人に自分の気持ちや思いを伝える手段のひとつが言葉です。他人との関係の中で生きているからこそ、他人の気持ちを理解するために言葉の微妙なニュアンスのようなものを推測する必要もあるわけです。だから、どれだけ時間がかかったとしても、記号としての言葉ではなく、“人とつながるための言葉”を、多くの人との関わりの中でつかんでもらいたいと思います。難しい面もあるからこそ言葉は重要なんだということを、子どもたちには感じられるようになってほしいと思います。
最後に成長展のことを一言。 今後いろんな形で成長展についてのお知らせをしていきますが、初めてのこの行事、みなさんにうまく伝えられるでしょうか。
『成長展は、あさり保育所の園舎全体が子どもたちの作品の展示会場となっていて、自分のお子さんの作品はどれかを当ててもらうイベントです。当日は親子で参加していただき、一緒にそのクイズを楽しんでいただきます。』
少しは内容が伝わったでしょうか?やっぱり言葉って難しいです。ふぅ…。
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