2008年8月8日

No.57 子どもが『選ぶ』プール遊び

暑さをものともせず、子どもたちの元気な声が園庭中に響き渡っています。水遊びや泥んこ遊びも充実してきて、遊びを終えて帰ってくる子どもたちの表情を見ていると、夏の遊びを満喫しているのが伝わってきます。プール遊びも回数を重ねるごとに充実してきているのを感じます。あさり保育所のぞう・きりん・くま組のプール遊びについてはお便りで内容をお伝えしていますが、ここでも取り上げてみます。

ぞう・きりん・くま組のプール遊びは、まず『選ぶ』ことから始まります。「水遊びは大好きだけど、顔に水がかかるのはちょっと…」という"かにグループ"、「顔に水がかかってもいいけど、でも潜ったりするのは苦手」という"さかなグループ"、「しっかり泳いで遊びたい」という"いるかグループ"の3つのグループから、今日はどのグループでプールに入るかを選びます。子どもは、自分のできることや自分が挑戦したいことを選んでいくわけですが、面白いのは子どもがいつもいつもステップアップしていくことを目指しているわけではない点です。

さかなグループをクリアすれば次はいるかグループに挑戦する、という順番を私なんかは想像しますが、そうではなく、さかなグループの次にかにグループを選ぶ子もいます。保育者は子どもにここまでできるようになってもらいたいというねらいを持っているのでステップアップを促したりすることもありますが、子どもたちは自分なりにどう水遊びに取り組むかを、自分自身に問いかけながら丁寧に選んでいるようです。プールを使う順番も日によって違うため、一番にプールに入ることの出来るグループを選ぶという選び方もあるようです。子どもたちの『選ぶ』基準は本当にいろいろです。

子どもたちは自分で選ぶことによって、とても意欲的に活動に取り組みます。そして意欲的に取り組むことが、自分自身の課題をクリアしていく一番の力になっていくと考えています。そのために、私たちは子どもたちの選択を大切にします。子どもは本来自ら育つ力を持っており、それが育つためにどんな環境を用意するか。私たちはここに一番力を注がなければいけないと思っています。子どもを主体的に捉えること、子どもの選択を大切にすること。子どもたちのプール遊びを見ながら、そんな思いを強くしました。

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