今週の火曜日の出来事です。園庭の倉庫横にある山桃の木の枝をたくさん折ってしまった子どもたちが事務室へやってきました。(特に決めているわけではないのですが、何かを壊してしまった場合などは「園長先生に報告に行っておいで」と職員から言われてるようです。)「木を折ってしまってごめんなさい。」と子どもたちが言うのでどんな状況か見に行ってみると、それはそれはたくさんの小枝が折られていました。
「さあ、この状況で子どもたちにどんなことを伝えようか?」と悩みました。葉っぱはほとんどついておらず、枯れてしまっていると判断したのかもしれません。でも、そうだとしても木は大事にしてもらいたいので、いろいろ考えて根っこの話をしました。小さな鉢をひっくり返して根っこが鉢いっぱいに伸びているのを見せながら、「植物っていうのは根っこのことで、動き回って栄養をとることはできない代わりに、根を目一杯張り巡らせて栄養を取り込み大きくなっているんだよ。見えないけど、地面の下にある根っこのことも考えてみてね。」そんなことを話しました。で、話しながら思ったことがあります。
植物が生きていく上では、動くことができないという制限があります。では人間はどうか。植物と違って動き回ることはできますが、だからといって自由だとは言えないんじゃないかというのが私の実感です。例えば、今すぐ南の島に行ってのんびりしたいと思っても、例えばどこか違う国の人として生まれたかったと思っても、無理な話ですよね。様々な制限があることを受け入れた上で、どんな風に自分は生きていくかということが大切なんです。その上で何を考えどう行動するかが、その人らしさを作っていくんだと思います。あさり保育所にも様々な制限があります。でもその制限の中で子どもたちのためにどんな活動や環境を用意できるか、あさり保育所らしさはそれを考えることでしか生まれてきません。とにかく考え続けてもっともっと大きく成長していきたい、もっと保育を充実させていきたいというのが職員全員の思いです。
今日から14名の新入児を迎えて平成23年度がスタートします。子ども同士の新しい関わり合いもはじまります。行事も例年と同じように計画していますが、でも中身は少しずつ変わっていきます。園庭の姿も変わっていく予定です。いろんなことが楽しみです。1年間よろしくお願いします。
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