2017年5月31日

2017/5/30【花の村で楽しむ】ひうたのウクレレレッスン in あさりこども園 レポート

子育て中の親子だけでなく地域の方も対象とし、初のウクレレレッスンを開催しました。教えてくれたのは「よしととひうたの紙芝居」、音楽ユニット「マイトリー」と様々な活動をされているひうたさんです。



今回のレッスンは2回開催。10時からの部は8名、19時からの部は10名の参加がありました。
2回とも初心者コースで、実際に初めてウクレレを弾いたという人もいました。



内容ですが、
ウクレレの持ち方から始まり、弦の押さえ方、弾き方と順調にマスターしていき、3本の指を使って4つのコード(C、C7、G7、F)を覚えていきます。そしてそのコードを使ってハッピーバースデー、アメイジンググレイス、ふるさとと挑戦していくわけですが、みなさんあっという間に上達して次々と曲をマスターしていき、そのたびに集中力も高まり、参加者全員が楽しい!と感じているのも伝わってきて……。歌に合わせて演奏するんですが、その歌声はマイトリーのもりさやさんの声。とってもキレイで優しい歌声なので、ウクレレの音とピッタリ!聞いているだけですごく癒やされました!そんな感じであっという間にレッスン終了の時間となりました。



ひうたさんからビートルズのギタリストのジョージ・ハリスンの『ウクレレを弾く人で不幸せな人に会ったことがない』という言葉を紹介してもらいましたが、確かにそうかもしれないなぁと思わされるレッスンでした。ひうたさんがレッスンを通して伝えようとしてくれた「ウクレレって楽しいよー」のメッセージはみんなにしっかりと伝わったと思います。

さて今後のことですが、ひうたさんと相談して次回は「初心者向け」と「2回目の方向け」のレッスンを開催することになりました。詳細が決まり次第お知らせしますので、今回参加された方は是非2回目の方向けの部へ、興味はあったけど今回参加出来なかった方は是非初心者向けの部へご参加ください!

2017年5月26日

No.495 いきものがかりの帽子

新しい取り組みとして「いきものがかり」が誕生しました。現在園舎内ではカメ、クワガタが一緒に生活していて、今後はもくもくの日で捕まえたカニや園庭で捕まえたセミとか、スズムシやカブトムシなんかも加わって賑やかになるだろうと予想しています。これらの世話をするのがいきものがかりで、今は夕方の集まりの後にえさやりをしたり、カメの甲羅を歯ブラシで洗ったりといったことが行われています。

メンバーは「やりたい!」と申し出てきた子で3人ずつのグループを作り、2週間交代で行います。世話をするときはカメのマークがついた帽子を被ります。この帽子を被ったときの様子を少し見たんですが、誇らしげな表情で「お世話は任せろ!」といった責任感も伝わってきました。このような取り組みが登場するたびに、どうすれば子どもたちの気持ちを盛り上げて取り組みが意欲的に行われるか、どうすればその取り組みがより充実するか、そんなことを保育士がアレコレ考えてくれているのが伝わってきます。



今回のいきものがかりにしても、別に帽子がなくても係の仕事は十分に果たすことはできます。でも、帽子を被ることの特別感や、被った以上ちゃんとやらなければという責任感、そしてその様子を見ている周りの子への刺激など、少し考えただけでも帽子の意味の大きさが分かります。係をやってみたい!でもいいですし、係には興味はないけど生き物に対する関心が高まってくるのでもいいです。いきものがかりと帽子の存在から子どもたちに新たな気持ちが芽生えてきて、それが周りにも刺激を与えていく、そんな広がりを期待しています。

話は変わりますが、水曜日に保護者会が中心となって園の周囲の草刈りを行ってくれました。園舎ができて15年目になるのですが、当初に比べると明らかに草の量も増え、生える範囲も広がってきています。今までと同じペースで整備作業を行っていては環境の維持が難しくなってきているのを実感しています。そんなこともあって作業を手伝ってもらえないかと相談したところ、作業計画を立てて実施してくれたというわけです。日々忙しくされている中、協力してくださりありがとうございます。みなさんと一緒に環境も含め園を作っていくことができるのが、園の理想的な形だと考えています。無理のない範囲で構いません。これからもみなさんの力を貸してください。

