2014年5月30日

No.347 目的と方法4

いきなり「目的と方法4」と書いても何のことかわからないかもしれませんが、あさり保育園の保育の考え方「見守る保育」について、昨年からときどき思いついたようにこの場で書いてきました。続けて書いていく方がわかりやすいんでしょうけどね。とりあえず、1,2,3のことはあまり気にせず読んでみてください。

4.保育者は、子どもが自発的、主体的、多様な人との関係の中で活動するために、いつでも駆け込める愛着(見守る)という存在でいること。

子どもたちは周りの環境や、友だちなど周りの人との関わりの中で成長、発達をしていきます。でも、新しいことに興味をもち、それに挑戦していく過程では、ワクワク感だけでなく不安な気持ちを抱いたりもします。失敗をしてしまい、もうやりたくないと思うこともあると思います。また人との関わることは、1人ではできないことが実現できたりするのでとても楽しいことなのですが、大変なこともあります。例えば1人なら玩具を好きなだけ使えるけど、友だちと一緒なら譲り合うことも必要になります。意見がまとまらず遊びが進まないこともあります。そういったことがきっかけでケンカになったりもします。新しいことへの挑戦や人との関わりは成長するために必要なことなのですが、そのことで子どもが負の状況に陥ってしまうことは当然のように起きてきます。

そんなとき、上に書いている愛着の存在が必要になってきます。これは親であったり、身近な養育者であったり、保育園では保育者だったりするわけですが、この存在がとても大事なんですよね。子どもは何かに挑戦して失敗したり不安になったりしたとき「抱っこして」と言ってきたりして、誰かに気持ちを受け止めてもらおうとします。そんなときはその思いに必ず応えてあげるというのが、私たちが大事にしている考え方です。不安になったときなど負の状況に陥ったとき、「自分にはいつでも助けてくれる存在がいるんだ」と子どもが確信できるようにすることが、自発的、主体的に活動するためには大切だと考えているからです。

愛着の存在を経て気持ちを立て直して活動に戻っていく。それを続けていくうちに、大人に頼るだけでなく、子ども同士で気持ちを立て直すこともできるようになってきます。また、自分自身である程度は対処することができるようにもなってくると思います。誰を愛着の存在とするのかは子どもによって違いますし、変化していくものではありますが、私たち保育者は求められたらいつでも応える存在であり続けようと思っています。

2014年5月28日

8月9日(土)島根顔マラソン右耳SP開催?




8月9日(土)島根顔マラソン右耳SPを開催する予定です。島根顔マラソン右耳SPとはどういうものか、簡単に説明しておきますね。



マラソン(42.195km)の軌跡で大地に顔を描く顔マラソン。全国各地に顔マラソンのコースがあって、島根顔マラソンのコース(顔)はこんな感じ。右耳は宍道湖の中に沈んでいるという設定。







右目辺りにズームイン!







更に近づいてみると嫁ヶ島が見えてきます。宍道湖は普段水遊び程度しか行われてないらしいけど、年に数回「嫁ヶ島に歩いて渡ろう」イベントの日は堂々と入ることができるらしい。この嫁ヶ島まで歩いて渡って帰ってくると…







じゃじゃーん!なんと沈んでいた右耳がちょっとだけ現れます!年に一度、七夕の日だけ会うことができる誰かと誰かの物語みたい…でもないか。






でも全体の顔を見てみると…小さっ!そして細っ!耳というより耳毛?できもの?まあなんだっていいんです。楽しければ。







「嫁ヶ島に歩いて渡ろう」イベントを利用して右耳も描いてしまう島根顔マラソン右耳SP。8月9日(土)開催予定です。(ただし「嫁ヶ島に歩いて渡ろう」イベントの日が8月9日でなかった場合は、当然右耳SPの日も変わります。)

過去の歩いて渡ろうイベントの様子はコチラをどうぞ。「だんだんブログ」



開催にはいくつか決めないといけないことがあって、その1つがスタート時間。「嫁ヶ島に歩いて渡ろう」イベントに参加するには8時50分までに受付を済ませないといけません。ということは朝の3時頃に宍道湖沿いをスタートして、8時30分ころには戻ってきて受付をする流れでしょうか。結構ハードなスケジュールになりそうですね。



ということで現時点での大ざっぱな予定を。

3時に宍道湖沿いの歩道をスタート → 8時30分頃には顔を描いてスタート地点へ戻る → 「嫁ヶ島に歩いて渡ろう」イベントの受付 → 9時30分から嫁ヶ島へ渡り始める → 嫁ヶ島でお話を聞いたり一休みしたり → 12時頃歩道へ戻ってきたら感動のゴール!!



2014年5月22日

No.346 人との出会いっておもしろい

1ヶ月前のことですが、あさり保育園にある方が来てくれました。ある方とはプロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんです。『鹿児島・屋久島から北海道・利尻島までの日本百名山を、百の頂とその間の道のりおよそ7,800kmを、自分の脚とカヤックだけで完全踏破を目指す、前人未到の挑戦』をされている方で、4月21日には大山を目指して9号線を、しかもあさり保育園の前を通過されることがわかりました。そのとき出かけていた副園長のMさんと調理員のKさんが9号線で田中陽希さんを見つけ「保育園に来てもらいたい」とお願いし、立ち寄ってもらえることになったというわけです。

保育園に来られたときの様子は掲示板でもお伝えした通りなのでここでは省略しますが、子どもたちだけでなく私たちも大いに楽しませてもらいました。最後に子どもたちの前で今挑戦されている旅のことについて話をしてもらったのですが、その中で「自分も日本全国のいろんなものを見て不思議だなあと感じるものをたくさん見つけるから、みんなも不思議だなあと感じるものをたくさん見つけてくださいね」と、素敵なメッセージもいただきました。これってここでも頻繁に書いている好奇心のことですよね。7,800kmの道のりはとてつもなく長く、大変だろうと思います。体もそうですが、前に進もうという気持ちを維持するのも難しいはずです。でもその1歩1歩の力となってくれるのが不思議なものとの出会いだという意味のことも話しておられました。「この地域の瓦は何故赤いのか?何故赤い色の釉薬がこの地域では広く使われているのか?」と質問を受けましたが(もちろん答えられませんでした)、石州瓦を見て不思議に思いながら「次の地域ではどんな色の瓦に出会えるんだろう」と新たな好奇心も沸いていたんじゃないかと思います。好奇心は次の行動の原動力になると、この出会いからも学ばせてもらいました。この出会いの後、子どもたちは日本地図を使って田中陽希さんが今どの辺りを歩いているのかをチェックしています。日本地図や山のことに強い関心を持つ子が出てきたり、いろんな挑戦をする人がいることの面白さを感じてくれたりするといいなあと思っています。もちろん不思議さを感じることの楽しさにも気づいてもらえたら、さらにうれしいです。それにしても人との出会いっておもしろいですね。

最後にお知らせを。田中陽希さんの旅はNHK BSプレミアムで放送されます。5月24日(土)午後7時~8時59分、番組名は「ザ・プレミアム グレートトラバース~日本百名山一筆書き踏破~」です。カメラマンも一緒に保育園へ来られたので、もしかすると子どもたちが映るかもしれません。まあ映らなかったとしても、「あっ、あの人知ってる!」と子どもたちも楽しめるんじゃないでしょうか。時間のある方はぜひ!