2009年最初の「ひとりごと」です。今回はお正月の遊び(伝承遊び)の話です。今子どもたちは保育所で様々なお正月遊びを楽しんでいます。お正月遊び・伝承遊びといわれるものには、カルタ・すごろく・こま・凧あげ・羽根つきなど、いろんなものがありますが、これらの遊びの持つ意味を自分勝手に解釈して書いてみます。
まずはカルタについて。カルタは少なくとも読み手1人と取り手が最低2人、みんなで3人以上がいないと遊べません。遊びながら他の子どもとの関わることによって、他者への理解、社会的ルールなどが身についていき、社会性が養われていく、そんな遊びです。またカルタの取り札は、読み札の文章の一番頭の音が絵とともに書かれています。日本のひらがなは一音に一文字を当てはめるので、まず単語を音節に分解することが必要になります。カルタは、文章の最初の音節が書かれている札を取る遊びです。この遊びはこの先子どもたちが文字を習い始めたときの基本の練習になります。「しりとり」も同じですね。
次にすごろくについて。全体の進行は、ふりだしから上がりまでが一つのストーリーになっているものが多く、途中で一休みがあったり、戻ったり、いくつも進んだり、抜きつ抜かれつのシーソーゲームの要素があり、その経過から人生を学べるようになっていると言ってもいいかもしれません。また、すごろくで使うさいころは、「ドット」(黒い●)の数で数の量を表わしています。それを1対1対応(ここではさいころの●の数とこまの進むマスの数を対応させること)で数えて、こまを進めていきます。数を理解する上でこの1対1対応を数多く体験することは、とても大切なことです。
全部は書けなくなりましたが、その他の遊びもとてもシンプルな物が多く、しかも遊びの技術が次第に高度に発展していくものが多いので、同じ遊びを長く続けていても飽きることなくチャレンジする楽しみがあります。さらに、伝承遊びは長いあいだ子どもの世界で受け入れられて来たために、子どもの興味関心や発達にマッチしたものであり、また危険性などについても長い間の実証があるので安心です。子どもたちが熱中できるこれらの遊びを、お正月遊びとしてだけでなく伝承遊びとして取り入れ、大切にしていきたいと思っています。
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