2010年10月5日

No.163 親子遠足で感じたこと

昨日はぱんだ・うさぎ・りす組の親子遠足があり、一緒に参加してきました。アクアスまでのバスの中では、恒例になってきた感もありますが、みなさんに子どもの名前の由来を発表してもらいました。誰が、どのような思いで、どんな状況でといった話を、そのときのみなさんの気持ちを想像しながら聞くことができました。『もうすぐ生まれるというときに助産師さんから「名前を呼んであげて!」と言われた主人が、とっさに口にした名前がこの子の名前になりました。その時初めて聞いた名前だったのでびっくりしましたが・・・。』というこちらもびっくりする話があったり、本当にみなさんの話は様々でした。どの方の話にも共通していたのは、子どもの誕生を喜ぶみなさんの様子、家族の暖かい気持ちがあふれている様子が思い描ける話だったことです。そして、アクアスで楽しそうに子どもと接しておられるみなさんの姿を見ていて、親子の愛着関係はやっぱり大事だとあらためて感じることができました。

せっかくなので愛着関係について考えてみると、こんな興味深い資料もあります。愛着関係というと乳幼児期の親子の関係をイメージする方も多いかもしれませんが、小学生になっても大事にされなければいけないということが示されている資料です。それは、戦後の昭和22年に文部省が学習指導要領の試案をつくるときのもので、1年生及び2年生における心理的特性が挙げられています。そこには「児童は非常に活動的で、自分たちでいろいろなことをするのに興味を持っている。」「さわって見たり、味わったり、においをかいだり、五感に訴えることが多い。」など、子どもの姿を的確に表していることが書かれていて、その中の1つに「両親の愛情と教師の親切がないと、感情が著しく不安定になる。」とあります。小学生でも自発的に活動して学んでいくためには親との愛着関係がまずは大切だということです。

最近の世界の教育は8歳までは乳幼児期と捉えるべきという考えが主流になってきているので、2年生くらいまでは親子の愛着関係についての重要性の意識がもっと高まってもいいようにも思います。「両親の愛情と教師の親切が・・・」ということは、子どもが主体的に活動し学びを深めていくためには、親子は愛着関係が、そして私たち保育者は「子どもの存在を丸ごと信じる」という信頼関係の形成が大切だというわけです。お互いの立場から、愛着関係と信頼関係で子どもの育ちを支えていくことを大事にしたいと感じた親子遠足でした。

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