2010年1月15日

No.126 いよいよ発表会

いよいよ明日は発表会です。本当にいよいよです。中身のポイントや見どころについては各クラスからのお便りを読んでいただくとして、ここでは全体のことについて少し書いておきます。あさり保育所では、発表会を通して子どもたちの「表現」と「言葉」の領域の発達を保護者のみなさんに伝えることを、主な目的としています。0,1,2歳児は生活発表が主になりますが、3,4,5歳児は「演じる」ことにも取り組んできました。例えば物語を演じるとき、子どもたちは登場人物の立場になって演じます。物語を読むことが子どもにとって楽しいのは、登場人物に身を寄せ、出来事を見守っていくことにあります。様々な体験をしていきながら、何を考え、どんな工夫をし、様々な人と出会う中でどのように困難を乗り切り、最後にどのように思いを達成するかを共感していきます。物語を通して子どもの思いを深めるためには、解釈よりも「演じる」ことの方が効果はあると思います。体験・理解・表現という過程で捉えれば、学習の体験化ということにもつながります。発表会での劇遊びには、そんな意図もあります。

そして取り組みに関しては、子ども自らやろうとする意欲をもつことを大切にしてきました。ある日のくま組さんの練習を見ていたのですが、何人かの子どもたちが笑顔でダンスを踊りながら、「あー、楽しい!!」と思わず声が出た(と思われる)シーンを見ました。このシーンは、子どもたちがこの行事に自ら取り組んでいることを感じさせてくれました。練習一つにしても、子ども自らやろうとする意欲があるかどうかで意味は大きく変わってしまいます。また、いろいろな出し物の内容について、子ども同士が話し合って決めたことが多くあります。発表会に限ったことではないのですが、子ども同士の話し合いがずいぶん増えてきました。そんなことからも行事の大切さを感じています。

最後に1つだけ。発表会は何かの完成形を見てもらう場ではなく、子どもたちの成長の過程を見てもらう場であると考えています。今週の水曜日の予行練習では、「こんなことができるようになったんだ」とか「こんな時にこんな対応ができるようになったんだ」といった、一人ひとりの成長を感じることができました。明日の発表会では、普段の保育所での生活や発表会の取り組みを通して成長してきた子どもたちの今の姿を見て、十分に楽しんでいただきたいと思います。

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