2017年5月19日

No.494 子育て支援センターの思い

あさりこども園の事業の1つである「子育て支援センターわくわく広場」について、改めて紹介しておきます。あさりこども園の子育て支援センター「わくわく広場」は、子育て中の保護者をサポートするための活動を続けています。子育て相談も行っていますが、「相談があればいつでもどうぞ!」と言っても悩んでいる人がそう簡単に足を運んでくれるものではありません。私だったら、よく知らないところに行っていきなり相談するのはちょっとためらってしまいます。もしも相談をするとしたら、別の用事で遊びに行って、「この人なら相談してみたいな」と思える人がいたときに「実は…」と悩みを打ち明けるでしょう。そんな人は意外と多いのではないでしょうか。

そんなこともあり、わくわく広場では「まずは遊びに来てください!」とアピールすることに力を入れています。もちろんそのためだけではありませんが、様々なイベントを実施して園に来てもらう機会を数多く設けるようにしています。その季節に合わせた遊びを楽しめるイベント、おすすめの食事を伝えるイベント、みんなでクッキングを楽しむイベントなど、様々な内容です。来ていただき、子育て支援センターのスタッフを知ってもらい、あさりこども園の雰囲気を知ってもらい、相談してみようかな…と思ってもらえるような場を目指しています。

このように事業を進めてきたんですが、まだまだ存在を知らない人は多いのが現状です。パンフレットをあちこちに置かせてもらったりHP等を活用したりして情報は発信していますが、まだまだ十分ではありません。そもそもあさりこども園自体が十分に知られていないかもしれません。悩みを相談したい!困っている!というときに相談できる場所の1つとして思い出してもらえる状態にない、そんな現状を少しでも変えていきたいと思い、子育て支援センターで実施するイベントの一部を子育て中の保護者以外の人も対象としていくことにしました。あさりこども園に来たことがある人を増やし、子育て支援センターがあることを知っている人を増やし、悩んでいる人がいたときに「あさりこども園に行ってみたら?」と声をかけてくれる人を増やすことを目指します。

5月にはウクレレレッスンを行います。紙芝居のイベントで何度も来ていただいている「よしととひうた」のひうたさんが講師です。子育て中の保護者にもウクレレの楽しさを味わってもらいたいですし、興味のある方であれば地域の方にもどんどん参加してもらいたいと思います。もちろんみなさんにもオススメしたいです。こんな思いで運営していくわくわく広場のことも、ぜひ知っておいてください。

2017年5月15日

2017年5月

今年度からプロジェクトのあり方を変更することになりました。こんなことをみんなで話し合いたい、こんなことを研究したい、そのいろんな「こんな」を実現させる「提案型プロジェクト」です。そのプロジェクトに早速7つの提案がありました。最初に決めていた通りにリーダー会で協議した結果、1つはもう少し内容を検討してもらうために保留とし、残りの6つのプロジェクトは実施してもらうことになりました。メンバーはどうする?目指すゴールはどこ?撤退のルールは?と、スタートのために決めてもらうことはまだありますが、初めてのことなので難しく考え過ぎずに進めてください。

花の村の全ての事業は、「自ら」を大事にしていきます。利用者に満足してもらうためには?子どもの発達を促すためには?そんなことを職員のみなさんが「自ら」考え、「自ら」試行錯誤を繰り返して事業を進めてもらいたいと思っています。もちろん「自ら」は「好き勝手に」という意味ではありません。事業理念に沿って考えられたものであること、その上で利用者にも周りの職員にも認めて受け入れてもらえること、そんな「自ら」のことです。新しいプロジェクトに期待していることもそれと同じです。このプロジェクトの動きは日々の仕事にしっかりとつながっていきます。今回はプロジェクトに関わらないという人もぜひ関心だけは持っておいてください。その関心が次の活動の動機につながるはずです。

