2015年11月13日

No.420 育ちの過程を想像してみてください

あと2週間で発表会。運動会は運動面の発達を見てもらう行事でしたが、今度の発表会は言葉と表現の発達を見てもらう行事です。日々の保育園生活の中でどんな風に言葉や表現の力をつけてきているのか、その過程も感じてもらえるよう準備をしているところです。「言葉」の領域のねらいとして「日常生活に必要な言葉が分かるようになるとともに,絵本や物語などに親しみ,保育士等や友達と心を通わせる。」ということがあり、例えばりす組は朝の会で行っているあいさつや保育士が名前を呼んだ時の応答などを見てもらいます。呼びかけに対してどのような応答ができるようになっているかとか、周りの子の応答の様子を見てどんな反応を示すかとか、そんなことを見てもらう内容になっています。

上のクラスになるといつも親しんでいる絵本などのストーリーを楽しむような内容になっていきます。「人の言葉や話などをよく聞き、自分の経験したことや考えたことを話し、伝え合う喜びを味わう。」といったねらいもあり、どのようなストーリーにするかといったことも話し合って決めることも頻繁に行われています。自分たちが考えた出し物を通して、思いを伝え合ったりすることの楽しさを感じてもらいたいと思っています。

言葉や表現の育ちについて改めて考えているのですが、考えれば考えるほど成長の過程を伝えるのは簡単ではないなあと感じています。というのも、言葉や表現の成長は話したりリズムに合わせて体を動かしているときだけに起きていることではないからです。言葉の成長と聞くと、言葉を使ってやりとりしている姿を思い浮かべると思います。でも、人の話をジーッと聞いていたり、言葉にならずに葛藤するような経験も、言葉の成長には必要なことだと思っています。表現も同じで、誰かが歌ったりリズムに合わせて体を動かしているのをジーッと見たり、葉っぱの形の不思議さを感じたりする経験も、表現の成長には必要なことです。もちろんそれら全てを発表会で伝えることはできません。でも、日々子どもたちが活動していることが、ちゃんと今の言葉や表現の成長につながってきていることを感じてもらえたらなあと思います。ぜひそんなつながりを想像しながら、発表会に向けて活動しているお子さんの話を聞いてみてください。発表会をより楽しく見ることにつながると思いますよ。







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