平成29年度がスタートしました。様々な変化が起こり、その変化に対応していく年でもあります。辞令交付式の場でお話しましたが、変化を前向きに受け止め、利用者の方に少しでも満足してもらえる方法を探し、地域の方にも「花の村があってよかった」と思ってもらえるような事業所にしていきましょう。みなさん1人ひとりの変化を期待しています。
今回は配食サービスセンターのTさんからいろいろと話を聞かせてもらいました。10時30分までに食事を作って弁当箱に詰め、2台の配食車で12時までに45軒のお宅に弁当を届けてくれている配食サービスですが、その中でいろいろな工夫をし、深い思いを持って動いてくれていることが伝わってきました。
まず、単に食べてもらうだけでなく「自分でも作ってみようと意欲をもってもらうこと」を目指している点。季節感を出して食べる楽しさを感じてもらったり、「懐かしい味!また作ってみよう!」と思ってもらえるように昔よく食べたであろう味を再現してみたり、そんな工夫をしているそうです。もちろん病気に合わせた治療食も作っていたり、刻み方なんかも一人ひとりに合ったものにしていたりと、かなり細かな配慮も行っています。そして安否確認という大切な役割もあります。毎日訪問する中でちょっとした変化にも気づいてあげたいという思いはかなり強く、目に見えて分かる体調の変化だけでなく、弁当を届けたときにいつもより出てくるのが遅かったとか、なんとなく家の様子がいつもと違うとか、そんな小さな変化にも気づき、それをケアマネージャーに伝えることもしてくれています。
配食サービスという言葉からは「ごはんを届ける」ことしかイメージしにくいのですが、実際の内容を聞いていると、配食サービスを利用されている方の生活全体を支えていることが分かります。少しでも元気で意欲的に生活してもらえるよう、毎日の接点はほんの数分かもしれませんが、この仕事が果たしている役割は大きいと思います。スウェーデンでは1日たった15分のホームヘルプで認知症の45%が自宅での一人暮らしを継続しているという実績があり、そのこととどこか通じるところがあるのを感じますし、配食サービスから広がる福祉サービスの可能性も感じます。収益が見込める事業にはなりにくいところがやや難ではありますが、意義の大きな事業です。
給与明細の渡し方を変えました。今年度からはリーダーから手渡しをしてもらいます。花の村の規模が大きくなり、給与明細が全員の元に渡るのにかなりの日数を要していた、その点を改善するためです。渡し方は変わりますが、利用者1人ひとりに満足してもらうことによって私たちの仕事は成り立ち、給与をいただくことができているという点は全く変わりません。今までと同じ気持ちで受け取ってもらいたいと思います。
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