先週の土曜日は、祖父母の皆さんをお招きして「もちつき会」を行いました。あさり保育所では、それぞれの行事の目的を、意味を整理して取り組んでいます。今回の「もちつき」という行事は、行事の4つの目的「保育を深める」「子どもの発達や保育内容を保護者に伝える」「親子の触れ合いと遊びの提案」「地域の文化の伝承・地域理解」の内の1つである、「地域の文化の伝承」です。
当日はそのねらい通り、もちつきを通して文化を感じることができました。ついた餅が固まらないように部屋の温度を気遣うところから始まり、臼に入れたもち米をまず杵でしっかりこねるところ。いよいよつく段階になると、つき手と手返しの絶妙なタイミングでの動きなど。いろんな技や知恵を間近で見ながら子どもたちはどんなことを感じているんだろうと、子どもたちの表情を見ながら考えていました。また、子どもたちは実際に餅をついてみて、大人の力強さを感じたでしょうし、杵にくっつく餅の粘っこさも体感したと思います。祖父母を中心に進んでいく作業の一つ一つが、子どもたちにとって賑やかで楽しい体験になったと思います。
私は、地域の文化を含めたいろいろなことを、子どもたちに伝承することができているだろうかと思うことがあります。同時に、自分自身が子どもたちに伝えるべきことを理解しているだろうかと思うことがあります。欧米から新しい文化が入ってきて、それが素晴らしい世界かのように見えていたこともありました。その文化に浸り、その文化を取り入れることが、時代の先端を行くかのように思っていたこともありました。残すことよりも、壊すこと、変えることに価値を感じていたこともあります。もちろん、古くからの悪い慣習は変える必要があります。新しい時代を作っていかなければなりません。しかしその前に、過去からの文化を検証し、その意味を考えなければいけないと思います。
21年度は「自然」をテーマにし、様々な活動に取り組んでいます(今日行われた「なかよし会」はリサイクルに焦点をあて、身近なものを使った遊びをいろいろと考えました)。22年度のテーマの候補の1つは「地域を知る」です。あさり保育所のある浅利町や江津市は、どんな歴史があり、どんな特徴があり、どんな文化があるのか。そんなことを体験を通して子どもたちと一緒に考える、そんな22年度になるかもしれません。
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