2017年12月8日

No.522 事務室ランチ

今週から事務室での食事会が始まりました。昨年も行いましたが、ぞう組さん3名とランチルームではなく事務室で食事をします。これを4日間行って全員と食事するのがこの食事会で、ただそれだけのことなのですが、毎年結構な盛り上がりをみせています。いつもとは違う場所で食べる、しかも事務室でとなると、やはり楽しさが増すのでしょうか。食事は楽しさを感じながらとることが大きなの目標でもあるので、規模は小さいですが大事な取り組みです。



ここでのルールは、電話がかかってきたり大事な話をしたりする部屋なので声は控えめにする、小学校の食事時間に合わせて30分で食べ終わることを目指す、この2つくらいです。最初の「声を控えめにする」ですが、その場その時に応じて自分の行動を考えることができるのは大事な事だと考えています。 例えば、社会生活における望ましい習慣や態度を身に付けることもこども園の目標であり、それは、友達と楽しく生活する中で決まりの大切さに気付き、守ろうとする態度が身についていくようにしていくわけですが、事務室での注意事項などは、そこがどんな役割のある場所なのか、どのような行動が優先される場所なのかを保育者が具体的に伝えることも必要です。普段から保育者がどのように事務室を使っているのかを見て感じとってくれていると思いますが、改めて伝えることも、今回の食事の中でねらいとしています。

そして食事時間を30分と設定することですが、これは緩やかに小学校生活のペースを感じてもらいというねらいがあります。小学校では30分で食事時間が終わるから、さあがんばってそれに慣れるように練習していきますよ!みたいなものではありません。例えば小学校の授業は時間が決まっており、その時間は授業に集中できるようになる必要がありますが、それは乳幼児期に同じ時間の集中ができるように練習をすればいいというものではありません。集中することの楽しさを十分に体験しておくことが大事で、そのためにも自分の好きなことに没頭する時間を保障することとか、他の人が集中するのを妨げることのないよう、多様な価値観を尊重できるように様々な人との関わりを重ねることとか、もっと言えばぶつかり合いによる葛藤の経験なんかもそこにつながっていくことです。こども園での生活や遊びを通して、その時期その時期に必要な体験を積み重ねていくことで、卒園後、つまり小学校以降の生活で必要な力の基礎を培っていけるようにするのが、あさりこども園の基本スタンスです。そして、小学校入学まで数ヶ月といった、小学校に対しての期待も少しずつ高まってきているこの時期に、小学校生活のことを少しずつ感じられるようにしていこうと考え、そのための1つの取り組みとして事務室での食事があるという捉え方です。

この食事会は年明けにも実施する予定です。今回とは違った姿も見られるはずなので、今からそのときが楽しみです。

0 件のコメント:

コメントを投稿