昨年まではキャンドルナイトの名前で行っていたイベントが「冬至って何だろう?」と名前を変えて実施されました。名前は変わりましたが、年長児がイベントの企画・準備・運営を行ってくれる部分は変わりません。12月に入ってからそのための活動が日々行われてきました。こども園の生活はおもしろく、一見ただそのときの興味関心で遊んでいるだけのように見える風景でも、先を見通した活動、自分のためというよりはみんなのための活動、話し合い活動などが入り込んでいます。しかもそれがまるで遊びのように組み込まれるのが特徴で、その取り組みが日々の遊びを豊かにするし、その遊びの経験が先に書いたような意図的で計画的な活動をより充実したものにしてくれます。この流れを生み出す意味でも行事の意味は大きく、メリハリをつけるだけでなく活動を徐々に深いものにしていくものとして大事にしています。
「冬至って何だろう?」では、年長児が受付、司会、出し物等で、とてもいい表情で楽しそうに取り組んでくれました。会を運営することを楽しんでいる様子はこの日までの姿からも感じていましたし、そのために話し合って調整する力なんかもずいぶん育ってきていると聞いています。こうした姿はある年齢がきたら自然と身につくものではなく、日々の生活の中で意見を主張し、ぶつかり合い、自分の思いとは違ったところに相手の思いがあることを想像するといった経験を積み重ねることによって、そのことで遊びや活動がより楽しいものになると実感することによって、獲得していくものだと理解しています。良い経験を積み重ねてきたんだなと、嬉しく感じた「冬至って何だろう?」の会でした。
さて、年が明けた1月の保育参観の場では、O保育士が保護者のみなさん向けにある発表をしてくれることになっています。その内容は「子どもたちが自制心をどのように獲得していくか」です。当日の発表をぜひ聞いていただきたいのでここで詳しく書くことはしませんが、自制心はなぜ大事なのか、こども園の生活の中のどんな経験が自制心の獲得につながっているのか、これらは0歳児から考えていく必要があることで、それを子どもたちの活動の映像を観ていただきながら伝えるものです。こども園で行われている保育の意味についてはまだまだ発信不足なので、こうした機会はもっと作っていかなければいけないと思っています。保護者のみなさんに少しでも理解してもらいやすい形で届けるためにはどうすればいいか、そんなことをO保育士が深く深く考え続けてくれています。1人でも多くの方に当日の発表を聞いていただきたいと思います。
今回が今年最後の「園長のひとりごと」です。印刷して保護者に配布する形をやめ、web上のみで発信する形に変えて半年が経ったところです。自分の中に「どう読まれるだろう」「この意図をなんとかして伝えたい」といった思いが弱くなっている反省もありますし、発信すべきものを発信すべきタイミングで届けられていないという根本的な課題に対しても反省しています。もっと気軽に、もっとタイムリーな発信を、いろんな方法で試していきたいと思っています。
来年もよろしくお願いします。
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