2016年5月20日

No.445 シーソー作り




天気のいい日が続き、園庭での遊びが盛り上がっています。昨日はぞう組さんが木材を使ってシーソーを作っていたようです。後から聞いた話なので詳しいことは分かりませんが、シーソーを安定させるために真ん中の支点の部分に釘を打つことにしたそうです。でもご存じのように真ん中を固定してしまうと滑らかに動いてくれません。釘を打ち込んでそのことに気づいたところで昼ごはんの時間になったので、上の写真のまま園庭に置かれていました。おそらくすごく楽しめるシーソーをイメージしながら作ったんでしょう。その時の子どもの心境はなんとなく想像できます。そして、思い通りにならないことが分かったときの気持ちも想像できます。

思った通りにいかないことはたくさんあります。子どもが想像力を膨らませて何かを製作する時、そのモノの仕組みの理解が十分でない場合は特にそうです。このような場合、保育者がアドバイスをして十分な機能を備えたモノを仕上げることは難しくないかもしれません。でも、製作過程自体も楽しんでいることを考えると、子どもから求められていないのにいきなり完成に向けたアドバイスをするのは少し待った方がいいと考えています。上手くいかなかった経験から「どうしてなんだろう?」は生まれてきます。この「どうしてなんだろう?」は次の発想へとつながっていく大事な心情です。アドバイスをしたいことはたくさんあるのですが、子どもたちの次の発想や動きを待つことを保育者は選んだようです。次の展開が楽しみですね。



シーソーと言えば「てこの原理」。支点・力点・作用点のアレです。てこの原理を活用することで、大人と比べると小さくて力の弱い子どもでもダイナミックで力強い遊びを楽しむことができます。支点から力点までの距離が離れているほど大きな力が…といった理屈は抜きにして、とにかく大きな力を生み出すことを遊びの中で体験できるようにしたいと思っています。例えば上の写真のような装置?を作ってボールをより高くより遠くへ飛ばすとか、他にもいろいろと考えることはできそうです。私たち大人はモノの理屈をたくさん知っています。子どもたちはそれを今から時間をかけて学んでいきます。子どもたちがモノの理屈の解明に向けた第一歩「不思議!おもしろい!」をたくさん体験できるよう、私たちも楽しんで考えていきたいと思います。

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