子どもたちの好奇心は大事に育てていかないといけない。このことはあさり保育園の保育者全員が大切にしていることですし、ここで何度も書いてきました。「おもしろい!」「不思議だ!」「なぜ?」と好奇心を持つことが「やってみたい」「もっと知りたい」という意欲につながり、その意欲が行動(遊び)につながっていきます。その好奇心について私自身がもっと学びたいという思いが常にあり、ある本を読み始めました。『子どもは40000回質問する』という本です。内容は、教育でもビジネスでも、更には健康面や幸福度においても、好奇心は何よりも大切だというものです。この本を読んでいておもしろいと感じたのは「好奇心を持ち続ける7つの方法」が書かれた箇所です。
その方法として例えば「成功にあぐらをかかない」(1つの成功に満足せず、繰り返し考え続ける)、「なぜかと深く問う」(それは何か?ではなく、それはなぜか?を問い続ける)、「手を動かして考える」(実際にやってみることを大切にする)、「ティースプーンに問いかける」(なんでもないものにも面白さを見つけようとする)などが書かれているんですが、これって子どもの姿そのものだと思いませんか?一度上手くいったからといって満足して行動を止めてしまう子はいません。常に次のものを貪欲に求めて動き回っています。常に「どうして?」と疑問をぶつけてきます。道で見つけた石ころや木の枝を大事そうに持って帰るのは、大人には見えない特別な何かが見えているからでしょう。みなさんにも思い当たる子どもの姿があると思います。このことから考えると、“子ども自身から湧き出てくる行動を認めてあげること”さえできていれば、子どもの好奇心は育っていくと言っていいんじゃないかと思えてきます。
雨水をためる樽の周りで数人の子がカエルを探していました。前日にこの場所でカエルを見つけたからまた探しに来たそうです。一度捕まえても飽きることなく何度も繰り返す姿です。カエルを捕まえた後も、おそらく他の生き物に対しても同じように強い興味を向け続けるでしょう。図鑑を見ただけで満足することもありません。実際に自分の手で捕まえ、その対象を観察することを求めます。その対象の不思議さを「なぜ?」と問い続けることも想像できます。そして樽の下にはちょっとしたすき間があるんですが、どうやらそこがカエルの隠れる場所になっていると考えたようでした。もしかするとカエルの家のようなものを想像していたかもしれません。家があるとしたら少し場所が違うのですが、想像を膨らませてすき間を夢中になって調べる姿を見ていて、これこそ好奇心を持ち続ける行動だと嬉しくなりました。
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