2007年8月24日

No.8 絵本は奥が深い

昨年から絵本コーナーをつくっていて、そこに行けばいつでもいろんな絵本を読むことができるようにしています。このコーナーは子どもたちになかなか人気があり、そこをのぞきに行けば大体誰かが絵本を読んでいます。この絵本コーナーを含めた保育所の絵本を中心になって管理してくれているのが"絵本係"のF保育士(前回も登場しました)です。絵本に対する情熱はかなりのもので、F保育士がいろんな絵本を選んでくれるおかげでラインナップは随分充実してきました。またその情熱によって、絵本の奥深さを教えてもらっています。

幼児期に絵本を読むことにはいろいろ意味があり、まず文字に関心を持つきっかけになります。文字を読めないうちからでも絵本を読み聞かせていると、文字に関心を持ち、意味を読み取るようになります。文字を理解していく最初の段階として、とても重要な意味を持っています。さらに名作童話と言われるものは、日本語の美しいリズム・音・言葉にたくさん触れることができるので、とても貴重な教材だと思います。

また別の意味として、疑似体験ができるということがあります。絵本には子どもの心情を丁寧に描かれたものが多くあります。うれしい体験や悲しい体験、時にはいじめなども描かれます。こうした絵本に触れることで、その内容を通して、困難を乗り越えたり、大きな悲しみに耐えたり、人を許したりという疑似体験をすることができるのが絵本のすごさだと思います。この疑似体験が、後に実際に体験する困難や悲しみに立ち向かったとき、自分自身の支えになってくれるはずです。絵本はそんな力も持っているように思います。力強いメッセージや願いが盛り込まれた、言葉や文字への関心を育てるだけでなく心の成長にも欠かせない絵本と、できるだけ多く出会ってもらいたいと思っています。

今ランチルームの壁には、職員一人ひとりのお気に入りの絵本を紹介したものを貼っています。昨年度からホームページで公開しているものです。その絵本に対する熱い思いも書かれていますので、そちらもぜひ見ていただきたいと思います。

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