2009年9月11日

No.110 “なぜ?なぜ?”と問う時間

先週の金曜日、ぞう組さんと一緒に科学実験をしました。その内容は、水の入ったコップに油を入れ、そこに青いインクを垂らすとどうなるか?というものです。どのようになるか少しだけ説明すると、水の上に油の層ができ、そこに垂らされたインクは水と油の境目でしばらく留まり、ある瞬間に油の膜から…といった感じです。

この実験では子どもたちにいろんなことを問いかけました。「水の中に油を入れるとどうなる思う?」と聞くと「混ざって黄色くなる!」とか「黒くなる!」といった意見、「青いインクを入れるとどうなると思う?」と聞くと「青くなる!」「白くなる!」意見など、子どもたちのいろんな意見が飛び交いました。「水と油が混ざると黒くなる」という意見や「青いインクが混ざると白くなる」という意見は全く予想していないものでしたが、もちろんそんな意見も否定はしません。いろいろ考えを聞いたうえで「さあ、どうなるかな?」と実験を進め、真剣にコップを眺めていた子どもたちは、想像していなかったインクの不思議な動きに大歓声をあげていました。

この科学実験の目的は、水より軽い油が上に層を作って…といった理屈が分かることではありません。科学という言葉はなんだか高尚な感じがして、ついつい難しく考えてしまいますが、あくまでも『科学遊び』としてシンプルに捉えています。科学という英語は「science」で、その語はラテン語の「scire」を語源としていますが、それは「知ること」という意味です。子どもが本来持っている、いろいろなものを知りたがる気持ち=好奇心を、更に刺激することが科学といってもいいかもしれません。

「なんだかおもしろそう」と感じること、「どうなるんだろう」と考えること、「目的意識を持って」見たり関わったりすること、そして結果がどうなったかを「言葉で表現する」こと。そんなことを大切にしながら、この『科学遊び』を定期的に行っていく予定です。様々な出来事に対して「なぜ?なぜ?」と問い続けながら日々成長していく子どもたちに、少しだけ変化をつけた、一味違う「なぜ?」をぶつけていきたいと思っています。

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