2012年11月1日

慣らし保育について

あさり保育園の慣らし保育の考え方について、少し説明してみようと思います。

いきなりですが、子どもは自分が一番信頼・信用している人が、そのモノに対して安心しているかどうかの顔色を見る、ということをします。そしてその人が安心していると「あっ、安心していいんだ」と判断する能力を持っていることが分かっています。子どもは自分の世界を広げていくために様々な体験をしていくわけですが、自分の体験が少ないときは体験の多い人の顔を見て、その人がどう感じているかの表情によって自分も落ち着くということをします。

ここで考えたいのが慣らし保育のことです。

赤ちゃんが自分でその場や周りの人のことを体験して慣れるためには1か月くらいかかると言われています。でも最近は仕事の関係でそんなに長く慣らし保育を行うことができないというケースは多いです。そんなときあさり保育園では子どもの持っている素晴らしい力を生かすことにしています。

どういうことかというと、赤ちゃんが安心して接することのできる信用している人、これは主には親であるわけなんですが、その親が保育園に対して「安心している」という顔を見せることで、赤ちゃんはこの場所が安心できる場所だと早くわかるようになります。

例えば入園当初は親と一緒に来てもらって、親と一緒に1日過ごすようにしてもらいます。そのときにとにかく親が「この場は安心して過ごせるところなんだ」と分かってもらうようにしています。そのことによって、その安心感は表情に表れ、赤ちゃんはお母さんのそのときの顔を見ます。そのことで赤ちゃんは「安心して過ごせる場だ」と学んでいくわけです。

赤ちゃんは、ただ置いて行かれてしまうと感じると不安でしょうがないものです。そして自分の力だけで安心できるようになるためには1か月くらいかかります。だから、まずは親には保育園で安心して過ごしてもらい、その表情や様子を赤ちゃんが見ることができれば、ここは安心だと知って早く慣れてくれます。

少しでも保育園での生活を、子ども同士のいろんな関わりを自発的に経験してもらうためにも、慣らし保育は重要だと考えています。でも長い期間を設けることが出来なければぜひ一緒に来てもらい、まずは親が安心して過ごせる場だと体験を通して知ってもらい、そのことで「こここが安心できる場所なんだ」「ここにいる人は安心して接してもいい人なんだ」と子どもにも感じてもらえる、そんな慣らし保育の時間をつくってもらえたらと思っています。

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