2008年5月2日

No.43 子どもにも癒しは必要

今回は「癒し」について書いて見ます。「癒し」という言葉はストレスなどの多い大人の言葉のように思われますが、私は子どもにとっても必要なものだと思っています。子どもにとって集団での生活は発達の上で欠かせないものですが、その半面、集団での生活にストレス(大人のそれとは少し種類は違うでしょうが)を感じることもあるのではないでしょうか。

癒しの方法はいろいろありますが、保育所内のあちこちに置かれた「観葉植物」はその1つと考えています。二酸化炭素を吸収して酸素を排出するだけでなくマイナスイオンも発生してくれているようですが、そんな難しいことよりも、色の効果・成長を見る効果を期待しています。「緑」は目を休める色で、視覚的にもリラックスできます。温かみがあって落ち着くと感じる人が多いことも調査で分かっていますし、攻撃的な気持ちも抑えてくれるようです。また、新芽が出た、丈が伸びたなどといった植物が成長していく姿は、見ていて元気付けられます。いろいろ理由を書きましたが、一番シンプルな理由は、植物が元気よく育つ環境は子どもにとっても優しい環境であるはずだから、そんな環境にしたいという思いです。

「音」や「動き」の癒しも、もう少し取り入れたいと思っています。「音」については、玄関横の窓に「ウインドチャイム」というものを吊り下げていて、風に揺られては素敵なハーモニーを奏でてくれます。「動き」については、乳児室などに吊るしてあるモビールが風に揺られてゆっくりと動いています。こうした音が出るものや動きを楽しむものは、人の力、人の息、自然の風、自然の光の動きによって動くものが癒しを与えてくれます。人の気持ちに沿ってくれる音や動きがいいようです。

ストレスを感じている子どもに対しての保育者の関わりは当然重要ですが、上に書いたような環境による癒しも大切だと考えています。長い時間保育所で過ごす子どもたちにとって、十分に子ども同士で関わりながら遊びを楽しむためにも、大人と同じように「ほっと一息つける」様な空間は必要だと思っています。

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