2008年2月15日

No.32 話し合いの中身に感心

水曜日(13日)、K保育士がキラキラした表情で前日の子どもたちの姿を報告してくれました。心に残った内容だったのでここで書いてみます。

火曜日の夕方の自由遊びの時間のことです。これから遊びに取り入れていく「買い物ごっこ」の導入編として、まずは果物屋さんでの買い物ごっこをしてみることになりました。K保育士は果物、F保育士はお金を作り、子どもたちはどのような順番で買い物をするか、話し合いを始めました。

感心したのはここからです。まず「ぱんだ組さんから行けばいいんじゃない?」という意見が出ました。これは"小さい子への思いやり・配慮"です。しかしここでぞう組さんが、「いつも自分たちは最後だから、たまには最初に行きたい!」という意見。これはぞう組さんにしてみれば、"正当な自己主張"です。内容から考えて、この2つの意見のどちらかで決まってもおかしくないのですが、これを聞いていたきりん組のMちゃんが「じゃあ3人グループを作ったら?」と提案しました。

Mちゃんの提案はおそらく「組はバラバラの3人グループ」という意味だと思われたので、K保育士が「組がバラバラの3人グループを作るにはどうしたらいい?」と投げかける(ヒントを示す)と、子どもたちは「それでいこう!」と納得した様子で、自分たちだけで「あーでもない、こーでもない」と悩みながらも手際よくグループ分けをしました。その後はとてもスムーズで、十分に買い物ごっこを楽しんだようです。

私は今回の話し合いは質が高いと思っています。"小さい子への配慮の意見"と"ぞう組さんの正当な自己主張"といったそれぞれの立場を受け止め、その上でみんなを納得させる"第三の意見"が子どもたちから出てくるところは、子どもたちに話し合う力がついてきていることを感じます。人と関わりながら生きていくことの基礎は、こうした有意義な話し合いを重ねていくことでも育っていくと考えます。このような子どもたちの関わりを、今後も支えていきたいと思った内容でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