2009年12月11日

No.122 少し早いですが移行の話をします

ちょっと気が早いかもしれませんが、来年度に向けた移行のことについて書いてみようと思います。本格的に動き出すのは1月以降になりますが、話し合いは既に始まっています。例年は年明けにこの話題を取り上げるのですが、どのように進んでいくかをつかんだ上で今後の様子を見ていただきたい、という思いで書かせてもらいます。

子どもの発達は言うまでもなく連続性の中にあります。4月になったら急に次の段階へ、というわけではありません。しかし一般的には制度上、4月1日には年齢別のクラスを設けて一気に進級が行われます。月齢差や個人差があるのに一気に進級というのはどうなの?どうにかできないの?ということで、少しずつ移行していく方法を取り入れることにしています。

特徴的なのはぱんだ組(2歳児)です。2歳児クラスから3歳児クラスに変わる時は大きな変化があります。子どもたちに対しての保育士の人数も変わりますし、4歳・5歳と一緒の空間で生活をするようにもなります。そのために必要になる基本的生活習慣や社会性の基礎をしっかりと身につけることを、ぱんだ組では特に意識して保育を行っています。そして移行期に入ると、食事も3~5歳のランチルームで食べたり、3~5歳と活動する時間が少しずつ増えていきます。このように少しずつ移行していき、4月を迎えます。

そして、ぱんだ組の生活が3~5歳の空間に移ってくると、今度はぱんだ組の部屋がぞう組(5歳児)の主な活動スペースになります。「4月から小学生になる」という課題をもったぞう組は、その課題に向けた活動にも取り組み始めます。といっても小学校の勉強を先取りするわけではありません。先週取り上げたような、実体験(遊び)が中心の、後で伸びる力をつけることを目的としたものです。

このような徐々に移行していく中で、子どもたちは次の年度への見通しがつくようになります。その見通しは情緒の安定につながります。情緒の安定は子どもたちの自発的に活動につながります。自発的な活動は子どもたちにたくさんの学びをもたらします。そうした流れを保障するためにも、これから始まっていく移行を丁寧に行っていくわけですが、保護者のみなさんもこうした変化に注目していただきたいと思います。

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