2017年12月15日

No.523 子どもの行動の裏には発達が関わっている

「りんごの木」代表の柴田愛子さんのインタビュー記事を読みました。
子どもに真っ直ぐ向き合ってこられた方の言葉はやはり力がある!と感じましたし、勉強になることが多くありました。子育てをしていると、子どもの行動に悩まされることは多くあります。でも、その行動の意味を理解すると受け止め方も変わるし、対応も変わってくるものです。基本的には、子どもは発達上必要なことを行動に移しているだけであって、大人を困らせようとしているわけではありません。そのことについて、柴田さんは次のように話しておられます。

実は子どもの行動の裏には発達が関わっているのよね。
なんで障子に穴を開けるかって、指が思うように動くようになって、プッシュできるようになるから。リモコンやスマホも同じよね。
自分が働きかけると相手が反応するってことを楽しんでいるのよ。
それが終わるとね、今度は指でモノを挟めるようになって、何が始まるかって言ったらそれがティッシュに行く(ティッシュを際限なく取る行動のこと)のよ。

子どもってね、自分の機能が発達してくると、うずうずしてきて、発達に合ったものがちゃんと見えるのよ。
人間として育つ能力を子どもは持ってるってことよね。
そう考えて、私は「子どもは汚い・うるさい・危ないなんだ」って諦めてみたの。
そうすると、「なんでそんなことするの!」って思う気持ちも少しは落ち着くわよね。


子どもの発達が分かると行動の意味を理解できるようになり、発達の道筋が分かればどんな環境を用意しておけばいいかも分かってきます。例えば上で出てきたティッシュを際限なく取る行動が出てくると、つまんで引っ張ることができるティッシュに代わる別のものを用意しておくことで、発達上の欲求を満たすこともできると考えられます。ただ、そうしたことを親だけで全部考え、全部対応していくのはかなり難しいことです。子育ては親だけでするものではありません。親だけではできないというのが正確かもしれません。子育ては社会全体で行うことなので、困ったときは遠慮なくこども園を頼ってください。一緒に考え、子どもと関わることの楽しさを共有していけることを、私たちも望んでいます。

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