2008年6月6日

No.48 バイキングとぱんだ組の食事の取り組み

突然ですが、6月8日は「バイキングの日」だそうです。バイキングとは北欧出身の海賊の総称で、793年のこの日にバイキングの活動が初めて記録に現われましたことから「バイキングの日」と決まったということです。だからというわけではありませんが、今回はバイキング(海賊ではなく食事の方です)に関することを書いてみます。

ぞう・きりん・くま組さんの食事はバイキング方式で行っていて、それぞれが自分で食べきれる量を伝えて当番さんに盛り付けてもらいます。この目的は、好きなものを好きなだけ盛ることではなく、自分で食べられる量を見通すというところにあります。言葉にするとこれだけのことですが、自分が食べきれる量はどのくらいかを判断することと、それを正確に当番さんに伝えることのどちらもできなければいけません。これは当然1日2日でできることではなく、毎日の積み重ねが大切です。また次の年からこの方法での食事に変わるぱんだ組(2歳児)の子どもたちが、1年間かけてどのような体験を積み重ねていくかも重要なところです。ぱんだ組の食事について、少し説明したいと思います。

ぱんだ組の1年間を通した食事の考え方は次の通りです。まず最初の段階では全員同じ量を盛り付け、そこからどのくらい食べられるかを保育者が見て、個人の食べる量を把握します。次の段階では、それぞれの子どもが食べられる量を盛り付け、自分の食べられる量を知らせていきます。そして次は、全員同じ量を盛り付けてあるところから自分の食べられる量に調整します。子どもの目の前で増やしたり減らしたりして、自分にとっての適量を時間をかけてつかんでいくわけです。そして最後の段階では伝え方(言い方)です。例えば大きい魚と小さい魚を用意し、子どもが大きい方を選んだら「大きい方だね」と言葉を添えるといったことを繰り返し、伝えるための言葉を身につけていきます。

今はまだ自分の適量をつかんでいく段階ですが、担当保育士の丁寧な観察から始まったぱんだ組の食事は、秋以降にはずいぶん変わっているだろうと勝手に予想しています。このようなことを1年間かけてじっくりとやっていくことで、くま組以降の食事の時間はさらに有意義なものになっていくと思っています。見通しを立てて、ひとつひとつ、じっくりとやっていきます。

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