あさり保育所には子育て支援センターがあります。江津市には東中西部と桜江地区にそれぞれ1ヶ所ずつ子育て支援センターがあり、その東部を任されています(中部は保健センター、西部はのぞみ保育園、桜江は谷住郷保育所です)。平成14年にスタートし今年が6年目、活動は少しずつ軌道に乗ってきています。
「子育て支援」という言葉は、子どもたちのことを語るときには必ずといってもいいほど登場してきます。行政も「子育て支援」のために様々な施策を打ち出し、子育て支援センターや子育て相談室などが今でも次々に作られています。でも、賛否両論ある「赤ちゃんポスト」が設置されたりする状況などから考えると、子どもたちを取り巻く状況が改善に向かっているという実感はあまりないのが正直な気持ちです。問題の核心を捉えた支援ができているのか、「子育て支援」の意義は何なのか、そんなことを考えてしまいます。
「子育てを楽しもう!」といった意味の標語をよく目にします。誰もが楽しみたいと思っているはずです。でも決して「楽」ではないのが現実だと思います。登山をする人は、苦しいけれどそれを楽しむことができる感性をもっているはずです。同じように子育てにも、「子どもの世話をし、自立に向けて子どもに関わっていく。その過程では、多くの我慢も必要だし苦労もたくさんあるけれど、それらをひっくるめて『楽しい』と感じられる。」感性が必要だと思います。子育てに関わる全てのことをひっくるめて、それを楽しいと思ってもらえる、そのきっかけを作るお手伝いをしていくことが「子育て支援」の重要なところではないかと考えます。
センターや相談室を数多く作ることやイベントを数多く行うことは、目的ではなく手段です。「子育ては大変だけど、子どもの成長を感じることができてうれしい」と思ってもらい、そしてそれを一緒になってうれしいと喜べること。この「思いの共有」の繰り返しこそが、「子育て支援」の真髄であり目的に近づく大切な部分ではないか、そんな風に思うようになりました。子どもの成長を感じてもらい、ともに喜ぶ。言葉としては短いですが、奥はかなり深そうです。
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