2019年2月5日

カレーも保育も

カレーのスペシャリスト、AIR SPICE代表の水野仁輔さんが、カレーの作り方についてこんなことを書いていました。

スパイスをきっちり計量しましょう。量るのは大事。「お菓子じゃないんだから、そんなに神経質にならなくても……」と思う人がいるかもしれません。でも、レシピ通りに計量するのには理由があります。

レシピは計算しつくされた量だから、ではありません。自分の中にものさしを持ってもらいたいからです。キッチリ計量をして何度か作ると、たとえば「クミンを大さじ1使うとこんな味わいになるんだな」などという自分なりの感覚がつかめるようになってきます。これが大事。「じゃあ、次は少し多めにしてみよう」とか、アレンジができるようになる。最初から目分量でやっていたら、いつまでもあなたの中に“カレーのものさし”も“スパイスのものさし”もできません。それじゃあ、上達しない。だから、量ってほしいです。カレーを作るときは、少なくとも一番最初だけは、必ずレシピ通りにやってみましょう。

保育環境評価スケールの著者である埋橋氏は「最低限のモノは必要。そのモノがあることで子どもが動き出す。子どもの行動が変わる。保育者はそれを見て、熱中できているかを見て、発達に合った環境か、環境以外に熱中できない原因があるか、そういったことを考えて次の環境を作る必要がある。そのために保育環境評価スケールを活用してまずモノの環境を整えてみることは効果的。」(←かなり大ざっぱな要約ですが)と話しておられます。

まず基準となる最初の環境を作り、そこから次を考える。その繰り返しによって環境はステップアップしていくんだと思います。基準のそれがないのにアレンジはできません。自分なりのカレーの味、自分たちの園なりの環境を作っていくために、レシピやスケールを利用することは、アレンジできる状態へ近づく近道だと思います。

カレーも保育も、前へ進む道筋は同じです。

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