2015年9月4日

No.410 保育園の生活にリズムを

すっかり秋の気候になりましたね。今年のテーマ「四季」に沿って子どもたちにどんな風に秋を感じてもらおうかと、改めてみんなで智恵を絞っているところです。さて、前回は運動会の目的について書きました。運動能力の発達をどのように見てもらうか、そしてそのために今どんな取り組みを行っているかを紹介したわけですが、今回は3,4,5歳児が行っている取り組みを下の子達が見て、そこから刺激を受けてどう動き出しているかを紹介します。



これは運動会に限ったことではなく、日々の保育の中でも他者の行動を見て刺激されることを大事にしています。そのために閉じた環境ではなく、できるだけ多くの子が見ることのできるオープンな場で活動するようにしています。今回も様々な運動遊びを楽しそうに行っている姿を日常的に見ることで、そこから刺激を受けた0,1,2歳児も少しずつ動き出しました。大きい子がやっていることを真似しようと、最初は慎重に、出来るようになると少しずつ大胆に挑戦する姿が見られています。このように、刺激を受けて自分から「やってみたい!」と思って行動することが、新しい力を身につけ発達していくためには大事なことです。



そして、真似をして挑戦している下の子の姿を上の子はちゃんと見ています。その姿を見ることで上の子も刺激を受けます。時には手本を見せたり、励ましたりといった行動も見られます。様々な動きを身につけていくことだけが目的であれば、このようなことは必要ないかもしれません。でも運動会も保育の1つです。この行事を通して意欲を高めたり、関わる力をつけていったりと、総合的な体験の場でなければいけないと思っています。

運動会という行事があることで、子どもたちの保育園での生活にリズムが生まれます。毎日同じことの繰り返しではなく、定期的に行われる行事があることで生活に変化が生まれ、そこでの経験がその後の活動の幅を広げてことになります。これが行事の目的の1つ「保育を厚くする」の意味でもあります。普段にはない賑やかさであったり、勢いであったりを経験することで、その後の静かで穏やかな日々が豊かになります。1日の中でも、1年の中でも、減り張り(メリハリ)って大事なんですよね。

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