2011年4月8日

No.188 あらためて『自然に生かされる保育』を考えます

3月11日からずっと震災のことを考えています。ここで書くのは控えようと思っていたのですが、やはりちょっとだけ触れることにします。震災のことを考えているといっても、そればかり考えているわけではありません。ほとんどは保育のことをしつこく考えているのですが、ふとしたときに頭に浮かんでくるんです。みなさんも同じじゃないかなぁと思っています。

直接被災地で活動している人はたくさんいます。また、その人たちを支える活動をしている人もたくさんいます。私はそのどちらにも該当しません。もどかしい気もするんですが、でも遠く離れた島根で飽きることなく保育のことを考える集団っていうのも必要だと思っています。自分の足でしっかりと立つ力をつけておくこととか、社会の中での役割をきちんと担うこととか、そんな力や役割をもった集団の出番は、長い目で見たときに必ずあると思うんです。ある思いを行動に移すにしても個々の力や役割によって行動の仕方は様々ある、そのことを大人が行動して子どもたちに示すことも大事なことなんでしょうね。

今回の出来事で「自然」というものを改めて考えています。当たり前のように周りにあるもの、上手くつき合っていくことで心を豊かにしてくれるもの、といった安易な理解は簡単に覆されてしまいました。そうなんだけど、いやそうだったからこそ子どもたちには自然に対して耳を傾けることの大切は伝えていきたいと思います。自然を無理やりコントロールしようとするのではなく、自然とうまく共生していくためにも、まずは自然に触れることの楽しさを十分に感じてもらうことからかな、と。どんな自然観を持つかというところの基礎をつくっていくこと、それも私たちの大事な役割だと思います。

B保育士とK保育士が中心になってコツコツと新しい花壇を作っています。今から少しずつ増えていくと思います。今年度中2回か3回に分けて園庭の木を増やします。大きな木、小さな木、いろいろです。野菜が育つ様子にもっと関心をもってもらえるように畑のあり方を見直しています。形や大きさも変わっていくと思います。「自然に生かされる保育」という目標を掲げていますが、そのために考えなければいけないことはいくらでもあります。「自然とは何か?」「それに生かされるとはどういうことか?」あるはずのない“正解”を探すことよりも、試行錯誤することを大切に…という姿勢でやっていきます。

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