2007年8月17日

No.7 善悪の価値観が問われている?

みなさんはどんなお盆を過ごされたでしょうか。今年のお盆は「異常気象では?」と思ってしまうくらいの暑さでした。40℃を超える地域もあり、地球が私たちに何かを訴えているようにも思えます。「暑かったね~」で終わらせてはいけない問題が潜んでいるような気もしています。

さて話は変わりますが、15日は終戦記念日、少し前の6日は広島の原爆の日、9日は長崎の原爆の日でした。あさり保育所の6日の朝は、F保育士による「原爆」の話から始まりました。話の内容は、細かいことをあれこれとではなく、"ひろしまのピカ"という絵本の絵を見せながら、「昔こんなことがあったんだよ」という事実を伝えるというものです。原爆や戦争は子どもたちにはまだまだ難しいテーマです。実際にどこまで伝わるかは分かりません。でもこのようなお話をすることは意味のあることだと思っています。

子どもが「原爆」「戦争」という言葉の意味を理解するのは難しいでしょうが、その話をする大人から思いや感情はしっかり受け取ってくれます。今回も話をしたF保育士の表情や声に表れる感情から何かを受け取ってくれたと思っています。「戦争」などの戦いの後に残るのは虚しさやひずみだけです。子どもの周りにある「暴力」「武器」「戦いごっこ」といった「戦いにつながっていくこと」に対して、私たちはもっと強く嫌悪感を示したり悲しい表情をしたりしなければいけないのではと思うようになりました。

子どもたちはまだ絶対的な善悪の判断基準を持っていません。善悪の判断は大人の顔色や反応を見ながら学んでいきます。悪いことだと薄々感じていることは、少しやってから大人の様子を見ます。そのときの大人の顔つきなどでそのことがいいことか悪いことかを判断します。子どもたちは私たちの行動をじっと見ているのです。真似る(まねる)ことが学ぶ(まなぶ)ことだとすると、子どもたちの前で私たち大人の価値観が問われているのかもしれません。

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