2009年6月12日

No.98 0,1歳児クラスの話

あさり保育所では、0,1歳児、2歳児、3,4,5歳児の3つの大きなグループに分けて保育を行っています。2歳児、3,4,5歳児については別の機会で触れるとして、今回は0,1歳児(りす、うさぎ)について書いてみます。

4月にりす・うさぎ組の保護者には次のような説明をさせてもらっています。

『座る、這う、立つ、つたい歩き、歩行、走る、跳ぶなどの運動機能が目覚しく発達する時期です。それに伴い人や物との関わりが強まるようになってきます。りす組、うさぎ組では、そういったことを踏まえ、安定した心地良い環境作りをしていきます。同じ年に生まれた子であっても成長の過程がひとりひとり違い、個人差が大きいのがこの0,1歳児の特徴でもあります。そうした個人差が遊びや生活の場面のそれぞれで増えてきます。個々にあった生活のリズムや発達を大切にしながら、遊びや生活場面に応じて同じ活動グループにしようと、0,1歳児の連携を心がけています。』

アメリカの保育園では「インファントクラス(しゃべり始めた頃)」と「トドラークラス(歩き始めた頃)」というように、成長に応じたクラス名になっています。またドイツなどは、年齢によるクラス分けはほとんどなく、0歳から6歳までの異年齢のクラス編成が主流です。年齢によってクラスを決めるのではなく、必要な体験を必要な時期にきちんと保障することを大切にしているようです。世界の保育と日本の保育、子どもが学び育つことに対しての考え方には、ずいぶん大きな違いがあることを感じます。

個人差が特に大きいこの時期に、0歳児はこっちで1歳児はこっちと分けてしまうことは難しいことです。眠ることの多い段階では落ち着いた睡眠を、ハイハイができるようになった子にはしっかりとハイハイを、歩き回れる子にはしっかりと歩き回る活動を保障してあげるために、個々の身体的発達に合わせた環境が必要です。年齢ではなく個人差への対応を大切にすることが、先の成長には重要になってきます。年齢が上がったら、年度が変わったら次のクラスで次の活動をと捉えると、子どもたちにどこか無理をさせてしまいます。そうは言っても年度が変わることでクラスが変わるという現状はありますが、そうした中でも、一人ひとりの成長を支えていくこと、そのためのりす組とうさぎ組のつながりを大切にしていきます。

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