2014年3月7日

No.335 目的と方法3

あさり保育園の保育の考え方「見守る保育」について、昨年少し説明をし始めたのですが、途中で止まっていました。今回はその続きを書いていきます。

3.子どもは、多様な大人、子ども同士の体験から、社会を学んでいくこと。

私たち人類は残念ながら万能ではありません。強いところもあれば、当然弱いところもあります。だからこそ人間は他者と協力して社会を形成し、その中で社会の一員として役割を分担して生きてきました。社会を形成していくためには他者と関わっていくことが必要です。そのために人は赤ちゃんの時から、少しずつ社会の一員となるためにいろいろなことを学んでいきます。その学びとは誰かから知識を与えられるといったことではなく、人との関わりの中で生まれてくるものです。でもその関わりは少子化によって次第に薄くなってきています。そして薄くなったのは子ども同士の関わりだけでなく、地域との関わり、社会との関わりも同じです。

そんな時代だからこそ、保育園のような子ども集団を持った場では子ども同士の関わりを生み出していくことが大事になってきていると、私たちは考えます。同時に様々な大人や地域、そして社会との関わりを体験できる場を作っていかなければいけないと思っています。その中で人にはそれぞれ特性があり、役割があることを知り、それを生かして助け合うことが社会を形成する上で大切だと感じてもらいたいと思っています。社会の一員となる意識をつけ、その中で自分の役割を見つけ、自己の主体性を発揮しながらともに生きる社会をつくる基礎を培っていく環境を用意すること。それがあさり保育園の保育理念『人生の基礎づくりのお手伝い』の実践であり、保護者のみなさんとともに目指していきたいところでもあります。

下の子が上の子の真似をしたり、上の子が下の子に手本を示す場を日常的に作る。困っている子がいたら子ども同士で助け合えるよう働きかける。喧嘩が起きると「なかよしテーブル」へ行くことを促す。子ども同士の話し合いの場を頻繁に設ける。もくもくの日などでは地域の方にお願いをして積極的に関わらせてもらう。いろんな特技を持った方に保育園へ来てもらう、などなど。まだ他にもありますが、こうした活動の目的は社会を学ぶことにもあるわけです。

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