2010年9月24日

No.161 緑の話

目に入る景色の中でどのくらい緑があるかということを表す「緑視率」という言葉があります。その緑視率がだいたい25%あると人は緑が豊かだと感じ、精神的にもよい影響を与えることがわかってきています。これは屋外空間について使われることが多かったのですが、最近は室内空間でも同じような捉え方がされるようになってきています。

例えば、コクヨと愛媛大学の共同実証実験結果にこんなものがあります。『オフィスに植物を置くと時間の経過とともに親しみを感じる人が多くなり、緑視率が高いほど「あたたかみがある」「親しみやすい」「落ち着く」「自然だ(潤いがある)」と感じる人の割合が高く、「アメニティ(快適さ)効果」「疲労感をやわらげる効果」「癒し効果」など、心理的な快適性を高める効果が期待できる。ただし、室内の場合は、逆に緑視率が高すぎても、緑が多すぎる、うっとうしいと感じる人の割合が高くなる。』ということです。このような結果から考えると、保育室にもある程度緑のものを置くことで、子どもたちの精神的な効果がありそうです。

そんなこともあって、あさり保育所の室内にはあちこちに観葉植物が置いてあります。緑視率20%を目指しているのですが、管理のことや配置方法などいろいろ課題もあって、すぐに20%とはいきません。でも、日照の関係もありますが、植物が元気よく育つ環境は子どもにとっても優しい環境であるはずなので、少しずつ目指すところへ近づけていこうと思っています。

話は変わって、先日、樹木に詳しい方と一緒に菰沢公園へ出かけ、きれいな花をつける木、どんぐりがたくさんとれる木、背丈が高くなる木、風除けに適した木など、様々なことを教わってきました。そこで教わったことをもとに、これから少しずつ園庭の木を増やす計画を進めていこうと思います。夏は茂った葉が日陰を作り、冬は葉を落として日光を届けてくれる、そんな木がある園庭。大きく育った木を活用してツリーハウスを設置したりすることで、平面だけでなく立体的に遊べる園庭。そんな園庭をイメージしています。当然、今の泥んこ遊びや砂場での遊び、乗り物を使っての遊びも、もっともっと充実させて…。大きく膨らんだイメージを整理しながら、1つずつ形にしていこうと思います。当分の間、緑をテーマにあれこれと考えることになりそうです。

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