2016年7月22日

No.454 他者の存在

いよいよ明日は夏祭りです。暑い暑い夏の季節をしっかりと楽しんでもらえるよう、準備が着々と進んでいます。昨日の夕方は、夏祭りでのぞう組のダンスが園庭で行われていました。あさり保育園では実際に「する」ことと同じくらい「見る」ことも大切にしています。この時もぞう組のダンスを見るためのベンチがちゃんと用意されていました。子どもたちもその意味がよく分かっているようで、何かが始まると必ずと言っていいほど観客が現れます。何をするんだろう?楽しそう!同じようにやってみたい!と、「見る」ことによって興味や意欲が刺激されます。そして、その興味や意欲が実際の行動へと移っていきます。この時もぞう組のダンスが終わると、今度は見ていた子どもたちが生き生きとダンスを踊り始めました。いつも言っていることですが、自分からやろうと思って行動することが子どもたちの成長には欠かせません。そのために「見て、そこから刺激を受ける」場を数多く用意することは、あさり保育園の大切な文化だと考えています。





この文化を成り立たせるためには、自分とは違う発達段階の子が周りにいることが必要です。自分がまだできないことをできる子がいる。物事への取り組み方が自分とは違う子がいる。自分とは違った興味を持っている子がいる。そんな異なった子が周りにいるからこそ、その姿を見ることで多様な刺激が生まれ、多様な行動が自発的に生まれてきます。物事への理解を深めていくときも同じだと思っていて、あることについて自分とは違った視点から見ている人の話を聞くことで視野がグンと広がり、1人ではたどり着けないところまで考えを進めていくことができたりします。みなさんもそんな経験はありませんか?自分とは違う他者の存在は、子どもとっても大人にとっても大事だと改めて感じているところです。

もちろん刺激を受けたり理解が深まったりするのは相手も同じです。例えばダンスを見てもらっていたぞう組さんは、とても誇らしげな表情で踊っていました。大きな自信をつけたことと思います。夏祭り当日も、みなさんに見てもらうことは自信につながると思いますし、その自信は夏祭り以降の活動に生かされるはずです。また、たくさんの卒園児の活動を見ることができる今回の夏祭りは、子どもたちにとっていつも以上に刺激の多い体験の場となるのかもしれません。明日の夏祭りが楽しみですね。

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