2014年11月21日

No.371 今年の舞台は寄席です




いよいよ来週は発表会が行われます。子どもたちの言葉や表現の発達をみなさんに見てもらうことが大きな目的となっていますので、どんな力をつけてきたのかを見ていただき、そして今後どのように変わっていくのか想像しながら楽しんでもらいたいと思います。ご存じの通り、あさり保育園では年間のテーマを設定していて、今年は「和」をテーマに様々な活動や行事を行ってきています。もちろん発表会も同じで、内容だけでなく環境もテーマに沿って作り上げてきました。お知らせにもあったと思いますし、既に見られた方もいると思いますが、今回の舞台は寄席をイメージしています。

ステージに置かれた屏風や障子、小さいですがカラフルな幕を取り付けたりして、寄席の楽しそうな雰囲気を作り上げてくれています。ホールの入り口には子どもたちの名前も書かれた「浅利亭」の看板も設置されました。また今回は客席に座布団を敷いてみることになりました。数が足りないので保護者のみなさんに「家庭で使っている座布団を持ってきてもらえませんか?」とお願いすることになるかもしれません。そのときはぜひご協力をお願いします。

会場の雰囲気をざっと紹介してきましたが、このような環境を作り上げていく段階も発表会の取り組みの一部なので、その様子を見せながら楽しさを感じてもらえるように進めてきています。プログラムには言語と表現がどのように育っていくかの目安となる表をつけていますが、例えば表現の欄には「○○を楽しむ」とか「○○の楽しさを味わう」といった風に「楽しむ」ことについてたくさん書かれています。感じたことや考えたことを自分なりに表現して楽しんだり、生活の中でイメージを豊かにして様々な表現を楽しんだり、そんな体験を通して子どもたちは表現の力をつけていきます。子どもたちの発達には、物事に楽しんで取り組むことが欠かせないというわけです。だからこそ今回の発表会でも楽しく取り組める工夫は大事にしていきたいと考えています。

今回私たちが作り上げた寄席は、大きくて立派なホールではなく古くから続いている演芸場の形です。その演芸場を説明する言葉の中に、「完成品を見せるホールの演芸と違い、寄席の演芸には未完成なりの面白さや真剣さがある」というものがありました。「完成した姿ではなく、成長の真っ最中にある子どもたちの真剣さ、だからこそ微笑ましく思える姿を見てもらいたい」という、私たちの発表会に向けての思いとよく似ていると感じました。子どもたちの真剣さをみなさんと一緒に楽しみたいと思います。

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