2013年11月14日

No.320 遊び方の違いから考えてみる

写真では分かりにくいかもしれませんが、下の写真は同じ日の同じ時間に撮ったもので、上から0・1歳児、2歳児、3・4・5歳児の遊びの様子です。写真をパッと見ただけではどれも似たような遊びの様子にしか見えないのですが、実際に見ていてこれらの遊びにはかなりの違いがあるように感じました。今回はそのことについて書いてみます。

まず0・1歳児の遊びの様子について。遊びに集中しているんですが、それぞれがそれぞれの遊びを楽しんでいます。太鼓を叩いて神楽を楽しんでいる子、ままごとをしている子、そうした様子をジーッと見ている子、かなり賑やかな中で絵本に集中している子など、様々です。もちろん関わる姿もありますが、まだたくさんの仲間と一緒に…という感じではありません。それが2歳児になると違いが見られます。この時はお店の中で調理をしている子がいて、そこに買い物に来るお客さんもいて、たくさんの仲間とごっこ遊びを楽しんでいました。そして3・4・5歳児の遊びのゾーンに移動してみると、自分の遊びたいゾーンに行き、そこで興味が同じ仲間とブロックを楽しみ、すぐ横では同じようにゲームに興味がある仲間で楽しくゲームをしている、そんな様子が見られました。




0,1歳児




2歳児




3,4,5歳児


0・1歳児は上の子と比べると遊びがバラバラに進行していますが、そんな中でも自分の遊びによく集中しています。3,4,5歳児であれば、同じ場所で複数の遊びが行われていたら、それぞれの遊びに集中するのは難しいかもしれません。この姿は0・1歳児の時期特有のものと思われるのですが、「子どもの行動に無駄なものはなく、全て発達に必要なこと」という立場から考えると、多くの仲間と一緒になって遊んだり、興味関心に沿って遊びを深めていくことをするようになるためには、0・1歳児の時期に一見ごちゃごちゃしている中で集中して遊ぶ体験が必要なのではないかと思えてきます。どの遊びが良くてどの遊びが悪いとか、そんな話ではありません。それぞれの時期の体験は全て大事で、どれが欠けてもいけないんだろうと思っています。その子の“今”を大切にする、その積み重ねによって表れてくるのが成長なんですよね。

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