保育所にはいろんな絵本があり、それぞれの絵本が子どもにとっていろんな意味をもっています。例えば有名な『はらぺこあおむし』は、「変化に富んだ物語にハラハラドキドキできる」「希望と期待を持てる」「困難を克服する大切さを知る」「いろいろな食べ物の名前を覚える」「自然に数を覚える」「色彩が心をイキイキさせる」「1週間の曜日や1日の日のめぐりなど、社会のしくみを知ることができる」「しかけは、まだ話をよく理解できないごく幼い子どもたちでも楽しめる」といった特徴を持っているといわれています。また、絵本は子どもだけでなく大人にとっても学びの種が詰まっていると思っています。
例えば、保育所にある月刊誌の5月号「カーフェリーのたび」にはこんなことが書かれていました。
『ふねが よるも あんぜんに はしるためには みはりが たいせつです。
よるの ブリッジ(船を運転する所)は そとの けしきがよくみえるように くらくしてあります。』
一般的には灯りは周囲を照らすもの、よく見るために必要なものであるはずですが、暗いところで行く手をよく見るために灯りを消している点が非常に印象的でした。
子育てには悩みがつきものです。子育てには「これが正解」というものがない場合が多いので、どうしていいのかわからない大きな悩みにぶち当たることもあると思います。まさに“暗闇”です。そんなときに大切なことは、目先の解決を焦って、灯りをあちらこちらとかかげて見るのではなく、一度それを消して、闇の中で落ち着いて目を凝らしてみることなのかもしれません。そうすると暗闇と思っていた中に、ぼうーと光が見えてくるように、自分の心の深いところから、自分の子どもが本当に望んでいるのは何か、また、子どもを愛するとか子どもを信じるということはどういうことなのかが、だんだん見えてくるんだろうと思います。そこから少しずつ、悩みを解決していく方向が見えてくるのではないでしょうか。この絵本からそんなことを考えさせられました。
絵本から感じたことを少し大げさに書いてみましたが、たまにはこんな風に絵本を通して考えてみるのもいいかもしれません。ぜひいろんな絵本に触れてみてください。
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