先日愛真高校の生徒が授業の一環で保育現場の体験に来てくれ、その際にあさりこども園の保育の考え方を少しお話させてもらいました。その中で、2020年にセンター試験が廃止されることについても話したのですが、なぜそんな話をしたのかをここでも書かせてもらいます。
センター試験に代わる試験を行うことに決まった会議の報告書を読むと、なぜ変えることになったかの理由、どう変えていくのかの方向性が書かれていました。簡単にまとめると、変える理由としては「これからの社会は誰にも予想がつかないくらい大きく変わっていく。そんな時代だからこそ、多様な人々と協力しながら自分自身で人生を切り開いていく力が重要になる。また、知識の量だけでなく、自分で問題を発見し、答えを生み出し、新たな価値を作りだしていく力が重要になる。」とありました。すごく大事なことですよね。園児が大人になったときは今と状況が大きく違っているはずで、だからこそそこを見据えて必要な力をつけるべく、育ちの場を作っていかなければいけません。前回のひとりごとでそのことを書きました。
そしてこれから教育の場で重視すべき力として「①十分な知識・技能、②それらを基盤にして答えが一つに定まらない問題に自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力等の能力、③これらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度である。」とあります。①は今までと変わらないことですが、今後は②③の重要性がもっと盛んに叫ばれるようになると思います。これらは乳幼児期からの体験も非常に重要だと考えていて、自分で考え挑戦する場、その中での失敗が認められる場、個々の考えの違いが尊重される場、子ども同士の多様な関係の中で楽しさを共有する場、好奇心を高めもっと知りたいと思える場、そうした場を作ることがこども園、保育園、幼稚園の役割としてますます重要視されるようになるはずです。あさりこども園はこれからも変わらずそこを目指していくわけですが、その目指しているところを改めて整理する段階にきていると思っています。保護者のみなさんだけでなく、地域の人たちにもスッと理解してもらえるような、そんなものを作って示していくことが私たちの課題でもあります。
センター試験とこども園の保育は直接つながっているわけではありませんが、目指すところを合わせるのは絶対に大事なことです。子どもたちに関わる全ての大人が、全ての教育の場が同じ思いになれば、社会のあり方も変わっていくんでしょうね。そうなっていくことを目指して、私たちはこども園でできることを1つずつ積み上げていきます。
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