ヘルパーのみなさんがおもしろい研修を始めています。毎月の連絡会の場を使い、1人が講師、残りは受講者となって行います。何をテーマとするか、その時間をどのように使うかは、全てその講師に任されています。5月の研修は講師がYさん、テーマは「ベッドから車いすへの移乗」でした。Yさんの進め方は見事なもので、「ほら、これがお手本ですよ」と全て完璧にやってしまうのではなく時々ぎこちない動きを見せたりするので、「そこはもっとこうした方がいいんじゃない?」「私はこうしてるよ!」そんな意見が周りからバンバン飛んできていました。聞いているだけ、見ているだけだと記憶には残りにくいですが、みんなで意見を出し合って楽な移乗方法を探す形になった今回の研修は、受講者の記憶に残りやすく学びが大きかったんじゃないでしょうか。

6月はOさんによる「自分磨きのレクリエーション」、7月はHさんによる「緊急時の対応の仕方」です。Hさんは訪問時に利用者さんが亡くなられていたケースを3件、意識のない状態だったケースを2件も経験しておられるので、そこから学んだことをみんなに伝え適切な対応ができるようになってほしい、そんな思いがあるそうです。こうした思いも、それを伝えようとする行動も、どちらもすごいことですね。

「自ら」考え、動き、学ぶことを、花の村の文化にしていきましょう。

2017年5月12日

No.493 こども園の役割

こども園の役割について改めて考えています。安全で快適に生活するといった基本的なことはもちろんなのですが、それ以外にも「子ども同士の関係性を豊かにする」役割は今までと変わらず大事にしていきたいと思っています。ここでは何度も書いていることですが、子どもは他の子どもを見て刺激を受けて発達していきます。上の子の行動を見て、やってみたいと思うところから真似を始めてその行動を獲得していきますし、下の子の手本となることで自信をつけ、できることをより強化させていきます。それ以外にも、集団で活動するからこそ楽しさが増したり、同じ物を見ても様々な見方があるため気づきの幅も広がります。様々な他者の存在を知ることは他者への想像力にもつながりますし、そこで起こるトラブルも調整力の獲得には必要なことです。つまり子ども同士の関係性を豊かにすることは、単にできることを増やすだけでなく、社会性の発達を促すことにもつながるわけです。

関係、関係性を英語にするとリレーションシップ(relationship)となりますが、こども園においてはソーシャルネットワーク(social network)の視点も持っておきたいと思っています。ソーシャルネットワークはSNS(Social Networking Service)の普及によって広く知られていますが、そのようなサービスを利用する意味ではありません。私の勝手な解釈ですが、リレーションシップが個と個を結ぶつながりを表している線だとすると、ソーシャルネットワークはそれらを含んだ面です。つながりがあればそれでいいのではなく、そのつながりが他のつながりにどう影響を与えどんな面を作っているか、そんな視点も持てるようになりたいと思っています。こんな話を職員にすると「また園長がややこしいことを言い出した……」と嫌がられるでしょうが、今後の社会のこと、そこに出ていく子どもたちのことを考えると、やはり大事な課題です。

私たち1人ひとりの価値観は多様です。この価値観の違いを生かすためには、個がバラバラになるのではなく、つながり合って社会を形成していくしかありません。こども園には0歳から6歳までの子どもがいます。発達段階も様々、興味関心も様々です。その個がバラバラのままではなく、いろんな形でつながり合っていくことを目指したいです。乳幼児期からの関わりの中で様々な他者へ思いを寄せたり、そのことで安心や信頼が得られたりと、そんな体験を繰り返していく場を作ることはこども園ならではの役割です。「こども園の役割について改めて考えています」と書き始め、結局今まで大事にしてきたことを変わらず今後も…という結論になり、それがあさりこども園の保育の本質だと再確認することができました。