2011年11月11日

No.219 頼んだり、頼まれたり

あさり保育所で大切にしていることの1つに「子ども同士の関わり」があります。家庭や地域に子ども集団が少なくなった今の時代だからこそ、子ども集団を持っている保育所ではその関わりを大事にし、できるだけ多く生まれるようにしなければという思いです。子ども同士の関わりというと一緒に何かをして遊んでいることが浮かんできますが、当然それ以外にも関わりはたくさんあるわけです。そのたくさんの中で大事にしていきたいと思っている関わりに、「誰かにものを頼む」関わりがあります。頼む相手は保育者だったり子どもだったりいろいろですが、保育者が頼まれたときでもできるだけ子ども同士で助け合えるように促しています。

この関わりは0、1歳児にも当然あります。例えば食事のとき、自分の席にはエプロンが置いてあってテーブルに来たらそれを自分でつけていくのですが、当然自分ではまだできない子もいます。しばらくは自分でつけようとするのですが、なかなか上手くいかず、保育者に「やって!」と差し出してきます。そうすると保育者はそれをできる子がやってくれるような関わりへと促すわけです。そのために、その関わりがスムーズに行われるように、自分でできる子とできない子が同じテーブルに座るような組み合わせになっています。

不得意なことは誰にでもあります。当たり前ですよね。だからこそ、その子が得意な子に頼むことで関わりを広げていくことが大事なんです。そしてそれは自分や友だちのことを理解することにつながっていくわけです。もう少し具体的に言うと、得意な人に頼むには「誰が何を得意なのか」を知らないといけないし、頼み方も知らないといけません。人間関係もそれなりに良好にしておかないといけないし、その前に自分がどこまでできて、どこからできないかといった自分の能力を知らないといけません。

そして保育者も個人の能力や人間関係などをふまえて「ごめんね、先生も分からないんだ。誰か得意な子に頼んでみて」「誰か得意な子いないかなぁ?」「これはあの子が得意だよ」「あ〜、ダメだったかぁ。じゃあ一緒にやろうか」など、どこまで関わるかのレベルを調整し、言葉がけを工夫することを大事にしています。そして同じように、助けてくれた子に対して「ありがとう。○○くん喜んでたよ」「○○ちゃんがいてくれてよかったぁ」など感謝されていることを伝えたり、頼んできた子に対しては「いい友だちがいてよかったね」「今度は○○くんが助けてあげるんだよ」など、今後につなげるための言葉がけも大切にしています。大人の意識次第で子ども同士の関わりはまだまだ増えそうです。

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