2015年8月7日

No.407 70年前の

8月6日の夕方の集まりの際に、S保育士が「おこりじぞう」という絵本を子どもたちに読んでいました。その日は広島に原爆が落とされた日で、絵本を通じて70年前の出来事を話してくれたことになります。こうやって絵本を読むことで、その内容がどこまで子どもたちに伝わっているかは分かりません。分からないけれど、こんな絵本を8月6日に読んでいた大人がいたなぁと少しでも子どもたちの記憶に残ってくれればと思っています。そしてこれは戦争を体験していない私たちにとっても大事なことで、たとえ知っていることがわずかであっても“戦争とはどんなもので、そこから何がもたらされるのか考えること”を次の世代につないでいかなければいけないんですよね。

70年経った今、実際に戦争を体験された方はどんどん少なくなっています。私たちの世代は戦争を体験した人から当時の話を聞かせてもらった経験がある人も多いでしょうが、今の子どもたちはそんな機会は少ないと思います。でも、だからといって今後“戦争について考える”人が少なくなっていいわけはありません。聞いただけの話であったとしても、今の子どもたち、そして更に次の世代のことも視野に入れて語り継いだり、何をすべきか考えたりすることも私たちの大切な役割です。

9日(日)は長崎の原爆の日、そしてその後はお盆がやってきます。単なる○○の日、季節の行事として扱うことも出来ますが、どちらも命と関係の深いものでもあります。せっかくなので親子でいろんな話をしてみてはどうでしょうか。別に立派で模範的なことを話さなくてもいいと思っています。

「今日は長崎で原爆が落とされた日なんだよ」
「長崎ってどこ?」
「長崎はね…」
と県の場所の話になってもいいと思いますし、

「ねえねえ、お盆って何?」
「お盆っていうのはね、えーと、なんて言えばいいかなあ…」
と説明できず困ってしまってもいいと思います。

この日、この時期がいつもと同じように流れてしまうのではなく、詳しく伝えきれなくても子どもの記憶にちょっとしたひっかき傷を残すことができれば、それでもいいんじゃないかと思っています。適当なことを書いているなあと思われるかもしれませんが、いたってマジメです。とーっても難しいことだからこそ、ちょっと力を抜いて子どもとやり取りしてみるくらいの力加減でもいいんじゃないか、分からないことを分かった風に語ってしまうよりも、分からないけど大事なことと捉えて考え続けていく方がいいんじゃないか、そんなことを考えています。

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