2015年7月24日

No.405 続・台風を気にしながら書いています

心配していた台風11号は通り過ぎたのですが、休む間もなく今度は12号がやって来ています。南の海上で一度は消えた12号ですが、なんと復活してしまい、しかもまたこちらの方へ向かってきています。明日の夏祭りには影響はなさそうですが、週明けに直撃…なんて可能性もありそうです。気にしたところで台風をどうこうすることはできませんが、とにかく頻繁に台風情報をチェックすることにします。

さて、台風の様子をチェックしていて、グッドルーザー(good loser)という言葉を思い出しました。負けっぷりのいい人、潔く負けを認める人という意味の言葉です。クリエイティブディレクターの岡康道さんがこのことについて話しておられるのを聞いたのですが、「スポーツをするメリットにはgood loser、つまり『良き敗者』の経験ができる、ということがある。試合に負けたとき、その負けの経験はもちろん意味があるし、負けた立場から勝者がどのように見えるかとか、勝ったときは勝った側から敗者がどのように見えるかとか、そんなことを経験することでしか『良き敗者』になるためにはどうすればいいかを学ぶことができない。」という内容だったと思います。

勝手な解釈ではありますが、『良き敗者』とは「困難に出くわした時、自分なりの“次の一歩”の踏み出し方を知っていること」と言い換えてもいいのではと考えています。自分の思い通りにいかなくて困ってしまうことは頻繁に起こります。それを全て避けて進んでいくことはできないので、そんなときにどう振る舞うかが大事なのではないでしょうか。困難な出来事に出くわしたとき、そこから立ち直る力をつけておくことは、子どもたちとっても大事なことですよね。ではその力をつけるためにはどうすればいいか?私は「思っている通りにはいかない」小さな体験を、乳幼児期から積み重ねておくことだと思っています。その体験がなければ、先で大きな壁にぶつかってしまったときにどう対処していいのか分からず、立ち直ることも難しくなってしまいます。保育園での子ども同士の関わりの中には、困難や葛藤が豊富にあります。独り占めしたいおもちゃがあっても他の子の同じ思いとぶつかったり、年長児の間では思いを伝え合うことが出来ていても、赤ちゃんとは上手く意思の疎通ができなかったり。こうした葛藤の経験を通して自分なりの“次の一歩”の踏み出し方、つまり『良き敗者』の振る舞い方を少しずつ学んでいくことが大切なんですよね。

今後も台風の接近などによっていろんな予定が狂ってしまうかもしれませんが、そんなときには『良き敗者』として振る舞いたいものです。台風に試されているのかも。

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